vol.33 no.5 (2012)

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あのナショナル・ジオグラフィック誌を創刊号から提供するデータベース National Geographic Magazine Archive 1888-1994

センゲージラーニング株式会社

世界最大の教育・科学系非営利団体の一つ、ナショナル・ジオグラフィック協会の機関誌として、1888 年の

創刊より現在に至るまで、科学、技術、自然、環境、文化の現在を、高品質の写真と地図を通じて、世界中の

人々に届けてきた National Geographic Magazine のデジタルアーカイブがリリースされました。創刊以降 1994

年 12 月号までの全号（1,224 号）の全ページ（約 19 万ページ）を完全誌面イメージで提供します。

一般的に、雑誌を読者で分類すると学術雑誌（scholarly journal）と一般誌（popular magazine）に分けら

れます。ナショナル・ジオグラフィック誌は一般読者を対象にしていることから、一応は一般誌であると言えそうで

すが、その内容が学術的内容であることを考えると、啓蒙誌と呼ぶのが相応しいでしょう。学術的コンテンツを一

般読者に平易に解説する啓蒙誌です。ナショナル・ジオグラフィック誌が創刊された頃、アメリカにはすでにこの

分野で先達がありました。サイエンティフィック・アメリカン誌（1845 年創刊）です。ナショナル・ジオグラフィック誌

はサイエンティフィック・アメリカン誌の系列に属する科学啓蒙誌です。

とは言え、ナショナル・ジオグラフィック誌は創刊当初から科学啓蒙誌として出発したわけではありません。創

刊時は一部の専門家だけを対象にした固い学術雑誌と見られていました。協会の財務状況が健全ではない原

因がナショナル・ジオグラフィック誌の不振にあると見た協会の二代目会長アレクサンダー・グラハム・ベルは、雑

誌の全面的な刷新を図りました。そのためにベルが方針として掲げたのは、以下の二点です。

① 科学や探検を読者に対して平易に解説し、まるで読者が自分で体験しているかのような感動と驚きを与

えること、そのために客観的な記述ではなく、一人称の文体による語りの手法を採用したこと。

② カラー図版や写真を多用しただけでなく、図版や写真が主でテキストは従であるとの意識を編集者に植

え付けたこと。

後者について言えば、20 世紀にフォトジャーナリズムとして全面開花したジャーナリズムの手法をナショナル・

ジオグラフィック誌はすでに 20 世紀初頭に導入したと言えるでしょう。特に 1905 年 1 月号に掲載したチベット・

ラサの写真はこの地を初めて写した写真として多くの人々に驚きを与えました。

フォトジャーナリズムの先駆としてのナショナル・ジオグラフィック誌

科学啓蒙誌としてのナショナル・ジオグラフィック誌

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ベルの目論見は見事に当たり、ナショナル・ジオグラフィック誌は学術雑誌から科学啓蒙誌への変貌に成功

します。発行部数も飛躍的に伸びました。財務的にも安定軌道に乗ったナショナル・ジオグラフィック協会は、攻

めに転じます。調査探検のスポンサーとなり、探検終了後はその探検の実情を報じ、それが読者を増やし、次の

探検のスポンサーになるという回路が成立したのです。同誌がスポンサーとなった探検は 7,500 件に上ります。

この過程で、北極、南極、マチュピチュ、マヤ遺跡の調査探検など、同誌は多くの世界初の試みに関わります。

さまざまな調査探検のスポンサーとして世界の秘境、フロンティアに足跡を残したナショナル・ジオグラッフィッ

クですが、地理学への関心が創設以来の伝統であったため、地図製作への志向が一貫して保たれていました。

地図製作の能力が広く知られるようになったのは、戦争中のことです。特に第二次大戦中、協会の保有する大

量の写真と地図を軍に提供し、軍事作戦の遂行に貢献したことはよく知られています。ナショナル・ジオグラフィ

ック誌は付録としてこれらの地図を掲載しました。本データベースは、同誌の付録地図も漏れなく収録します。

極地、高山、遺跡といったフロンティアへの調査探検を後援してきたナショナル・ジオグラフィックは第二次大

戦後、更なるフロンティアを目指します。中でも宇宙と深海の調査は同協会の歴史でも画期をなすものであり、

前者のカリフォルニア工科大学との共同スポンサー事業であるスカイ・サーヴェーと後者のジャック・イヴ=クスト

ーの深海調査は、ナショナル・ジオグラフィック誌の誌面を通じて世界の読者に送り届けられ、感動と驚きを与え

ました。

ナショナル・ジオグラフィック誌が 6,000 万人の購読者数（世界）を有するまでに成長したことには様々な要因

を挙げることができますが、フォトジャーナリズムに見られるような時代を先取りした点を指摘することができるでし

ょう。また、時代の変化に対する鋭敏な感性を指摘することができます。長く科学啓蒙誌として、科学技術のポジ

ティブな側面を伝えてきた同誌が、1970 年頃から、環境汚染、人種差別、貧困、絶滅危惧種といった、科学、

技術と社会の暗部をも取り上げるようになったのは、環境破壊、貧富の格差等の問題に対して社会が敏感にな

ってきたことを受けての編集方針の軌道修正ということができます。

創刊以来 120 年に亘り科学啓蒙誌として世界中の人々に驚きと感動を与えてきたナショナル・ジオグラフィッ

ク誌が、先端的な検索技術、

テキストマイニングツール、グ

ラフ化ツールを備えたデジタ

ルアーカイブとしてリリースさ

れたことは、利 用 者 にとって

同誌の価値を再認識するとと

もに、未知の発見に出会う機

会となるでしょう。研究者、学

生からライブラリアンまで、広

くお奨めします。

いつも時代を先取りしてきたナショナル・ジオグラフィック誌

第二次大戦後、更なるフロンティアへの挑戦へ

第一級の価値をもつナショナル・ジオグラフィックの地図

調査探検のスポンサーとして様々な史上初の試みを支援

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基本検索

トップページ 詳細検索画面

記事タイトル、主題、キーワードからフルテ

キストまで、検索対象を選ぶことができます

記事の欄、イメージの種類、発行時期

で検索を絞り込むことができます

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棒グラフで示します

記事の欄・主題で検索結果を

絞り込むことができます

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タームクラスター: 検索結果を言語解析した結果を視覚化するテキストマイニングツール

内側の円：検索結果上位 100 件の最初の 100 語を言語解析して、頻出語を視覚化

外側の円：内側の円の語を検索語に使い、同様の言語解析をして、頻出語を視覚化

イメージ検索画面

特定語を含む記事の件数をグラフ化

グラフ化ツール

グラフの点をクリックすると、

当該年の記事に進みます

特定語を含む記事の件数をグラフ化

以下のコンテンツを収録します。

National Geographic Magazine 1995-current ※本誌リリース後、データベース登載まで、2 ヵ月かかります

National Geographic Society 刊行書籍（100-200 点）、画像（500 点） 姉妹紙 National Geographic Traveler Magazine の 2010 年以降の号 動画、地図 National Geographic Magazine 1995-Current は、National Geographic Magazine Archive 1888-1994 を

購入されたお客様に限りご提供させていただきます。

“National Geographic Magazine Archive 1888-1994”に関するお申し込み、お問い合わせ*は、株式会社

紀 伊 國 屋 書 店 電 子 商 品 営 業 部 ( 電 話 ： 03-6910-0518 、 フ ァ ク ス ： 03-6420-1359 、 e-mail ：

online@kinokuniya.co.jp)までお願い致します。 *お預かりした個人情報は、弊社規定の「個人情報取扱方針」 http://www.kinokuniya.co.jp/06f/gaiyo6.htm に則り、取り扱わせて頂きます。

2012 年秋、1995 年以降もリリースされます

National Geographic Magazine 1995 - Current