Event Exchange Platform 概要ガイド...また、L3 デバイス向けのSI 部品として、L3...

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Event Exchange Platform 概要ガイド 2018 年 6 月 1 日 日本電気株式会社

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Event Exchange Platform 概要ガイド

2018 年 6 月 1 日

日本電気株式会社

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改版履歴

版数 日付 改版内容

1.0 2017 年 6 月 1 日 新規作成

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目次

1 はじめに ....................................................................................................................... 4

1.1 Event Exchange Platform とは ..................................................................................... 4

2 提供機能 ....................................................................................................................... 5

2.1 機能一覧 .................................................................................................................... 5

3 Event Exchange Platform の利用シーン ............................................................................ 6

3.1 デバイスの状態管理とアクチュエーション ........................................................................ 6

3.2 データの利活用 ........................................................................................................... 7

4 EEP の構築時に行う作業 .................................................................................................. 8

4.1 デバイスタイプの設計 .................................................................................................. 8

4.2 サービス連携の設定 ..................................................................................................... 8

4.3 アプリケーションの開発 ............................................................................................... 8

5 用語説明 ....................................................................................................................... 9

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1 はじめに

本書は Event Exchange Platform の開発ガイド、運用ガイドを読む前に、必要となる Event Exchange

Platform の概要を説明するガイドです。

1.1 Event Exchange Platform とは

Event Exchange Platform (以下、EEP)は、イベント集配信を実現するクラウド層(L5)で動くソフトウェ

アで、「IoT コアサービス:アクセス制御・API・集配加工」を構成するコンポーネントの1つです。

エッジ層(L3)以下のモジュールと L5 のアプリケーションを繋ぎ、双方向にイベントの通信を行う機能を

提供します。

EEP を利用することで、以下のようなシステムを容易に実現できます。

・L3 以下から送信されるセンサデータを L5 に収集・蓄積するシステム

・L5 上のアプリケーションから L3 以下のデバイスへアクチュエーション指示を配信するシステム

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2 提供機能

2.1 機能一覧

イベント集配を行うコンポーネントとして EEP は以下の機能を提供します。

表 2.1-1 EEP が提供する機能

機能名 説明

デバイスの最新状態の保

存・取得

EEP はデバイスから受信した最新のデータ(JSON)をデバイスの状態として保持します。

L5 アプリケーションは、デバイスの接続状態によらず、デバイスの最新状態を得ることが

できます。

デバイスからのデータの受信には HTTP(S)と MQTT(S)、L5 アプリケーションによる情

報取得には HTTP(S)のプロトコルが利用できます。

デバイスへのアクチュ

エーション指示

EEP はデバイスデータの最新値と、L5 アプリケーションが期待するデバイスデータの設

定値を保持します。これら2つの値の間に差分を検知すると、デバイスへアクチュエー

ションの指示を送信します。指示先のデバイスが未接続の場合、再接続時にアクチュエー

ション指示が送信されます。

アクチュエーション指示の配信には HTTP(S)と MQTT(S)のプロトコルが利用できます。

デバイスデータの蓄積

受信したデバイスデータを蓄積するため、受信したデータを付属のデータベースやデータ

ストア(データレイク)に転送します。

送信データ(JSON)は、転送前にプロパティ名の変更や構造の変換を行うことができます。

集配・加工機能連携 受信したデバイスデータを IoT コアサービスの集配・加工機能や CONNEXIVE

Applicationi Platform の加工機能に送り、加工することができます。

デバイスの検索 デバイスデータの検索用 API を利用し、クエリによるデバイスの条件検索ができます。

また、L3 デバイス向けの SI 部品として、L3 Node-RED 部品を提供しています。Node-RED 部品は

HTTP/MQTT の 2 種類をサポートし、デバイスデータの送信、制御指示の受信を行うことができます。

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3 Event Exchange Platform の利用シーン

本章は EEP の主な利用シーンについて説明します。

EEP では、主に以下の2つの利用シーンを想定しています。

・L3/L5 の双方向通信機能によるデバイスの状態管理

・サービス連携機能を用いた収集データの利活用

3.1 デバイスの状態管理とアクチュエーション

EEP は、デバイスの最新データの保持、デバイスへのアクチュエーション指示、デバイスの検索の機能を利

用することで、図 3.1-1 に示すようなデバイスの状態管理とアクチュエーションを行うことができます。

図 3.1-1 デバイスの状態管理とアクチュエーション

EEP は、店舗や工場などに存在するデバイスから受信した最新のデータ(reported データ)をデバイスの状態

として保持します。店舗や工場のシステム管理者は、EEP が提供している REST API を利用する Web アプ

リケーションを介し、デバイスの状態を確認することができます。

デバイス ID を指定した特定のデバイスの状態の確認や、条件を指定したクエリを用いて条件に合致するデ

バイスの検索を行い、デバイスの最新状態を把握することができます。

また、EEP では、単にデバイスの最新状態が確認できるだけでなく、システム管理者が期待したデバイスの

状態の設定値(desiredデータ)と reportedデータの差分発生を検知するとデバイスにアクチュエーション指

示を配信することができます。システム管理者が設定する desired データはデバイスの接続状態によらず、

設定できます。アクチュエーション対象のデバイスが未接続状態の場合、デバイス接続時にアクチュエーショ

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ンが配信されます。

このようにデバイスの状態管理やアクチュエーション機能を利用することで、店舗や工場のシステム管理者

は離れた場所からデバイスの接続状態を意識することなく、現場の最適な状態を維持できます。

3.2 データの利活用

EEP がデバイスから受信したデータは、図 3.2-1 の流れのようにデータストアに蓄積し、分析・可視化に活

用したり、IoT コアサービス:アクセス制御・API・集配・加工の集配・加工機能と連携し、加工や集計など

のバッチ処理を実施したりすることができます。

なお、データの利活用に関しては、連携先サービス(ソフトウェア)でデータを利活用できるためにアプリ

ケーションの開発・調達が必要になります。

・分析・可視化の活用では、連携先データストアに蓄積されたデータは REST API により、アクセス可能

になるため、それに対応する分析アプリケーション・可視化アプリケーションを別途調達する必要があ

ります。

・集配・加工機能では、用途に応じたバッチ処理の定義を開発する必要があります。

図 3.2-1 データ利活用の流れ

蓄積するデータストアには、Key-Value型ドキュメント・データベース(MBaaS MongoDB)と IoT DataStore

サービスを選択することができます。

また、EEP は簡易的な JSON の加工機能を有しており、データの蓄積や集配・加工機能との連携前に、送信

する JSON データのフォーマット変換(プロパティ名の変更や構造の変更)を行うことができます。

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4 EEP の構築時に行う作業

本章では、EEP を用いたシステムを構築するまでに行う作業の例を記載します。

運用しながらシステムを拡張する場合もありますので、本作業は構築時に必須作業ではありません。

4.1 デバイスタイプの設計

クエリを用いたデバイス検索を行うためには、検索対象のデバイスが送信するデータの型を指定したデバイ

スタイプを EEP に登録する必要があります。デバイスタイプの詳細や登録方法については開発ガイドの

REST API をご参照ください。

4.2 サービス連携の設定

サービス連携時は、連携先サービスに送信する JSON の設計とサービスの送信設定が必要です。

EEP が保持するデータをそのまま送信する場合は、JSON の設計は不要です。JSON の設計については開発

ガイドをご参照ください。

サービスの連携設定については運用ガイドをご参照ください。

4.3 アプリケーションの開発

EEP では L3 デバイス向けのアプリケーションと L5 向けの Web アプリケーションの開発することで、高度

なシステムを構築することができます。それぞれのアプリケーションの開発方法につきましては、開発ガイ

ドをご参照ください。

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5 用語説明

以下の表は本書に記載している用語一覧です

用語 説明

デバイス L3、L1 に置かれる HW です。L3 のエッジデバイス、L1 のセンサデバイスを区別しない場合に

「デバイス」と表現します。

エッジデバイス

L3 に置かれる HW です。センサデバイスからセンシングデータを収集し、L5 に送信します。

L5 送信前のデータ加工や、一定期間内に発生したデータをまとめて送信などの機能を提供しま

す。

センサデバイス L1 に置かれる HW です。センサのデータを L3、L5 に送信します。位置情報、温度、湿度など

様々なセンサが存在します。

アクチュエーション L5 からデバイスの状態を変更するための指示を行う操作です。アクチュエーションの指示を受

けて、デバイスがどのように振る舞うかはデバイスに依存します。

デバイスタイプ

EEP がデバイスデータを格納する際に必要な定義です。デバイスタイプ毎に Key-Value 型の

Cache Store が生成され、Cache Store 内にデータが保持されます。型情報を設定したデバイ

スタイプを登録することでクエリによる検索機能が利用できます。

サービス連携

本ドキュメントでは、サービス共通基盤が提供するサービスの IoT コアサービスのアクセス制

御・API・集配・加工のアクセス API 機能・加工機能を対象としています。

SI 部品として利用可能な IoT データストア (データレイク)との連携検証しております。