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日本の知見共有セミナー
稲盛哲学-組織構築における公務員の倫理
時間 : 2018 年 3 月 6 日(火)8:30~12:30(受付 8:00~8:30)
場所 : パンパシフィックホテル(1 Thanh Nien)2 階パシフィックボールルーム
時間 内容 ページ
08:00-
08:30
受付
開会
08:30 -
08:40
開会挨拶
マイ・ヴァン・チン 共産党中央組織委員会副委員長
08:40 -
08:45
開会挨拶
梅田邦夫 駐ベトナム社会主義共和国日本国特命全権大使
セッション I
08:45 –
09:15
イントロダクション「映像講話 リーダーが持つべき資質と哲学」
稲盛和夫 京セラ株式会社名誉会長、 KDDI株式会社最高顧問
日本航空株式会社名誉顧問、稲盛財団理事長
2-6
セッション II
09:15 -
10:15
セオリー「どのような国家を創りたいか リーダーの姿勢が社会のあ
り方を決める-稲盛哲学に学ぶ-」
高巌 麗澤大学大学院経済研究科教授
7-9
10:15 -
10:30
休憩
セッション III
10:30 -
11:30
ケーススタディ「日本航空におけるフィロソフィ浸透への取り組み」
藤田直志 日本航空株式会社代表取締役副社長
10-11
セッション IV
11:30 -
11:45
コメント
日置弘一郎 公立鳥取環境大学教授
11:45 -
12:25
質疑応答・総合討論
日置弘一郎(モデレーター)、高巌、藤田直志
閉会
12:25 -
12:30
閉会挨拶
マイ・ヴァン・チン 共産党中央組織委員会副委員長
終了
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映像講話 リーダーが持つべき資質と哲学
京セラ株式会社名誉会長
KDDI株式会社最高顧問
日本航空株式会社名誉顧問
稲盛財団理事長
稲盛和夫
(本スクリプトは、2005年9月7日開催第50回行政フォーラムにおける講演内容
を一部抜粋したものです。)
ただいまご紹介にあずかりました稲盛です。
私は、27歳の時に京セラという会社をつくっていただき、それから社長・会長とし
て経営する中で、組織の長となって人を動かすために、トップとして持たなければなら
ない哲学があるのではないか、ということを若い頃から感じてまいりました。
会社が始まりますと、トップとして私が全てを決めなければならない、年長の方も含
めて、人を動かしていかなければならないということになり、そのような経験が無かっ
たので、大変悩みました。
組織のリーダーは、組織を運営していくにあたり、必ず物事の判断をする必要があり、
その判断の基準が必要になります。部下が相談に来た際に、決断をする基準としての正
しい哲学をリーダーが持っているか否かが、その組織にとって、集団にとって、非常に
大きな問題となります。
また、仕事は集団で行うものであり、部下から信頼され、さらに信頼されるだけでな
く尊敬されるリーダーであるかどうかが重要となります。
つまり、集団の中で決断をする際の判断基準となる正しい哲学、また部下から信頼さ
れ尊敬されるような哲学、この2つを持っていることがリーダーにとって非常に大事で
あると考えております。
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どのような哲学を持つべきか、悩みに悩んだ末、私は、子どものころ両親や学校の先
生に教わった「やって良いこと悪いこと」というプリミティブな倫理感に従って、物事
を決めていこう、と考えました。
私は今後、会社経営をしていくにあたって、人間として何が正しいのか、というプリ
ミティブな原則を判断基準にしていくつもりです、と社員に説明して、社員28人、資
本金を300万円出していただいて経営を始めて、46年後、年間の経常利益が100
0億円を越える会社になりました。このような会社になるまでに物事を判断してきた基
準というのは、子どもの頃に教わったプリミティブな倫理感、一言でいえば、人間とし
て正しいことを正しく貫いて生きていこうということでした。
プリミティブな倫理感とは具体的にどういうことかといえば、正直に会社経営をして
いくこと、嘘を一切つかないこと、人をだまさないこと、誠実な生き方をすること、た
とえ窮地に陥っても卑怯な真似をせずに困難を乗り越える勇気を持つこと、正義を重ん
じること、公平さを大事にすること、謙虚さを身につける努力を常にしていくこと、誰
にも負けない努力をすること、人間を駄目にする愚痴(嫉みや恨み)・不平・不満を口
にせず心にも思わないこと、怒りをなるべく抑えること、利を追求する経営においても
欲張らずに足るを知ること、損得による判断基準を採用せず、道理に適うか否かで判断
すること、等です。
これら以外に、たいしたことはしておりません。もちろん、研究・技術分野において
は誰にも負けない技術開発をしてまいりましたけれども、その他にはございません。今
申し上げた哲学、哲学と申しましても誰でも知っているようなプリミティブな倫理感、
それだけを大事に中核に据えてこれまで経営をしてまいりました。
今真面目くさったことを申し上げましたが、問題は、人間というのは、仏教的思想で
いえば、煩悩に身を焦がすものであるということです。欲望だらけですぐに人を嫉んだ
り恨んだり、愚痴不平不満を言い、怒りを発するのが人間であり、そういう煩悩にまみ
れているのが人間です。そのような人間である私が、今は綺麗事を申し上げましたけれ
ども、そういう生き方をしようと思っても中々できるものではなく、すぐに欲の方に引
っ張られたり、苦しみのたうちまわって経営をしてきました。それでも、先ほど申し上
げた倫理基準を「そうでありたい」と強く思って、逸脱してしまっても戻ってくること
が大事であると考えております。
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これまで申し上げてきたことは誰でも知っていることですが、守られていないからこ
そ、公務員や政治家を含む色々な不祥事が起きているのだと思います。知っていること
と身についていることは違うわけです。自分の身に付いて、日常の行動に活かされてい
るかどうかが重要なわけです。とくに、組織のリーダーになる人間は、ただ知っている
だけでなく実行できる人でなくてはならないと私は思っています。実行できる人をリー
ダーに据えなければ、組織として大変不幸であると思います。つまり、ただ知識として
知っているだけでなく、身に付けて、人間性、人格にまで影響を及ぼしていなければ意
味が無いのです。
修練を積んだお坊さんを5人呼べば、全員が立派なお話をされると思います。しかし、
その5人の日常のふるまいをみると、5人とも全部違うはずです。ブッダの教えを忠実
に守ろうとしていれば、日常の行動も似通ったものになるはずなのに、実際には5人が
5人とも全く違う生き方をしている。これが、「知っていても実行できておらず人格に
まで影響を及ぼしていないのでは、勉強しても意味がなく使えない」ということの証明
だと思います。いくら立派な話をしても、身についた立派な哲学を持っていなければ、
組織にいる部下や周囲の人々から尊敬されることはないでしょう。
組織の中で、部下から尊敬を勝ち得るか否かは、組織を動かすために本当に重要なこ
とです。もし部下から尊敬を勝ち得ていれば、どんなに難しいことでも部下の賛同・協
力を得て実現することができると思います。かねてより尊敬される言動をできているか
どうかで決まってくるのだと思います。
人間の価値というのは、能力、地位、財力、権力で決まるのではなく、立派な人間性、
人格を持っているかどうかで決まっていくのだと私は考えています。経営においても、
行政においても、能力よりも人間性が一番の評価基準とならなければいけないと思いま
す。究極の、本当の人間性というのは、優しい美しい思いやりに満ちた心を持っている
か否か、ということだと思います。どのような業界であろうとも、立派なリーダーを選
ぶときには、能力ではなく人格で選ぶべきだと考えます。
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そういう人を選んでこなかったことが、現在の世相が乱れている原因だと思います。
産業界においても、行政においても、頭が良くて才能がある人間が出世をするシステム
になっております。聡明才弁であることだけで人間性を無視してリーダーを選んできた
ことが、現在の社会の混迷を生んでいると思います。国家の運営でも企業の運営でも、
才能の命ずるままに、損得勘定または利害得失の価値判断基準で物事を決め、才能の命
ずるままに、公のことより私個人のことを優先させる判断基準で物事を決め、社会や公
にとって何が大事かという判断基準ではなくて、儲かるかどうかという損得勘定だけで
物事を決めてきました。それができることが、頭が良くて才能があり立派に会社を経営
することだとされてきました。
しかし、改めて、人間として、プリミティブな倫理的判断基準を思い返し、反復し、
自分のものにすべきではないかと思います。行政においても不祥事が後を絶たず、その
度に再発防止策を考えています。しかし、より重要なのは、人間としてやって良いこと
悪いことという正しい判断基準を身につけて、それを日常から実行している立派な人格
を持った人をトップに据え、その組織全体を、人間として正しい倫理感に従って行動す
るように日常から指導することだと思います。そうすれば不祥事は未然に防げるはずで
す。どのような法律やルールを作っても、トップに立つ人たちがこのようなプリミティ
ブな倫理感すらも持っていなければ、法律やルールが守られることもなく、世の中が良
くなっていくことも無いのだと思います。
我々は、現代の世において難しいことを考えて生きております。ITや科学技術の進
歩の中で、人間学、人間としてどうあるべきかということはともすると忘れ去られてお
ります。それに気をつけている人があまりにも少ない時代であるからこそ、人間として
どうあるべきか気をつけて行政に取り組むと、国民から信頼され尊敬される行政官にな
れるのではないかと思います。
最後に申し上げますと、私は聖人君主であれと言っているのではありません。私自身
もそうではありません。欲にまみれ煩悩にまみれた人間ですが、そうであってはならぬ
と自分に言い聞かせ、努力する人間です。努力してもなお欲にまみれることもあるけれ
ども、それでもさらにそうではならぬと言い聞かせる人間です。そのことが大事だと思
っています。
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人間は生まれてから社会に出るまで20年、それから40年働くと定年、その後20
年くらいあります。私は、最初の20年は社会に出るための準備期間、最後の20年は
死を迎えるための準備期間であると思っております。肉体は死んで滅びるけれども、魂
は新しい旅立ちをすると思っております。ですから、私の死というのは、稲盛和夫とい
う肉体は滅びるけれども、魂が新しい旅立ちをする日だと思っております。その新しい
旅立ちのために魂を少しでも美しいものにしていくのがこの人生の務めだと思ってお
ります。厳しい波瀾万丈の人生を糧として、自分の魂を磨き清めていくというのが自分
の人生だと思っています。美しく思いやりに満ちた優しい魂になってあの世へ旅立つこ
とが人生の目的ではないかと考えています。理想通りにはなれない自分に愛想をつかし
ながらも、なんとかそれに近付きたいと努力を続けることが自分の魂を磨くことだと思
ってやっている毎日です。
皆さんにも、完璧に守れるようになれと言うつもりはありません。少なくとも、人間
として倫理観が一番大事なことだと認識し、実行できるように日常で努力していくか、
そんなことは関係無いと思って人生を送るのか、考えていただきたいのです。とりわけ、
公務員はただの個人ではなく、その後ろに国民がおります。ただの個人ではいられない
はずです。そのことを忘れずに、立派な行政官になっていただければと思います。
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どのような国家を創りたいか
リーダーの姿勢が社会のあり方を決める
稲盛哲学に学ぶ
麗澤大学大学院経済研究科
教 授 髙 巖
ベトナム人の一般的傾向
勤勉で真面目
親切で世話好き
困った時には、手を差し伸べる
細かなことは気にしない(時間にはルーズ)
恥ずかしがり屋だけど、おしゃべりが好き
日本人の一般的傾向
勤勉で真面目
親切で世話好き
困った時には、手を差し伸べる
細かなことを気にしすぎる
恥ずかしがり屋で、おしゃべりは苦手
I. どのような国家を創りたいか
1)ある日本企業の経験
①工業団地所在地を管轄する警察官が
出勤中の乗用車を停止
地元警察が各工場を訪ね、
毎月、一定額を徴収
②現地企業と共同で
不動産開発事業に着手することを計画
許認可には関係のない
複数の行政担当者が接近
最終的にこの事業から撤退
2)中国人留学生の発言
①稲盛哲学の方程式について
仕事の結果=考え方×熱意×能力
その反応は
仕事の結果=「運×カネ」あるいは「コネ×カネ」
②示唆すること
特権を持つ官僚などが暴利を貪ること
特権を持つ官僚などに媚びへつらう者が利権を先取りすること
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③大多数の国民は
仕事の結果=コネ×カネ
こんな方程式が成り立つ社会など望んでいない
3)国家はどうなったか
①資産・富の偏在
1%の所帯(富裕層)が
国全体の財産の 3分の 1以上を保有
貧困層は全所帯の 4分の 1に達する
貧困層が保有する財産は、国全体の 1%に過ぎず
②格差を示すジニ係数(0〜1の幅、0.4 を超える社会は不安定化)
アメリカは 0.39
中国は 0.5 以上、革命が起こってもおかしくない状況
③習近平主席による腐敗撲滅運動
「ハエもトラも一掃する」
司法が独立していなければ、恣意的に使われるリスクが増大
II. 「配分的正義」に関する2つの社会哲学
1)自由至上主義(Libertarianism)
仕事の結果=熱意×能力
①努力する者が報われ、社会も発展する
②格差が拡大する可能性
2)社会自由主義(New Liberalism)
仕事の結果=政府による調整×熱意×能力
①各自の能力は偶然の産物
このため、政府が結果を調整する必要
②行き過ぎると各自のやる気を削ぐこと
政府自体が格差を助長する可能性
3)2つの社会哲学が共存する国家に見られる社会的病理
①格差拡大
②治安悪化(監視社会)
③財政悪化
4)2つの社会哲学の共通項
①特定価値を否定すること
伝統や慣習を否定してきた歴史
②社会を構成するのは「独立したバラバラな個人」と捉えること
一人ひとりの取り分が重要
③努力の結果は「短期間で清算される」と考えること
清算されない場合には、権利を積極的に行使
III. 社会哲学としての稲盛哲学
1)特定価値を支持すること
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仕事の結果=考え方×熱意×能力
2)社会を構成するのは「関係の中にある人」と捉えること
①良き考え方とは(まず他人との関係において)
個別の徳目(嘘をつかないこと、正直であること、親切であることなど)
しかし、徳目は相矛盾することあり
②本質は「人として何が正しいか」を自らに問いただすこと
社会的存在として(自分だけの利益を考えない)
理性的存在として(欲望の鎖から自らを解放する)
3)努力の結果は「人生を通じても清算される」と考えること
人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
①短期間での清算も否定しない
②多くは人生を通じて清算される
4)各自の努力がもたらすもの
①個人や家族
所得、資産、信頼、賞賛、尊敬など
②社会や国家
人々の絆、相互扶助、治安の良さ、健全な愛国心など
IV. リーダーに求められる実践
1)契約と信認
①契約と信認の違い
②国家のリーダーは信認関係にあること
信頼される者は「忠実義務」と「善管注意義務」を負う
③信頼される側は、信頼する側を簡単に欺ける
④裏切れば、国家は完全にインテグリティを失う
2)リーダーの責任
①信頼・信認に応えること
国民の利益を第一に考え
善良なリーダーとして払うべき注意を払い
日々の業務・仕事を誠実に遂行する
②その積み重ねにより
「考え方×熱意×能力」が成り立つ社会が生まれること
3)どのような人になりたいのか
①やること、言うこと
その一つひとつが明日の自分を作る
明日の組織文化を作る
明日のベトナムを創る
②一人ひとりは倫理に関しては不完全
だから、どうするか
在ベトナム日本国大使館・ベトナム共産党中央組織委員会・ベトナム社会科学院主催 2018.03.06日本の知見共有セミナー 「稲盛哲学 ―組織構築における公務員の倫理―」『日本航空におけるフィロソフィ浸透への取り組み』
日本航空株式会社 代表取締役副社長藤田 直志
0.JAL倒産までの流れ(1) エアラインビジネスを取り巻く環境の変化(2)何が破たんを招いたのか
①公共交通機関としての使命が最優先 ②需要の拡大が前提 ③限定的な競争環境④採算意識の不足
(3)JAL倒産までの流れ①2008年頃・・・JALの経営は危機的な状況 しかし、「JALが倒産するはずがない」「誰かが助けてくれる」の甘え②2009年8月・・・「経営改善のための有識者会議」③2010/01/19・・・会社更生法申請、企業再生支援機構が支援決定④2010/02/01・・・稲盛会長就任⇒再生への道を歩き始める
1. JAL経営改革のプロセス(1)3つの大義
①日本経済への影響 ②残された社員の雇用 ③国民のための健全な競争
(2)経営の原点12ヵ条の教え1.事業の目的、意義を明確にする 公明正大で大義名分のある高い目的を立てる。
(3)更生計画の概要①事業規模の縮小 ②人員削減 ③人事賃金制度の見直し④年金改革
(4)JALに欠けていたもの①経営者が不在 ③部門別採算制度のような経営システムがない②社員の行動指針となるフィロソフィがない ④経営指標となる数値をはじめ会社の全容が見えない
(5)新しいJALを創るために①心の改革 ・リーダー教育 ・JALグループ企業理念とJALフィロソフィ②器の改革 ・部門別採算制度の導入 ・新しい組織体制
(6)心の改革にあたっての6つの原則①自社の文化は自社でつくる ④現場社員のモチベーションを少しでも高める②リーダーから変える ⑤変化を起こし続けることで本気度を示す③全社員に一体感を持たせる ⑥スピード感を重視する
(7)リーダー教育①リーダー教育の概要 ・目的・・・グループのマネジメント人財が、早期再生・発展を目指す JALのリーダーとして必要な意識・価値観・考え方や経営管理手法を学ぶ ・対象者・・・JALグループの役員・管理職を中心としたリーダー層②リーダー教育のプログラムとスケジュール③リーダー教育の進め方 合計180分がモデルパターン ・稲盛会長講話:60分 ・グループ討議・発表:60分 ・コンパ:60分④リーダー教育の主なテーマ ・経営の原点12箇条 ・六つの精進 ・会計の7原則 ・アメーバ経営⑤JAL社員の反応⑥稲盛会長の言葉 ・人格を高め続ける ・会計システムについて ・叱ることについて⑦リーダー教育を受けた役員の心の変化
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2.企業理念とJALフィロソフィ企業理念・JALフィロソフィが出来た経緯とその意味するところ ①事業構造改革は外科的手術⇔再発防止のためには、内からの改革が必要
②2010年8月、社長の大西を中心とした検討委員会のもとワーキンググループが策定開始③これまでの反省から始まり、これからのJALが大切にしたいこと、取り組むべきことの議論④検討過程では、様々な職種・幅広い年齢層の社員からのヒアリング⑤2011年1月19日、JALグループ企業理念・JALフィロソフィを策定⑥2011年2月、JALフィロソフィ手帳を全グループ社員に配布(日本語、英語、中国語3種)
JALグループ企業理念JALグループは、全社員の物心両面の幸福を追求し 一、お客さまに最高のサービスを提供します 一、企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します
JALフィロソフィ第1部 素晴らしい人生を送るために 第2部 すばらしいJALとなるために第1章 成功方程式(人生・仕事の方程式) 第1章 一人ひとりがJAL 第3章 心をひとつにする ○人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力 ○一人ひとりがJAL ○最高のバトンタッチ
○本音でぶつかれ ○ベクトルを合わせる第2章 正しい考え方をもつ ○率先垂範する ○現場主義に徹する ○人間として何が正しいかで判断する ○渦の中心になれ ○実力主義に徹する ○美しい心をもつ ○尊い命をお預かりする仕事 ○常に謙虚に素直な心で ○感謝の気持ちをもつ 第4章 燃える集団になる ○常に明るく前向きに ○お客さま視点を貫く ○強い持続した願望をもつ ○小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり ○成功するまであきらめない ○土俵の真ん中で相撲をとる 第2章 採算意識を高める ○有言実行でことにあたる ○ものごとをシンプルにとらえる ○売上を最大に、経費を最小に ○真の勇気をもつ ○対極をあわせもつ ○採算意識を高める
○公明正大に利益を追求する 第5章 常に創造する第3章 熱意をもって地味な努力を続ける ○正しい数字をもとに経営を行う ○昨日よりは今日、今日よりは明日 ○真面目に一生懸命仕事に打ち込む ○楽観的に構想し、悲観的に計画し、 ○地味な努力を積み重ねる 楽観的に実行する ○有意注意で仕事にあたる ○見えてくるまで考え抜く ○自ら燃える ○スピード感をもって決断し行動する ○パーフェクトを目指す ○果敢に挑戦する
○高い目標をもつ第4章 能力は必ず進歩する ○能力は必ず進歩する
3.JALフィロソフィの浸透と実践に向けた取り組み(1)フィロソフィ浸透への取り組み
①リーダー勉強会 ・対象:役員・部門長、毎月実施②JALフィロソフィ教育 ・対象:全社員、年4回実施③各職場での勉強会 ・職場ごとのやり方で継続実施
(2)フィロソフィ実践例①各部門における実践例・整備士(工場)の取り組み 「売上を最大に 経費を最小に」・空港の取り組み 「お客さま視点を貫く」・客室の取り組み 「真面目に一生懸命仕事に打ち込む」②東日本大震災での実践例 「人間として何が正しいかで判断する」
4.なぜリーダーはフィロソフィの学びが必要なのか(1)心の構造図(2)お客さまの声(3)謙虚にして驕らず、さらに努力を(4)過去からの年度実績推移
以 上11