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EPOK 留学体験記 2013 年(平成 25 年) 派遣学生報告書 EPOK 概要 …………………………………………………………… 1 平成 25 年度 EPOK 派遣に向けたスケジュール …………………… 1 平成 25 年度 EPOK 派遣担当教員 ……………………… 2 平成 25 年度派遣生 EPOK 留学報告会 ……………………… 3 平成 25 年度派遣生発表者の皆さん ……………………… 4 【タイ】 マヒドン大学 梶白 小百合(法学部) …………………………………… 5 中島 悠希(法学部) …………………………………… 8 【アメリカ合衆国】 カリフォルニア州立大学フラトン校 中島 悠希(法学部) …………………………………… 12 髙井 智光(経済学部)……………………………………16 カリフォルニア州立大学イーストベイ校 三浦 悠(文学部) …………………………………… 20 谷本 侑也(文学部) …………………………………… 22 カリフォルニア州立大学モントレイベイ校 三宅 香菜子(法学部) …………………………………… 27 角山 怜祐(工学部) …………………………………… 28 山根 卓大(理学部) …………………………………… 33 石川 晴香(農学部) …………………………………… 40 サンノゼ州立大学 田村 柚乃(文学部) …………………………………… 44 齋藤 祐介(経済学部) …………………………………… 50 下田 遼太(工学部) …………………………………… 52

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EPOK 留学体験記

目 次

2013年(平成 25年) 派遣学生報告書

EPOK 概要 …………………………………………………………… 1 平成 25 年度 EPOK 派遣に向けたスケジュール …………………… 1 平成 25 年度 EPOK 派遣担当教員 ……………………… 2 平成 25 年度派遣生 EPOK 留学報告会 ……………………… 3 平成 25 年度派遣生発表者の皆さん ……………………… 4

【タイ】

マヒドン大学 梶白 小百合(法学部) …………………………………… 5 中島 悠希(法学部) …………………………………… 8

【アメリカ合衆国】 カリフォルニア州立大学フラトン校

中島 悠希(法学部) …………………………………… 12 髙井 智光(経済学部)……………………………………… 16

カリフォルニア州立大学イーストベイ校 三浦 悠(文学部) …………………………………… 20 谷本 侑也(文学部) …………………………………… 22

カリフォルニア州立大学モントレイベイ校 三宅 香菜子(法学部) …………………………………… 27 角山 怜祐(工学部) …………………………………… 28 山根 卓大(理学部) …………………………………… 33 石川 晴香(農学部) …………………………………… 40

サンノゼ州立大学

田村 柚乃(文学部) …………………………………… 44 齋藤 祐介(経済学部) …………………………………… 50 下田 遼太(工学部) …………………………………… 52

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南オレゴン大学 南原 久人(法学部) …………………………………… 54 磯部 知里(農学部) …………………………………… 58

カンザス大学 住友 健斗(文学部) …………………………………… 62 塩山 信彦(経済学部) …………………………………… 64

アリゾナ州立大学

影山 喜一(法学部) …………………………………… 67 井上 和佳(経済学部) …………………………………… 78

ニューヨーク州立ストーニーブルック大学 山本 美菜子(教育学部)…………………………………… 85 清水 惇司(経済学部)……………………………………… 88

グアム大学 岩崎 直樹(文学部) …………………………………… 95

アパラチアン州立大学 林 悠太朗(法学部) …………………………………… 97 加藤 弘樹(法学部) …………………………………… 102

イリノイ州立大学アーバナ・シャンペイン校 原 修平(工学部) …………………………………… 107

【オーストラリア】 アデレード大学

宮崎 岳(法学部) …………………………………… 110 秋山 解(工学部) …………………………………… 112

【ドイツ】 ハノーファー大学

李 承原(経済学部) …………………………………… 114

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【イギリス】 シェフィールド大学

花岡 里仲(法学部) …………………………………… 116

イーストアングリア大学 荒木 理奈(法学部) …………………………………… 119

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EPOK 概要

岡山大学短期留学プログラム(EPOK:Exchange Program Okayama)は平成 10(1998)年

10 月に仮発足し、翌平成 11(1999)年度から正式運用開始した大学間の交換留学プログラムで

あり、主に学部生を対象としています。この EPOK により、仮発足以降、平成 26(2014)年度

までに、285 人の岡山大学学生を派遣し、280 人の協定校からの留学生を受け入れてきました。

EPOK 協定校はイギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリアの英語圏が中心ですが、アジア地域

中国・韓国への派遣、またタイ・ドイツなど非英語圏でありながら、英語での授業を提供する協

定校もあります。

平成 25 年度 EPOK 派遣に向けたスケジュール

2012 年 04 月~2012 年 6 月 海外留学説明会、EPOK 説明会等 2012 年 07 月~2012 年 10 月 EPOK 応募期間 2012 年 10 月 15 日 応募締めきり 2012 年 10 月初~中旬 第一次選考(書類審査) 2012 年 11 月 12 日 13 日 第二次選考(面接審査) 2012 年 11 月 19 日 EPOK 選考結果通知 2012 年 12 月 7 日 派遣候補者(春出発予定)・派遣オリエンテーション 2012 年 12 月下旬 派遣候補者(夏派遣予定)・派遣オリエンテーション 2012 年 12 月~出発まで 留学先への願書提出、入学手続き、受入許可入手、ビザ申

請、領事館面接、ビザ取得、予防接種、航空券購入等 2013 年 2 月・3 月 危機管理ガイダンス・出発前オリエンテーション 2013 年 3 月~2013 年 12 月 交換留学プログラム派遣出発(春入学) 2013 年 6 月・7 月 危機管理ガイダンス・出発前オリエンテーション 2013 年 7 月~2014 年 5 月 交換留学プログラム派遣出発(秋入学)

平成 25 年度 EPOK 派遣データ

文学部, 4/5

教育学部, 2/2

法学部, 10/12

経済学部, 6/6

理学部, 1/1

工学部, 4/5

農学部, 2/2

, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0

医・歯・薬・環理・MP・社文・環境・自然

部局別派遣者数 【人】

派遣者数:29応募総数:45

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平成 25 年度派遣生指導 EPOK 派遣担当教員 (*現グローバル・パートナーズ)

小川 秀樹 教授 アジア・欧州(ドイツ)担当 国際センター*

矢部 正人 准教授 北米担当 国際センター

島田 和久 准教授 豪州・英国担当 国際センター

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平成 25 年度派遣 EPOK 留学報告会

日時:平成 25 年 10 月 30 日(水) 16:15-18:30

場所:B33

1. 留学体験発表

マヒドン大学 中島 悠希 法・4 年

カリフォルニア州立大学フラトン校 中島 悠希 法・4 年

髙井 智光 経・4 年

カリフォルニア州立大学モントレイベイ校 三宅 香菜子 法・3 年

角山 怜祐 工・4 年

山根 卓大 理・4 年

石川 晴香 農・4 年

南オレゴン大学 南原 久人 法・4 年

カンザス大学 塩山 信彦 経・4 年

アリゾナ州立大学 井上 和佳 経・4 年

アパラチアン州立大学 林 悠太朗 法・4 年

イリノイ大学アーバナ・シャンペイン校 原 修平 工・4 年

アデレード大学 宮崎 岳 法・4 年

ハノーファー大学 李 承原 経・4 年

シェフィールド大学 花岡 里仲 法・4 年

イーストアングリア大学 荒木 理奈 法・4 年

2. 意見交換とQ&A

①事前準備:TOEFL/IELTS 対策大学の決め方

②大学での生活:授業,assignment, afterschool

③帰国後の自分:どのように変わったか,就職活動,異文化理解、EPOK制度

3.交流会

主催 グローバル・パートナーズ

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EPOK 留学報告会広報ポスター

発表者の皆さん

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タイ マヒドン大学 派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:2年生 氏名: 梶白 小百合 留学期間: 2013 年 9 月~2014 年 3 月

【中間報告】

1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど) インターナショナルカレッジということで、留学生が多いです。ホスピタリティーや、アニメ

ーションなどいろいろな学部があるので、料理、ベッドメイキング、デッサンなど変わった授業

が取れるのも特色です。 大学構内にはリスやオオトカゲなどさまざまな生物や自然にあふれています。

2. 履修中の科目

タイ語、サイクリング(P.E.)、国際機関、現代日本、現代社会と移民 3. 授業・勉強について

授業中にお菓子が回ってきたり、フルーツシェイクを飲んだりと、かなりリラックスした様子

におどろきましたが、ディベートになると一気に生徒たちの雰囲気が変わったのが印象的でした。

social science の学部生の英語のレベルはとても高く、みんなの話についていこうと必死で英語

を勉強しました。グループワークや宿題が多く、テスト期間でなくても毎日1~2時間は勉強し

ていました。 授業は1セメスターで最大5つ選択できます(1つは PE のクラス)。

4. [該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 5. 宿舎について

入居を希望する寮が満員だったため、大学から徒歩 3 分にあるアパートを借りました。テレビ、

冷蔵庫、wi-fi ありで家賃は一か月で1万 2 千円ほどでした。大学から近いほうがいい、一人で静

かに暮らしたい、節約したいという人にはおすすめです。英語の話せる大家さんは少ないので、

タイ人の友人を連れて交渉してもらうのが良いと思います。 6. 生活全般について(気候、セキュリティ等)

安全面に関して、私は特になかったのですが、周りの友人が盗難、事故、病気などトラブルに

遭うことがありました。 確かに、日本よりも治安は良くないですが、危なそうなものは食べない、夜間に一人でタクシ

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ーに乗らないなど自己管理をしっかりすれば問題ないと思います。日本よりも野犬の数がとても

多く、最初はとても怖かったですが、襲われることはないので大丈夫です。 7. 生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

旅行や買い物をよくしていたので、結果的には日本での生活費より少し安いくらいでした。 8. 課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

ダイビングサークルに入っていたのですが、天気の関係で一度も活動が行われなかったのが残

念でした。 食料品の買い物は、近くにマックスバリュやテスコがあるので便利です。バンコクまで行けば

大抵のものは買えますが、日本の製品、例えばアースの服や資生堂の化粧品などは日本で買う方

が安いです。 月に一度は旅行に行きました。クラビ、チェンライ、パタヤ、コンケーンなどタイ国内にはた

くさんの観光地があります。毎年10月ごろにチェンマイで行われるイーペンサンサーイという

お祭りはスカイランタンがとても綺麗なのでぜひ見に行ってみてください。 9. 準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

気候のせいで革製品がダメになったので持っていかない方がいいと思います。 バンコクまで行くと、英語やタイ語の語学学校があります。私は、タイ語の語学学校に少しだ

け通い、そのあとは自分で勉強しました。完璧に覚える必要はないですが、タイ語が少し理解で

きるようになってから毎日がより楽しくなったので余裕があれば挑戦してみてください。 10.感想など

今のところ問題なく留学生活を楽しめています。次の学期はもっとタイ語の勉強を頑張ってみ

ようかと思っています。 【帰国報告】 1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想

elementary thai タイ語のアルファベットから会話表現まで基本的なことを学習しました。授

業の進むスピードが早いので予習復習が大変でしたが、その分タイ語が身に着いたと思います。 Cycling マウンテンバイクの授業です。最初はのんびりサイクリングでしたが、後半の授業は

2時間自転車を漕ぎっぱなしのときもありました。そんなにハードではなく女子生徒がほとんど

でした。 self defense ムエタイ、防衛術の授業です。先生がタイ語しかしゃべれないのでタイ人の友人

にかなり助けられました。 culinary arts 料理や料理技法について学びました。毎回調理実習があるのでとても楽しかっ

たです。 international organization グループワークの頻度が高く、発表もさかんで一番盛り上がって

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いた授業でした。 population and migration in the modern world 現代における移民や移民の歴史を学びまし

た。世界中にある移民問題について深く学ぶことができてよかったです。 society, politics and economics in contemporary japan 江戸から近代の日本について客観的

に学ぶことができ非常に面白かったです。特に、徳川将軍や天皇についての授業が印象に残って

います。 2.学業全般について

授業はほとんど英語で行われ生徒のレベルは高いので、英語の能力は身に付けていくべきだと

思います。 課題やグループワークの多さには本当に驚きました。留学前から、そうした事に対する経験を

積むと留学中にきっと役立つと思います。 3.生活全般について

暑いですがどこでもエアコンがきいているので快適に生活できます。独特の辛い料理も最初は

苦手でしたが、だんだんと好きになり毎日食べていました。 4. 感想/後輩へのアドバイス

この半年間は、今までの人生で経験したことのないことばかりで刺激的な留学生活でした。私

は当初、留学生のほとんどが集まる寮に住んでおらず、友達が作りづらい状況で落ち込んでいま

したが、岡山大学に留学していた子や、授業で出会った子たちはとても好意的ですぐに打ち解け

ることができました。タイ人と日本人は共通点も多く親しくなりやすいと思います。特に、日本

語を勉強している友人たちとは今でも連絡を取り合い、何人かとは日本で再会できました。日本

の大学生活とは全く異なる環境に不安を感じるかもしれませんが、意外とすぐ慣れることができ

ます! バンコクは東南アジアのハブ空港があり、かなりの都会です。なので買い物、旅行が好きな人

にはおすすめです。確かに、英語が母国語の国に比べると英語と触れ合う機会は少ないといえま

すが、マヒドン大学は留学生が多く国際色豊かな大学なので英語の力は相当鍛えられると思いま

す。タイ留学でなければ味わえない楽しさは本当にいっぱいあるので、アジアに興味のある方は

是非考えてみてください!

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タイ マヒドン大学 派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 中島 悠希 留学期間: 2013 年 4 月~2013 年 7 月 【帰国報告】

1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 【ICML 160 Introduction to Thai Language and Culture】

タイ語の基礎(speaking)と、タイの文化(宗教、家族文化)を学ぶ。タイ語の基礎は、自己紹介か

ら始まり、挨拶や、数の数え方、道の尋ね方など、日常生活に必要なことをタイムリーに教えて

くれる。文化面は、教科書を読むだけではなく、1 セメスターに三回ほどある課外活動を通じて、

実践的に学ぶことが出来る。今回はタイの水上マーケットや、伝統的な食事・菓子を売っている

お店などを訪問した。成績評価は、セメスターに三回ある小テスト(口頭と記述)による。留学生は

ほぼ必ず履修する授業なので、他の留学生(特に、違う寮に住んでいる人と仲良くなれるチャン

ス! 【ICSS 121 Southeast Asian Studies】

東南アジアの歴史を中心に、各国の地理や文化・経済などを網羅的に学ぶ。日本の高校の世界

史などでは習わない、もしくは一言で済まされていたような歴史を知ることができ、各国の政治

事情なども考察できるようになる。テストは莫大な量の知識量を問われるので、1 年生向けの授

業とはいえ、地道な予習・復習が必要。グループワークも多かったので、タイ人の友人を多く作

ることができた。 【ICSS 118 Introduction to Mass Communications】

従来から、マスコミ関連の職に就きたいと考えていたので、受講。マスコミの各媒体が辿った

歴史、長所と短所など基礎的なマスコミ論を学ぶ。教授が日本人の方だったこともあり、日本の

新聞を例に取り上げたり、日本人として質問・意見を求められたりすることがあった。基礎的な

内容なので、本格的なジャーナリズム論を学びたいのであれば、物足りなく感じるかも。 【ICSS 332 Introduction to Human Rights】

人権について、国連憲章や世界人権規約といった法源の面から学ぶ。上級生向けの授業である

ため、少人数制で、常にグループワークだった。法学部なので、法律系の授業を履修したかった

ため、受講。専門的な法律用語が飛び交い、かつ教授は口頭で喋るのみだったので、理解するの

にかなり苦労した。レコーダーを持参して録音し、寮に帰って聞く、クラスメイトを質問攻めに

する、教授にメールで、自分の理解があっているかを確認してもらうなど、対応策を練った。課

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題も paper が約 5~6 枚(?)で、テーマが難解だったので、かなり時間を割いた。 2.学業全般について

欧米圏での留学と最も異なる点は、他の生徒たちも自分と同様、ネイティブではない分、英語

を上達させようと必死に勉強している点です。もちろん、タイで有数の International College で

あり(彼らはその面で、自分たちこそ一番だと自負しています)、入学時に課される語学条件も実は

低くありません(岡大で、要件が TOEFL61 で足りるというのは、かなり恵まれていると言えるよ

うです)。タイ訛りはあるとはいえ、幼い頃から英才教育を受けている富裕層の彼らは、淀みなく

英語を話すことが出来ます。それでも、英語が第二言語に過ぎない分、とても貪欲に語学を習得

しようとしています。特に語学学校あがりの学生は、厳しい課題や試験を乗り越えてきた人たち

なので、入学後も勉強に余念がありません。だからこそ、留学生が持つ語学面での不安を心から

理解してくれ、「英語を学ぶために自国へ来てくれた留学生」という意識からか、とても親近感を

抱いてくれます。休み時間や、寮でのオフタイムでも、単語をチェックし合ったり、拙い英語同

士でもとにかく話続けようとしたり、ともに勉強することができます。それでもかなり英語は出

来る人たちなので、「優しく教えてくれる、先輩のような友達」感覚で接することが出来ます。 だからこそ、英語に自信がないという人も、いきなりネイティブが話す英語の嵐に戸惑ってしま

うこともなく、常に仲間と向上心を持って勉強することが出来ると保障します! 空き時間には、少しずつタイ語も覚えられるので、一石二鳥ですね(私は 1 セメスターだけだっ

たので、なかなか身につけようとする余裕がありませんでしたが、1 年滞在の先輩方は、読み書き

まで出来るようになっていました)。 3.生活全般について 【治安】私が住んでいたチャイヤプルク寮のある地区に入るためには、警備員が 24 時間常駐して

いるゲートを通らなければならず、住民以外の出入りには細心の注意が払われています。その点

で、明るい内に大学と寮を行き来すれば、日本にいるよりも「守られている」ように感じました。 「ゲートが必要なくらい、寮の外は治安が悪いのか」と不安に思われるかもしれませんが、そん

なことはありません。しかし、日本と比べて街灯は少ないですし、野犬も多いので(タイの街中に

溢れていたので、狂犬病などへの恐れから、犬好きの私でも、これだけは怖かったです)、やはり

用心に越したことはありません。車でバンコクの方へ出ると、夜でもネオンで明るいですが、そ

の分色んな人たちが集まっているので、必ず一人では行動しないようにしましょう。治安の問題

に対しては、「自己防衛」「自己責任」の意識が必要だと思います。 とはいえ、個人的な意見ですが、留学前に抱いていたタイへのイメージ、東南アジアへのイメ

ージに比べると、私にとっては安全だった、寮地区内にいる限り、むしろ守られていたように感

じます。 【移動手段】チャイヤプルク寮は、施設が綺麗な分、少しアクセス面では不便かもしれません。

一応、朝と夕方、決まった時間に一本ずつ、寮と大学を行き来するバスが出ています。しかし、

授業時間の関係で、バスに乗らない場合は、みんなでタクシーを乗り合うか、モーターバイク(原

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付のようなもの)に乗るしかありません(自分で運転するのではなく、後ろに乗せてもらいます)。どちらも料金自体は安いので、日本でのタクシーとは勝手が違うと考えて下さい。 【買い物】スーパーも、徒歩では行けない距離にあるので、みんなでタクシーを乗り合うか、誰

か友人にライドしてもらいましょう。車持ちの友人がいると、買い物にしろ登下校にしろ、休日

の外出にしても、本当に助かると思います。 【健康】個人差があるので、一概には言えませんが、飲食には気をつける必要があります。大学

の周りにも、バンコクにも、屋台が沢山出ていますが、当然生ものは控えましょう。水もミネラ

ルウォーターで、氷にも気をつけましょう。辛いものは本当に辛いので、注文時に調節してもら

います。私は頑丈なのか、一度も体調を壊したことはありませんが、人によっては、大学の病院

を多用することになる場合もあります。必ず保険に入っておくこと、常備薬を多めに持っていく

こと、基本中の基本です!最後に、これも個人的な感想ですが、自分に合う物を上手く見つける

ことが出来れば、タイの食事は本当に美味しくて、しかもリーズナブルで、お勧めです! 4.感想/後輩へのアドバイス

このページを読んで下さっているということは、きっと何かしら「タイ」という国に興味を持

たれているのかと思います。TOEFL の要件が高くないから?必要経費が安そうだから?もちろ

ん、こういった語学面や金銭面でのハードルも留学先を決める選択肢の一つです。実際、上記の

「学業全般について」で述べたように、正規の学生・留学生といった垣根を越えて、切磋琢磨し

合える留学環境というものは、なかなかありません。また生活費が安い分、タイ国内をはじめ、

近隣の東南アジア諸国を旅行することができ、熱帯地方特有の自然や、宗教の影響が色濃く見ら

れる文化財など、きっとその後の人生を豊かにしてくれる沢山のものに出会うことができるはず

です。 「タイ」に「英語」で「留学」することの意味をぜひ自分なりに考えてみてほしいなと思いま

す。 留学に興味がある人は、語学やその経験をいずれかの形で、将来活かしていこうと考えている

のではないでしょうか。将来、グローバルな舞台で働きたい、という人もいるでしょう。しかし、

私が留学・そして就職活動を経て感じたのは、今多くの企業が「グローバルな世界で」と言って

いるのは、欧米のような先進国ではなく、アジアやアフリカといった途上国を指す場合が多いと

いうことです。なぜなら、既に開拓・開発の進んだ先進国よりも、途上国の方がより大きなマー

ケット展開が期待できるからでしょう(勿論、一概には言えませんが)。語学力云々よりも、そうい

った国々に親しみ、問題意識を持つというのが、真の「グローバル人材」と言えるのではないで

しょうか。だからこそ、東南アジアの中心都市であるバンコクで、同じアジア人の日本人として、

世界に通用する語学力と、知的好奇心という名のアンテナを伸ばしていってほしいと思います。

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アメリカ合衆国 カリフォルニア州立大学フラトン校 派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 中島 悠希 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 1 月 【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 【COMM233: Mass Communication and Modern Society】 マスコミの歴史、映画業界の変革等を学ぶ。レクチャー方式だが、常にディスカッションが繰

り広げられる。毎日の課題とテストは全てオンライン。マスコミ系は、業界独特の言い回しが多

く、辞書に載っていないフレーズが使われたりすることも多い。教授の話すスピードもかなり早

口で、使われる教材も当然のことながら字幕が存在しないものであるから、理解が困難。留学生

は、現地の学生とは比べ物にならない努力が必要だと感じた。教授とクラスメートに質問しなが

ら、留学生を集めて一緒に勉強するようにした。それでも、学びたかったことが遂に学べたので、

充実していた。 【HCOM360: Nonverbal Communication】

Mass Communication と同様「communication」の学習の一つ。非言語コミュニケーションに

ついて学ぶ。ジェスチャーや、顔の表情、服装や身なり、国籍といった、言語以外の要素がどの

ように対人関係へ影響をもたらすかを考察する。これも一応レクチャー方式だが、上級生向けの

講義なので、常にグループワーク。日本人と欧米人のコミュニケーションが対比されることも多

く、必然的に発言の機会も増えたので、勉強になった。総じて、日本人であるというだけで、私

たちは一つの特色、強みを持っていると言えるので、それらは積極的に活かしていくべき。 【POSC200: Introduction to the study of politics】 法学部、かつ国際法専攻だったため、国際政治を学ぶために受講。教授が中東系の方だったの

で、主にアメリカとタリバンとの関係などについて学ぶ。ここでも、日本人としての意見を求め

られることが多かった。筆記テストに加え、期末前にはペーパーとプレゼンテーションがあり、

かなり準備に時間を割いた。 【GEOG100: Global Geography】

Global といっても、ほぼアメリカの地理を中心に学ぶ講義。州と州都の名前・場所を覚えるこ

とから始まり、各州の特徴や歴史を学んだ。アメリカ以外の地域も少しだが取り扱ったので、「ア

メリカで日本について学ぶ」という貴重な経験ができ、興味深かった。

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2.学業全般について 75 分授業を週に 2 回、もしくは 2 時間半授業を週に 1 回する形式。フラトンはアジア系の学生

も多いので、授業中でも、日本について、アジアについて取り上げることも多く、自分の意見を

即座に言えるよう準備しておく必要がありました。上でも述べたように、日本人だからというだ

けで注目してもらえるのは、恵まれていることなので、その機会を存分に活かすべきだと感じま

した。 息抜きや課外活動の時間もとるようにしていたが、やはり空き時間の多くは勉強に費やしてい

ました。それでも、自分の学びたいことを一心不乱に吸収できるチャンスなので、まずは自分が

全力を尽くしたいと思えるような講義を選ぶことが大事。渡航前にある程度は受講希望クラスを

選ぶとは思うが、その際、妥協することなくシラバスを熟読し、どんな授業を想像しておくべき。

渡航後も、友人やコーディネーターの意見も参考にしながら、履修登録ギリギリまで悩み、理想

の時間割を創りましょう。 3.生活全般について 【寮】on campus の寮に住んでいました。大学の講義棟から、歩いて 5~10 分です。寮は、シン

グル(一人部屋が 4 つ、キッチン・バス共同)か、ダブル(2人部屋が 3 つ、キッチンとバス 2 つを

共同)かを選ぶことが出来ます。個人的には、ルームメイトを仲良くなれるダブルがお勧めですが、

シングルでも十分ハウスメート(部屋は違うが、キッチン等をシェア)として親しくなることがで

きると思います。寮費は、月に約 11 万で、一日一回のミールプランがついていました。一日一回

と書きましたが、実際は 1 セメスターで○○回と数が決まっているので、自分で調節することがで

きます。バイキング形式で、かなり量もありますが、少し味に飽きが来るかもしれないので、ミ

ールプランは適量がお勧めです。 【移動手段】キャンパス内は徒歩で移動できます。自転車を購入する手もありますが、盗難も多

いようなので、注意が必要です。現地の学生は、キックボードをよく使っています。 大学を離れて、買い物に行く際は、バスを利用します。学生カードがあれば無料で乗ることがで

きます。ダウンタウンや、ロス中心部に行く際は、バスで駅まで行き、そこからアムトラック(アメリカ版の新幹線のようなもの)を利用します。片道一時間ほどで着きますが、本数が限られてい

るので、時刻表を確認しましょう。 【治安】オレンジカウンティは、治安が良いことで評判な街です。高級住宅地に準じており、テ

ーマパークも多いので、身の危険を感じることはありませんでした。大学内には、非常時に推す

警報ベル付きの柱が点在していたり、(名ばかりの)警護室がありますが、幸運なことに、実際に使

われたのを見たことはありません。ただし、ロスに出ると、夕方でもダウンタウンや地下鉄は危

なくなるので、数名での車移動を心がけるべきです。 【イベント】寮や、student association が企画するイベントが多くあるので、参加してみると良

いかも。芸術系の学部もあるため、生徒企画・主演の劇や、演奏会などがあり、賑わいを見せて

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いた。 4.感想/後輩へのアドバイス 【感想】

Fullerton は新規(復活?)協定校で、今回が初の派遣生となりました。ロサンゼルスから車で 1時間ほど、オレンジカウンティというのどかで住みやすい場所にあります。南カリフォルニアの

気候は、温暖で、湿気が少なく、自然とスキップしたくなるような、そこにいる人々を明るい気

持ちにさせるものです。ディズニーランドなどのテーマパークが近くにあり、街の雰囲気も明る

いこと、ハリウッドやサンタモニカといった有名なロスの観光地へも足をのばせることがメリッ

トです。デメリットとしては、アメリカ全般に言えることだと思いますが、車がないとそういっ

た場所へ行くにも、時間と労力が必要なことです。やはり、ライドしてくれる友人を見つけるこ

とをお勧めします! 私は、将来マスコミ関連の仕事に就きたいと考えていたので、都市部に近く、マスコミ論の学

べるフラトンを選びました。1 セメスターのみの滞在だったため、上級生向けのジャーナリスム

関連のクラスをとることは出来ませんでしたが、とても良い刺激を受けることが出来ました。卒

業後は一旦就職しますが、将来、本格的にジャーナリズムを勉強しようと思うきっかけになりま

した。 岡山大学で学んでいる専門性を留学先で磨くのがベストかもしれませんが、日本、岡大ではな

かなか学ぶチャンスのない新しいジャンルを開拓するのも、一つの手ではないでしょうか。

【後輩へのメッセージ】 私は、フラトンの前にタイのマヒドンにも行かせて頂きました。どちらの留学経験も、比べよ

うがないほど充実したものでした。しかし、一つ確実に言えるのは、フラトンでの留学の方が、

楽しむ余裕が出来たという点です。それは、アメリカの方が楽しかったと言っている訳ではなく、

やはり語学力も付き、海外での生活にも慣れ始めていたからだと言えます。だからこそ、これか

ら留学に行くみなさんに私がお伝えしたいのは、「留学前の準備が留学を創る」ということです。

TOEFL の目標点を越えたから終わり、ではなく、一つでも多くの英語表現を覚えて、現地で使え

るようにして下さい。アプリケーションで必要とされているから、ただなんとなく向こうでの授

業を決める、のではなく、自分が全力で学びたい授業を、全力で選んで下さい。もちろん、こう

いった向上的な行動がいつも出来たら、誰も留学で苦労などしないはずです。私も、TOEFL を計

画的に何度も受けた訳でもないし、留学前のアプリケーションをなんとなくで済ませてしまった

人間です。それでも、「留学前の準備には、終わりなんてない」ことを一度は痛感した者として、

みなさんには出来る限りのことをし尽くして、出国してほしいなと思います。ふとやる気がなく

なってしまったら、もう一度このページを開いてみて下さい。このページではなくても、たくさ

んの、素晴らしい先輩方の留学体験記を読み返してみてください。同じ岡大から、たくさんの人

が留学に旅立っています。留学と一言でいっても、中身は十人十色です。あなただけの、素晴ら

しい留学生活がスタートするように、心から応援しています。

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アメリカ合衆国 カリフォルニア州立大学フラトン校

派遣時所属学部:経済学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 髙井 智光 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】

1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど) ・岡山大学より少し少ないくらいの敷地だが、3万7千人の学生が通っている。 ・LA へのアクセスは車を使えばそれなりに良いが、それ以外の交通手段(バス等)での移動は日

本に比べてあまり便利ではない。 ・アメリカに行く前にディズニーランドがからとても近いとのアドバイスを受けたが、それは車

での話であり、あまり期待しないほうが良い。 2.履修中の科目 MKTG 351- Principles of Marketing マーケティングの授業で、学生からかなり人気のあるクラスであった。30枚のレポートが課

され、定期試験が5回あり、一番苦労した授業であった。

BUAD 210 – Understanding Business ビジネスに関することを幅広く扱う授業であり、内容はかなりボリュームのあるものであっ

た。 ECON 100 – Economic Environment 経済学の入門科目。専門科目の Terminology を学ぶのに最適であった。

PHIL 101 – Meaning/ Purpose/ Good life Philosophy の授業で、自分の感情や気持ちをうまく伝えられるようになりたいとの想いから履

修をしたが、やはりそれらは容易ではないと感じた。ディスカッションベースの授業であったた

め発言が常に求められる授業であった。

3.授業・勉強について

自分は最初のセメスターから300番代の従業を履修し、3つのビジネスの授業を履修してい

たが、これはあまりおすすめ出来ない。ビジネスの授業は比較的宿題が多く、30ページのペー

パーが授業の一環として課されもした。そのため、セメスターのほとんどの時間を勉強に費やす

ことになった。そのため、初めのセメスターでの履修はよく考慮するべきである。 4.[該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等)

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5.宿舎について ・自分は一つの living に3つのベッドルームがある Double-apartment に暮らしている。 ・各ベッドルームに2人ずつ住んでおり、計6人で一つの living をシェアしている。 ・寮費は安いとは言えない。自分の場合1ヶ月$970であった。 ・部屋の様子はルームメイトによる。一人の空間がなければ生活できないと思う場合にはおすす

めできないが、Single-apartment は Double より$300ほど高くなる。 6.生活全般について(気候、セキュリティ等) ・たまに早朝、深夜に冷え込むこともあるが、気候は冬でも半袖の人を見かけられるほど凄く暮

らしやすい。 ・On campus dormitory に住んでおり、キャンパス内は夜でも安全である。しかし、自転車の盗

難等は自転車をロックしていても起った。 7.生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

寮費が1ヶ月$970でミールプランとキャンパス内にあるコンビニのような場所で使える

Balance が$200/セメスター分ある。そのため、出費はどれだけ外出するかによる。 8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について ・もともとサッカー、もしくは軽音に所属したいと考えていたが、両者とも見つけられなかった。 ・自分のルームメイトがキリシタンであり、彼が所属するアジア系アメリカ人キリシタンのため

のサークルによく足を運んでいた。 ・ヨーロッパ系のアメリカ人に比べて、アジア系アメリカ人との方がアクセントも近いのか通じ

やすい。 ・次のセメスターからもっと多くのサークルに参加する予定。 9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等 ・英語力に関してはどれだけ準備しても足りないことはない。日本にいる時から英語だけでなく、

どのようにコミュニケーションを取るかを考えておいた方が良い。 ・日本に来ている留学生に比べて、現地の学生の日本への関心は薄い。 ・個人的に L-Café を利用して日本にいる間に多くの留学生とコミュニケーションを取ることを

勧めるが、日本に来ている留学生と現地のアメリカ人と見ない方が良い。 ・日本にいる間に、出来るだけの準備はしておいた方が良い。特にアメリカでの銀行口座は日本

にいる間にも開設出来るし、携帯電話についての情報も日本にいる間に調べておくことを勧め

る。 10.感想など

留学以前と留学に行ってからのイメージは凄く異なり、留学では単に英語のレベルに関わらず、

言語の壁を超えて苦手なことにも挑戦していけるマインドがとても必要であると感じた。

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【帰国報告】

1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想

Economies of Pacific Rim 東・東南アジア経済の発展と歴史について勉強した。主に何故アジアの経済危機が起こったの

か、日本のバブルがはじけたか、に焦点して学んだ。 Introduction to Creative Writing 英語で詩の楽しみ方、つくりかたを学んだ。英語の Writing Skill を向上したいと思って履修を

したが、Creative Writing は英語での Writing での応用編であり、高いレベルが求められるクラ

スであった。留学生は自分一人であり、ネイティブの作った詩をクリティカルに指摘することは

容易ではなかった。 Introduction to Sociology

社会学の入門の授業で、物事を違う角度から見る視点を持つことの重要性を学ぶことが出来た。 Introduction to Dance

日頃の運動不足を解消するため、かつ他の教科に集中して勉強したかったために、比較的楽な

授業の履修をした。ダンスなどの授業では授業前の準備や課題などがあまり求められないため、

初めのセメスターで大学生活に慣れるまでの期間に履修することを推奨する。 2.学業全般について

日本の大学では体験できない、参加型の授業を受けられたことが最も刺激的であったように感

じる。また、自分が学んでいる経済学が世界共通認識であり、学問を下に違う文化の国々が議論

を行っているということを強く感じられた。これを受けて世界で活躍するために、海外大学で次

のレベルの教育を受けたい、ローカルな教養で終わらずに、世界基準の議論を展開できるように

なりたいと強く感じた。 3.生活全般について

キャンパスの近くに日本食レストラン、スーパー等があり、自転車があれば生活しやすい環境

である。しかし、キャンパスから離れた場所に行く時には、メトロやバスなどの Public Transportation の利用が必要となる。Public Transportation は日本に比べとても不便である。

LA から比較的に近い位置にあるが、車社会のカリフォルニアの中では車なしに思うように行動

することは難しいかもしれない。 CSUF の位置する Orange County は地価が高いことでも有名であり、一番安い選択肢であっ

た On Campus dorm の Double apartment に住んでも、寮費は月10万円はかかる。 4.感想/後輩へのアドバイス

CSUF はカリフォルニアの中で bachelor's degree レベルのビジネスコース、シアター、演劇を

強みとしており、勉強したいと思われる方にはとても良い環境であると思う。自分がこの大学に

留学した時には日本からの交換留学生は6人しかいなかった。(岡大2人、早稲田3人、南山1人)

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比較的日本人の交換留学生が少ない環境でサバイバルをしていきたいと思われる学生の方々には

適した環境であると思う。出願に必要な TOEFL の点数はあまり高くないが、比較的アメリカ人

や他国からの留学生との交流が持ちやすい中で自分を主張していくには英語の高い運用能力と、

点数だけでは表せられない英語を利用したコミュニケーション能力が必要になるため、TOEFLの

勉強だけにとどまらず留学前の準備がとても重要であると思う。

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アメリカ合衆国 カリフォルニア州立大学イーストベイ校

派遣時所属学部:文学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 三浦 悠 留学期間: 2013 年 4 月~2013 年 5 月 【帰国報告】

1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 ・Public speaking

この授業では、公の場でのスピーチの仕方について学びました。クラスには留学生が私しかお

らずクラスの前でたった3,4分ではあるのですが英語で自分自身や自分の文化についてスピー

チをすることはとても緊張しました。自分だけがきちんとした英語が話せないということに恥ず

かしさを覚えましたが、3回目あたりから他の生徒も緊張している様子だったので自分だけが緊

張しているわけではないとわかり、英語で話すことにも抵抗をそれほど感じなくなり、クラスの

雰囲気にも慣れていきました。

・Interpersonal communication この授業では、対人間でのコミュニケーションの取り方について学びました。クラスでは少人

数のグループに分かれて教科書に書かれていることを分析しその内容について発表をするという

形でした。他の生徒と話し合って発表内容を決めるのですが、ネイティブ同士の会話は速いので

聞いて理解するだけでも大変で何か発言をすることすら大変でした。しかし、何か一言でも言わ

なければいけないと思い、機会を伺い言うことにしていました。

・Japanese beginner 2 先生の補助という形で授業に参加しました。生徒の練習問題の採点をしたり、文法でわからな

いところがあれば教えたりしました。また、私は英語教師志望で、授業中に教師が文法を説明す

る際に使用する英語の単語や表現について勉強になることが多く大変有益でした。 2.学業全般について

予習がとにかく大変でした。読まなければならないページ数が一回の授業のために100ペー

ジぐらいあることは普通でとてもすべてをじっくり読む時間はなかったです。できるだけ英語の

文章をじっくり読みたかったのですが、時間が本当にないときは教科書の重要そうなところ(太

字になっている文字の周辺)などをかいつまんで読んでいき全体の流れを掴むような読み方をし

ました。 また、復習についてですが、授業で教師が言っていることが理解できない時は、教科書を授業

後に読み返していたので、大量の時間が予習、復習に必要でした。

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3.生活全般について

基本的に留学生は寮に住んでおり、寮に住んでいる生徒はミールプランに入らなければなりま

せん。ミールプランは1週間に12食あるのでほぼ毎日食堂で食事を皆ととる形になります。そ

こで、様々な留学生と出会うことができ、また自分で食事を作る手間も省けるのでよかったなと

思いました。ただ、ミールプランと寮の料金は高額なのでそこは困る部分ではありました。 私はスイーツメイトと特に問題はなかったのですが、私の日本人の友人は、サウジアラビア出

身のスイーツメイトが食べ残しの弁当を共有スペースに何週間も置きっぱなしにしたり、トイレ

にトイレットペーパー以外のものを流し、詰まらせるようなことが何度もあったようで勉強にも

集中できず、部屋でリラックスもできずで大変そうでした。 4.感想/後輩へのアドバイス

East Bay は、「車を持っていないとどこにも行けない大学」だと留学前から留学経験者や留学

生に言われていたのですが、私は幸運にも車を持っている友達ができたので、レストラン、バー

やクラブなど様々なところに行くことができました。また、Bart という電車があるので、自力で

サンフランシスコにも行け、観光も楽しめるので遊びもできるいい大学だと思います。 大学に日本語学科はないのですが、副専攻として日本語の授業があり、アシスタントティーチ

ャーとして参加し生徒と仲良くなることができました。 留学を通し、知識の不足、勉強不足を強く感じました。僕のルームメイトは中国人で中国や日

本の歴史に興味のある方だったので、日本と中国の歴史的認識の違いなどでよく色々意見を求め

られました。しかし、私はあまり歴史のことを知らなかったので答えられないことがあり恥ずか

しく思いました。留学後は様々なことに興味を持ち積極的に勉強していこうと思いました。

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アメリカ合衆国 カリフォルニア州立大学イーストベイ校

派遣時所属学部:文学部 派遣時所属学年:4年生 氏名: 谷本 侑也 留学期間: 2013 年 4 月~2013 年 9 月 【帰国報告】

1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 <春学期(4/2-6/14)> ・Public Speaking (110 分×週 2 回)

Communication に関する授業の中で受講する生徒の数が最も多いうちの一つです。生徒数(25人ほど)の前で計 4 回のスピーチ(Narrative/Informative/Persuasive/Argumentative)を行い

ます。各スピーチを行う前に、講義形式の説明を受け、アウトライン作成に取り掛かります。そ

の後、ペア及びグループフィードバックを通して、スピーチの内容を洗練するといった流れでし

た。それぞれのスピーチで、目的にあった内容(トピック)を選ぶ必要がありました。スピーチ

は段階的に設定時間が長く(最長で 8 分)なりましたが、どのスピーチも簡単なメモを見ながら

行うことが許されていました。各スピーチの前は緊張していましたが、大きな声で “Good afternoon, everyone”と言えば自然と返答が来たりとオーディエンスの反応にも助けられ、あまり

物怖じせず発表できたと思います。各スピーチでは予め、「ここはぜひ反応してもらいたい(フッ

ク)」という部分を設定して、原稿を作り、練習をしていました。練習段階でのイメージ通りに本

番で聞き手が反応してくれたときは嬉しかったです。僕一人日本人で、他はネイティブや中国、

韓国など様々な国の人だったので、どういう内容や話し方でスピーチを展開するのか毎回楽しみ

でした。テストは中間期末ともマークシートで主に講義+教科書に基づいたものでした。 ・General Psychology (125 分×週 2) 生徒数 100 人以上の心理学の入門的な講義です。一口に「心理学」といってもそれには各部門

(発達心理、社会心理など)が多くあり、それらを広く学ぶというのがこの講義の全体図でした。

心理学とは何か、というイントロの理論的な話は非常に難しかったですが、講義が進むにつれて、

内容も具体的になり、春学期で一番面白かったです。たとえば、高校生物や岡大の授業で既に習

っていた「脳の働き」や「学習」をすべて英語で勉強することは、また一味違った印象を受けま

したし、日本語で学ぶ以上に刺激的だった記憶があります。中間期末とも 1 時間で 50 問(マーク

シート)を持ち込みなしで解かなくてはならなかったので、テスト前には多くの時間を準備に割

きました。また、講義以外の空き時間に 4 回以上簡単な実験に参加することも必要な条件でした。 ・Introduction to Sociology (70 分×週3)

日本では学んだことのない社会学の入門の講義です。社会の仕組みや概念を体系的に学ぶわけ

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ですが、中にはアメリカの文化や歴史、背景知識がないと理解しにくい考え方も多くありました。

2~3 回の講義で 1 チャプターを進み、さらに各チャプターにはオープンテキストのオンラインミ

ニテスト 10 問(選択式)と講義内容に関するショートエッセイ(こちらもオンライン)が課され

ていたので、日々予習・復習に追われていました。それらすべては必須ではなかったのですが、

毎回参加するとエクストラクレジットポイントを得られるということだったので、一度も欠かす

ことなく取り組みました。授業進度はかなり早く、例えば予習に 1 時間費やした箇所をわずか 5分で進んでしまうこともありましたが、授業後に自分で web サイトで調べたり、授業後に教授に

質問をしたりすることで、何とかやっていきました。また、グループを作り、テーマ(文化、宗

教、犯罪、グローバル化など)に基づいた映画を一つ見て、それらを資料(パワーポイント)にま

とめるといった課題もありました。僕のグループが見た「ボラット」という映画の内容に関して

はあまり発言できませんでしたが、効果的な資料作成の面でグループの助けになれたので、少し

は貢献できたのかなと思います。 <夏学期(6/24-9/6)> ・College Writing I

ネイティブスピーカーを対象にしたライティングの授業です。教科書のリーディングに基づい

たテーマ(オンラインコミュニケーション、グローバル化、高等教育)に関するエッセイが課題

として出され、どれも教科書の要約とアカデミックな参考資料を盛り込むことが条件でした。

Plagiarism や APA/MLA フォーマット、パラグラフ構成、thesis statement などのエッセイの基

礎部分は日本ではあまり学んだことがなかったので、いい機会となりました。アカデミックなエ

ッセイでは、個人の経験は evidence となり得ないということだったので、多くの参考資料を大学

図書館の Research Premier というサイトから探しました。エッセイの文字数は 1500~2000 字

ほどです。 ・Critical Thinking in Psychology 渡航前から気になっていた授業で、夏学期の中で一番面白かったです。Critical thinking はア

メリカではポピュラーな分野で、物事を批判的(=情報を分析、吟味して取り入れる)に考える土

台を養う学問です。Argument とは何かから始まり、演繹法・帰納法、誤謬(fallacy)といった、日

本にいるときはあまり考えていなかった論理の基礎部分を学びました。特に誤謬では、論点すり

替え、早まった一般化、伝統に訴える論証など、自分もついつい使ってしまいがちな論理上の誤

りを再発見できました。テスト 3 回に加えて課された 4 種類のエッセイではかなり苦戦しました

が、再提出や教授に相談にのってもらったりしてスコアを稼ぐことができました。 ・History of the U.S. to 1877 大航海時代から南北戦争までのアメリカ史の授業です。生徒が 100 人を超える大人数の講義で

した。途中の 10 分休憩を除き、教授がほとんど話しっぱなしで、さらに板書も殴り書きであった

ので、授業中にノートをまとめるときは大変でした。ただ、アメリカ史はそれまで学んだことが

なかったこともあって、新鮮な気持ちで歴史を勉強することができました。アメリカの産業革命

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期、西方拡大期は特に面白かった記憶があります。アメリカがいかに多様性の国であるかを、現

地で歴史の授業を通して学べたことは、よりアメリカに対する関心を深めるきっかけになりまし

た。浅いと思われがちなアメリカの歴史ですが、案外面白いものですね。 2.学業全般について

クォーター制ということもあって各授業は 10 週間+ファイナル試験 1 週間なので、授業の進度

は比較的速く感じました。どの授業も初回は何をやっているのか掴めないことはおろか、次回何

をしてくればいいかさえわからないこともありました。(それはもちろん、英語が理解できるとい

う大前提で授業が展開されていくからです。)何をしているかわからない時間を過ごすことは、あ

まり心地よいものではありません。しかし、そこは忍耐と授業の回を重ねるごとに講義内容も具

体的になり、また教授の話し方のパターンがわかったりして、ようやく授業の全体図が見えてき

ました。僕が受けた授業では、生徒間、生徒と教授間のやりとりが積極的に見られていて、閉鎖

的で受け身な授業という印象は全くありませんでしたし、教室にいる誰もが伸び伸びと学んでい

るようにも見えました。アメリカ特有のジョークが飛び交うと、教室は大きな笑い声に包まれま

す。毎日の勉強は春学期は主に図書館、夏学期は寮の自分の部屋でやっていました。教科書を読

むことが中心でしたが、アメリカの背景的な知識がないと英語力以前につかみにくいことも多く

あったので、インターネットで事前に調べるといったこともやりつつ準備していました。日本人

からすれば見慣れない固有名詞や語法などをとことん盛り込んだ外国の教科書は日本で読んでい

たものよりも文構造が複雑で読みにくかったです。時間をかけた割に予習の進度が遅いことも多

かったので、夏学期からは「すべてではなく大意をつかむ」ように意識をシフトチェンジしまし

た。また、図書館に SCAA というチューターサービスがあり、週に 1 度決まった時間に担当者(学

生)にライティングのチェックなどをしてもらっていました。このおかげで、自分だけでは気付

けなかったミスや教授には聞きにくいことも確認できました。 3.生活全般について

留学期間の半年を大学の寮で過ごしました。寮は大学内にあり、食堂も隣接しているので、キ

ャンパスで生活するにはとてもよい立地条件でした。気候は非常に乾燥していて雨も全くといっ

ていいほど降らず、夏の気温は暑くても 25 度程度(朝夕は寒い!)でしたので、かなり過ごしや

すかったです。寮に住む場合はミールプランが含まれているので、週に 5~15 回(選ぶプランに

よる)食べ放題の食事ができます。ピザやハンバーガー、ポテトはもちろん、サラダやその日替

わりのインターナショナルな料理(日本食は少ないけれども)を毎日食べていました。寮に住む

学生はそこを利用するので、食堂は新しい友達を作る場所としてもよかったです。寮のルームメ

イトは中国、ドイツ、韓国、日本、アメリカと色々な国の人でした。春学期は問題になるくらい

共有スペースがごみであふれ、ストレスになっていましたが、「これも留学ならでは」だと割り切

ったり、RA に相談するなどして対処しました。夏学期はキッチンつきの寮に移ることになったの

で、食堂に通う回数を減らして、近所のスーパーで買った安くて多い食材を使って自炊も時々し

ていました。また、大学内には Subway(サンドイッチ)や Panda Express(中華)、STARBUCKSや小さなコンビニもあるので、寮費に含まれていて、自由に使える Flexible Dollars (250 ドル)を

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利用してよく食べに行っていました。立地の面で大学が丘の上にあるので、町のダウンタウンに

行く場合は毎日運行している往復の無料シャトルを利用しました。サンフランシスコも BART と

いう電車を使えば往復 10 ドルもかからず、わずか 40 分ほどで容易に行けるので、ガイドブック

を片手に観光や気分転換にたびたび足を延ばしていました。SF には Japan Town もあり、ここで

は日本人が経営している店も多くあります。7 月の J-Pop フェスできゃりーぱみゅぱみゅのミニ

ライブに無料で観覧できたことはいい思い出です。さらに各学期に 4 回、ALP(American Language Program)が主催する Fun Trip ではゴールデンゲートブリッジ、MLB、ナパワイナ

リー、グレイトアメリカ(遊園地)などに連れて行ってもらいました。クラブ活動としては、

JCC(Japanese Cultural Club)で、日本に興味のある人たちと一緒に日本の映画を見たり、カラオ

ケにいったりと日本文化をアメリカで体験することができました。外国から俯瞰すると日本がま

た別の角度から見えるんだなあ、と思うことも何度もありました。 5.感想/後輩へのアドバイス <感想> 終わってみるとあっという間の 6 か月で、あともう 3 か月いたい気持ちが強くあります。留学

前の準備段階(VISA 申請など)から色々と初めてのことばかりで、スムーズにいくことばかりでは

ありませんでしたが、それも含めて留学だったんだなと思えます。ずっとアメリカに憧れがあっ

たので、イーストベイで過ごした期間は毎日が刺激的で、日本に帰りたいと思ったことはありま

せんでした。授業やコミュニケーションなどで、思うように理解できず、また英語が使えないこ

とで歯がゆい思いをしたことは数えきれないほどありましたが、英語を使って生活をしているこ

と自体に充実感があったので、あまり辛くはなかった気がしています。英語が使えなければ出会

えていなかったであろう人たちと出会え、そこから交流が生まれるという奇跡は本当にいいもの

です。アメリカならではの食事は本当に味わうことができました。中でも、口の周りが汚れてし

まうサイズでジューシー感のある大好きなハンバーガーのことは忘れられませんね。(大きいのに

安くて具だくさんのピザも恋しいです、、、。)振り返ると、初めて大学に到着した瞬間から帰国の

便に乗るまで、親切で心ある人の支えが常にありましたし、向こうにいると、日本以上に様々な

形で感謝の気持ちを抱くことが多かったです。環境と仲間に恵まれ、いい勉強ができました。 <後輩へのアドバイス>

留学をしたいという意思が強いのなら、ぜひとも外国で一度勉強してみましょう。もちろん留

学するまでの準備も大変ですが、留学はそこから始まっていると思えば、モチベーションは保て

るでしょう。仮に英語の面で悩んでいて、英語を使うことにためらいがあるとしても、向こうへ

行ってしまえば、強制的に英語を使わなくてはいけない場面に出くわすばかりですから、そうい

う自分の意識が変わると思います。初めは拙い英語でも、伝えようとすれば相手はわかってくれ

ます。この経験を何度も味わってもらいたいです。また、これから留学することが決まっている

方がいれば、ぜひとも英語の勉強に加えて、その国の文化などのバックグラウンド(知識)をで

きるだけ多く身につけていくとより効果的だと思います。友人との会話や授業の一コマで、英語

を理解する以前に「何を言っているんだろう」と思いひっかかることがありましたが、その多く

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がこの背景知識だったのです。あと、自分の国のことを宣伝できればなおよいと思います。僕は

日本のことで無知な点が多かったので、相手に聞かれても日本のことをうまく説明できなかった

ことがしばしばあります。(もっと日本のことを知っていれば!と切実に思います。)また、英語は

オープンな言葉ですから、日本語だと言わないようなことも英語だと言えてしまうこともありま

す。あいさつのときに気軽に使う “Hi!”は魔法の言葉じゃないでしょうか。この一言で、相手との

距離感が一気に縮まりますよ。なので、外国にいるときはできる限り英語を使う生活にどっぷり

浸かって、英語を使う解放感と充実感を味わってほしいですね。最後に、比較的時間のある学生

時代に、外国で様々な国の人と出会い、時にはカルチャーショックを感じながら、いい時間を過

ごすという後輩が一人でも増えたらいいなあと思っています。

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アメリカ合衆国 カリフォルニア州立大学モントレイベイ校

派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:2年生 氏名: 三宅 香菜子 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【帰国報告】 1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 World Views 宗教についての授業で、キリスト教やユダヤ教、イスラム教のほか、miracle についてや alienはいるかなど幅広い内容を扱った。 Global Politics クラスで時事問題についてディベートを 3 回した。ふだんの授業では先生が Power Point を使

って内容を説明した。内容とは具体的に戦争、暴力、政治、経済、インターネットなど。 2.学業全般について 大変だったことは日本の大学よりも課題や予習などやることが常にたくさんあったこと。予習

していることを前提に先生は授業をして、クラスメイトも内容を分かってディスカッションをす

るから、何も準備せずに授業に出ると大変な目に合う可能性がある。 3.生活全般について 食堂はあまりおいしくなかった。しかし、留学生やアメリカ人がいつも同じような時間帯にい

たから、ご飯を食べながら今日あった出来事などを話したり、パーティに誘ってもらったりと楽

しい時間であった。 4. 感想/後輩へのアドバイス 留学はとても楽しいですよ!その分あっという間に過ぎてしまいます。一日一日大切にしてく

ださいね。日記をつけるといいと思います。私は計 3 冊日記を書きました!(日本語でしたが。。。)

あと、友達とはたくさん写真を撮っておくといい思い出になりますよ。勉強も大切ですが、遊べ

るときはしっかり遊びましょう!Everything is up to you です!

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アメリカ合衆国 カリフォルニア州立大学モントレイベイ校

派遣時所属学部:工学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 角山 怜祐 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

CSUMB は 1994 年に創立された、比較的新しい大学です。岡大とは違って市街地とは離れた

場所に位置しており,市街地に行くには40分ほどかかります.大学の中に芝生や木々が多く見

られキャンパスは落ち着いた雰囲気があります.アライグマやリスがキャンパス内に生息してい

ます.スカンクや七面鳥、シカが見られることもあります。移動するのに自転車が必要な岡山大

学とは違って,CSUMB のキャンパス内は徒歩で移動することができます.卓球やビリヤード,

テレビゲームをすることができるスチューデントセンターや,体を鍛えるためのジムがあります. 2.履修中の科目 JAPN301S Service learning この授業は地元の小学校へ行き,子供たちに日本語や日本の文化を教える授業です。授業で教

えたり、教育に関する文献を読み、クラスメイトとの議論を通して、自分たちで学んでいきます.

もちろん,子供たちに教えるにあたって,自分とは何なのかを考えたり,どのように子どもたち

に教えていけばいいのかを学んだり,子供たちにとっては初めて触れる第二言語を学ぶことの優

位性を勉強します.子供に教えたことがない私にとって,この授業は自分にとって刺激的でした.

教育とは何かと言うことを考えさせられる授業でした. JAPN215 Cool Japan

この授業は英語でアメリカの学生と日本のかっこいい文化について学んでいく授業です.授業

の中で驚くのは,アメリカの学生たちがたくさん日本について先生に授業中に質問していたこと

です.アメリカの学生のちゃんと学びたいという姿勢が伝わってきました.日本では深く学んで

こなかった文化を異なる文化を持った学生と一緒に勉強するのはおもしろく,刺激的なことでし

た.

VPA110 Introduction of Art History この授業では美術作品がどのように作られたのか,どのように評価するのかを勉強しました.

美術作品の見方が少し変わったような気がします。 Kin100 Disk Golf

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Disk Golf と初めて聞いたときは何かわからなかったですが,フリスビーを投げて遠くにあるバ

スケットに入れるスポーツです.投げるディスクにいくつか種類があっておもしろいです. 3.授業と勉強について

CSUMB に来て勉強をし始めて驚いたことは,授業のシラバスがとても詳しいことです.岡大

のシラバスであれば1枚しかなく,詳しいことは授業に行ってみなくては分かりません.しかし,

アメリカのシラバスは4,5枚から構成されており,何を目的とした授業なのか,いつ何をやる

のかが事細かに書かれていました.そのため,いつまでに何をやっておけばいいのかがほぼすべ

てシラバスを通して分かります.他に驚いたことは宿題が山のように出されることです.数ペー

ジにわたって教科書を読んでこなければいけなかったり,これまで勉強した内容ではなく自分が

感じたり、考えたことをエッセイにしてまとめなければいけませんでした。岡大で出されるよう

な単純に答えを書けばいいという宿題はあまりありませんでした.宿題をやる過程でとてもよく

考えないといけませんでした. 4.宿舎について

宿舎は大学キャンパス内にあり,大学の食堂には4分,図書館には8分で行けます.私が住ん

でいたところは大きな部屋の中に二人部屋が二つ,一人部屋が二つありました.CSUMB に初め

て来たときには机やいす,タンス,ベッドがあるだけで他に買いに行く必要がある物は買い足さ

なくてはいけませんでした.共有のリビングルームにはソファ,テーブル、ごみ箱,洗面台,冷

蔵庫,電子レンジ,お皿を入れる棚がありました.キッチンは寮の建物の2階に1つだけしかなく,

鍋や包丁などの調理器具は自分で用意する必要があったので料理を作るには不便でした. 5.生活全般について(機構,セキュリティなど)

CSUMB がある Seaside は,朝は霧が出て肌寒いですが,お昼ごろには霧が晴れて T シャツで

過ごせるほど暖かくなり,夜は寒くなり上着が必要です.年中雨はあまり降りませんが,海の近

くということもあり湿度は高めです. 大学は非常に安全なところです.夜歩いても心配ありません.キャンパス内はいくつか街灯が

あるので幾分か夜でも明るいのですが,キャンパスを離れると非常に暗くなります.浜辺に行く

と、星空が綺麗に見えるほど辺りが暗いです. 【帰国報告】 1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 BIO241Cellular & Molecular Biology この授業では、生物学全般を学びました。内容は基本的に岡山大学の 1,2 回生で学ぶことでは

ありました。もう一度基礎を学びなおせて,生物学で用いられる英語も学ぶことができてよかっ

たです.以前学んだことはあるとはいえ、うまく言葉で表現できない、忘れてしまっていること

もありました。そのときに、ネットを用いて日本語で内容を理解しなおしたり、英語の文献を探

して調べてみたり、図書館の関連図書を使いながら勉強しました。そうすることによって、理解

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を深めることができました。また、授業の中で紹介された動画を視聴することも理解の幅を広げ

てくれたと思います。自分でも動画を調べましたが,英語の動画は日本の動画に比べて多いよう

に感じました。 授業の先生はデンマークのご出身でかつてアメリカへ留学生として学ばれていたことがありま

す.第二言語で学ぶ留学生の気持ちを御存じで,留学生である私にも配慮して授業をしていただ

きました.

BIO241L Cellular & Molecular Bio Lab きれいで新しい実験室で,15 人ほどで毎週金曜日に実験を行いました.岡大で実験するときは

白衣が必須なのに,この授業では,白衣を必要としませんでした.実験の内容が BIO241 の授業

内容とリンクしており,身近にある魚や植物を用いて実験を行われていたので,分かりやすくお

もしろかったです.この授業は,事前の予習がかなり必要でした. BIO310 Biochemistry 内容は岡山大学 3 回生で学ぶ生化学と同じでした.授業の進むスピードが速く,先生の話につ

いていくのが精いっぱいでしたが,それぞれのトピックが関連しているので,理解して覚えやす

いです.授業の中で,日本人がこれを発見したということを 3,4 回先生がおっしゃられて,その

度に感動しました.また、この授業では口から入ったグルコース(ブドウ糖)がどのような機構

で吸収され、体中の細胞に取り込まれ、そして、利用されるのかに焦点を当てていました。体の

中おこるさまざまな現象や機構を一つ一つ分断するのではなく、一つの流れとして勉強できまし

た。僕たちの体がどのように外部からの変化に適応していくのかを学ぶ過程で、体の中で起こっ

ていることの面白さを知りました。この授業で教えてくださった先生は BIO241 の先生と同じで

した.私の名前も憶えてくださり,授業後質問した時は,いつも分かりやすく説明していただき

ました.

JAPN286 Interpersonal Comm 4 この科目では,アメリカ人が受けている中級レベルの日本語の授業に参加し,宿題の答え合わ

せをしたり,会話練習時のパートナーとしてお手伝いをしました.アメリカに来てどうしてこん

な授業をとったのかというと,海外の学生がどのように日本語を学ぶのか興味があったからです.

普段何気なく使っている日本語なのにいざ質問されると答えるのに困ってしまうこともありまし

た.特に,敬語の授業では,自分の理解が正しいのかどうか分からないこともありました.第二

言語を学ぶ学生に母国語を教えることによって,自分がよく知らなかった母国語が見えてくるの

が面白いと思いました.この授業を終えて良かったことは,この授業を受けているアメリカ人と

仲良くなることができ,授業以外でも一緒に過ごすことができたことです. JAPN420 Maximizing Study Abroad この授業では,留学をどのようにして最大限に活かすのかを学びました.留学の間に撮った写

真を 7 つのカテゴリーに分類し,コメントをつけて,サイトに投稿していきました.分類の仕方

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やコメントは学生個人の価値観やバックグランドが関係するので,他の学生が投稿した写真を見

るのが楽しかったです. SBS100 Understandin/Biological/Anthro この授業では、人間学を生物の観点から学びました。最初の数か月は生物学の内容で理解がし

やすかったのですが、残りの数か月は解剖学で骨の名前を一から学ばないといけないということ

でとても大変でした。

2. 学業全般について 最初の半年とは違って,自分の学部の内容を中心に勉強しました.3 つも生物の授業を取った

ので,勉強の時間配分が難しかったのですが,BIO241 と BIO310 の授業は互いに関連する内容

もいくつかあったので,勉強しやすかったです.基本的に BIO の授業の予習復習に長い時間を費

やしました.生物学を勉強する上で便利だったサイトが「Khan Academy」です。授業形式の動

画で、誰でも無料で視聴することができます。授業でよく理解できなかった時やもう少し理解し

たい時に使いました。このサイトでは、数学や科学について解説した動画が多いですが、経済学

や歴史についての動画もあるのでおもしろいと思います。また、TOEFL のリスニング対策として

利用するのもいいかと思います。 3. 生活全般について

授業が終わったあとは,Library にある自由スペースや Otter Express というフードコートで

友達と会い,しゃべることが多かったです.先セメスターは他国の留学生たちと交流することが

多かったのですが,このセメスターはアメリカ人の学生と一緒に交流することが多かったです.

日本人留学生の数ですが、前セメスターは約 30 人、今セメスターは約 40 人でした。日本人留学

生の数がかなり多いので、日常的に会わないことはありませんでした。 休みのある日はほぼ必ず,キャンパスを離れて旅行に行くか、大学のイベントに参加しました.

MST という会社のバスは CSUMB の ID カードがあれば無料で乗車可能で,広範囲を走っている

のでこの会社のバスをよく利用しました.いろんな町に行くとその現地にインフォメーションセ

ンターがあるのですが、そこにいる人にどこに行くのがおもしろいか、おいしい料理屋さんはあ

るかなど聞いて探検していました。現地の人しか知らないようなお話が聞けるのでとてもよかっ

たです。 4. 感想/後輩へのアドバイス

英語を勉強するためにアメリカに留学したいという人は少なからずいると思うのですが,アメ

リカに言って英語を勉強する時間はありません.なぜかというと,海外で住む時点で,英語を使

って自分は何をしたいのか,困っているのかを伝えなければならないからです.レストランで食

べ物を注文するとき,教科書を読むとき,先生に質問するとき,友達と遊ぶ約束をするとき必ず

英語を使わないといけません.私は英語を勉強しているというよりは,英語を使うことによって

英語のスキルを伸ばしていると留学してみて気づきました.

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ほぼ毎日同じ友達に会い,朝から夜まで一緒に過ごすことができるのは留学の醍醐味です.友

達とご飯を食べたり,ビーチに言ったり,映画を見たり.このような経験は,普通の学生ではそ

うそうできないと思います.何か学ぼうとしたり、知ろうとしたり、気づこうとすれば、さまざ

まなことが見えてくることがわかりました。日本での日常生活を違う視点から見たり、異なる価

値観を持つ人に会いたいのであれば留学にぜひ行ってみてください。

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アメリカ合衆国 カリフォルニア州立大学モントレイベイ校

派遣時所属学部:理学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 山根 卓大 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1. 大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

多くのクラスで iLearn というプログラムが使われており、この iLearn に資料などがアップさ

れます。岡大における Webclass に該当しますが、岡大以上に浸透しています。また MyCSUMBという個人のページが与えられ、そこに学業、メール、イベントなど全ての情報が一括管理され

ています。一か所にまとまっているため、大変便利です。 さすがアメリカということもあって実にいろいろな人種の人がいます。メキシコからの移民も

多く、時々スペイン語が聞こえてきます。 女性の割合が多いです。教員も女性が多く、履修した 8 つのクラスの内、5 つのクラスが女性

教員によるものでした。Science の教授も女性の割合が多く、日本との違いを感じます。 海に近く、自然が非常に豊かです。夜には時々アライグマをキャンパス内で見かけます。

International students は実にいろいろな国から来ています。ドイツ、フランス、チュニジア、

ルワンダ、ミャンマー、ラオス、中国、韓国、ニカラグアなど様々な人に出会うことができまし

た。また、CSUMB の留学プログラムは岡大以上に派遣先大学が多様です。 岡大の半分の数の学生に対して、岡大並みのキャンパスがあるため、広々としています。毎日

様々なイベントが行われています。 図書館は月~木は朝 8 時から夜の 12 時まで開いており、図書館内は飲食禁止ではありません。

2. 履修中の科目 BIO241 Cellular and Molecular Biology 3 単位 BIO24L Cellular and Molecular Biology Lab 1 単位 WRT95 Integrated Reading Writing 4 単位 ALC714 ESL Language Lab 1 0 単位 ALC708 American Academic Success 0 単位 KIN1102 Monterey Bay Adventure Sports 2 単位 KIN 110 Strength Training 1 単位 KIN1113 Wake-Up Workouts 1 単位

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3. 授業・勉強について 授業は日本におけるそれよりも面白いです。学生と教員、学生と学生との間でやりとりがほぼ

毎回の授業で行われるからだと思います。授業中に発言することが welcome である雰囲気は素晴

らしいと感じます。 多くのクラスで教科書が指定されており、それらを読んでから授業に臨まなくてはならないた

め、日本にいるときよりも深く学べている気がします。岡大では教科書が指定されていないクラ

スも多いです。 専門科目の Biology は一度日本で学んだことのあるようなクラスを履修しました。初めはつい

ていけるか心配でしたが、岡大で学んだことを活かすことで語学のハンディを克服しました。バ

ックグラウンドの知識がここまで役に立つとは思いませんでした。 ほとんどの授業は週に 2 日あるため、進度が速いです。授業時間もまちまちで 85 分、110 分、

170 分のものなどがあります。朝 7 時から、夜 22 時まで授業が行われています。学生は最低 12単位以上、最大 17 単位まで履修します。 4. [該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) なし 5. 宿舎について

宿舎は初めはきれいです(掃除をしないともちろん汚くなります)。私の suitemate は自分を含

めて 6 人いますが、U.S., Australia, Germany, France, Japan と実に国際的であり、良いと思い

ます。大学へは徒歩 1~5 分でいける距離であるため、便利です。1 人部屋、2 人部屋、3 人以上

の部屋などがあります。 問題としてはトイレが非常によく壊れることです。これまで何度も流れなくなり、そのたびに

RA に修理を頼みました。また、キッチンは私の住んでいる 4 階建ての寮には 1 部屋しかありま

せん。 洗濯機と乾燥機がそれぞれ約 10 台ずつ私の寮にはあり、無料で使えます。混みあう時間帯を避

ければ待たずに使えます。 寮の個人部屋には机、ベッド、クローゼット、暖房、インターネット回線があります。共同ス

ペースには冷蔵庫、電子レンジ、シャワー室(トイレ含む)2 部屋があります。 6. 生活全般について(気候、セキュリティ等)

気候は地中海性気候(Cs)であるため、夏は雨が全くといっていいほど降らず、毎日快晴です。こ

れまで雨に遭ったことは数えるほどしかありません。海に近いこともあって夏といっても夜は肌

寒いくらいです。1 日の気温差が大きく、昼間は暑いのに夜になると一気に冷え込みます。寒さ対

策はしっかりしておく方がよいです。 大学は自然豊かなところにあり、他の地域に比べると大変安全だと思います。寮は共同スペー

スの部屋にはオートロック、各人の部屋には鍵がついています。 キャンパス内には食べ放題の食堂(Dining Commons、以下 DC)、ファーストフード店、スター

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バックスなどがあり、そこで食事がとれます。DC ではメキシコ料理、ベジタリアン料理、ピザ、

などなど様々な料理を楽しめます。また、スタッフの方が friendly です。日本食が恋しくなった

ときは近くの日本料理店に行く、もしくは寿司をキャンパス内で買えます。 近くに Target という大型スーパーがあり、そこで食料品、衣服、洗面用具、電化製品などほぼ

何でも買うことができます。MST というバスが大学周辺を走っており、無料で使えます。 7. 生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

キャンパスに住む場合、寮費が 1 セメスター当たり 30 万~45 万円(寮の種類による)、ミール

プランという岡大におけるミールカードに該当するものが 1 セメスター当たり 15 万~17 万円か

かります。その他、携帯電話、衣類、娯楽費、洗面用具など生活するのに必要な物を買う場合は

お金がかかりますが、私に関して言えばそれほどお金を大学以外では使っていません。物価は日

本とそこまで変わらないと思いますが、1 つ 1 つの商品が大きいです。 8. 課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

実にいろいろなクラブがあります。Outdoor club, science club, swimming club, dance club な

ど多岐に富んでいます。私は AMSA という pre-medical の学生により運営されているクラブに

属しており、medical school の学生による講演を聴いたり、ボランティア活動として貧しい方の

足を洗ったりしました。 旅行はサンフランシスコへ行きましたが、行く 2 日程前に 1 泊 3000 円のユースホステルを予

約したため、その宿泊所が危険な区域に位置しており、非常に怖い思いをしました。麻薬を使っ

ている光景を初めて目撃し、アメリカの格差社会を痛感しました。あまりにも安いホテルは避け

るべきであるということを学びました。 9. 準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

TOEFL は大変優れた試験であるということを留学後に感じました。授業中はまさに TOEFL の

listening 問題を解いているようであり、TOEFL は留学後に必ず役立つと思います。留学先が決

定した後も TOEFL を継続しておくとよいです。 渡航前はビザの取得、航空券の予約、寮や授業の決定など、やることが多くて大変でしたが、

留学した先輩や一緒にこれから留学する友人の協力もあって何とかこなせました。人と人とのネ

ットワーク作りは大切です。 保険は渡航前に日本で入っておかなくてはならなかったため加入しましたが、渡航後に大学独

自の保険にも入るように言われ、一時問題になりました。渡航前にしっかりとどの保険に入らな

くてはならないか確認するべきです。 語学力を伸ばすと同時に中身のある人間になる必要があります。伝えたいことがないと会話も

何も始まりませんので、いろいろなことに興味を持ち、日本語でも構いませんから普段からいろ

いろな人といろいろな話をしておくのがよいです。

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10.感想など 渡航前は本当にやっていけるのか不安でしたが、日本語専攻の学生さんや日本人留学生の助け

もあって今のところ何とかなっています。CSUMB には日本語のクラスがあるため、日本語を学

んでいる学生さんがおり、すぐに親しくなれます。また、日本人留学生も約 30 人います。精神的

には非常に楽になりますが、日本人だけで固まらないように注意しなくてはなりません。 人々は皆非常に friendly であり、すぐに親しくなれます。それは英語自体が親しみやすい言語

だからだと思います。同様にして、なぜ日本人が shy と一般的にいわれるか、なぜ授業中での発

言がほぼないか、その理由がアメリカに来て何となくですが分かったような気がします。それは

言語によるものと思われます。英語は敬語がほぼないため、教授と話をするときも言い回しをそ

れほど変えなくて済みます。また、先輩、後輩の観念もほぼないように思います。日本語は敬語

が非常に発達しているため常に相手との立場を意識して言葉を使わなくてはなりませんが、英語

はその必要がありません。この違いが授業中の学生の発言の頻度の差に影響しているのではない

かと感じました(他の言語を知りませんので一概には言えませんが、個人的にはそのように感じて

います。とにかく米国では学生と教員との距離が非常に近いです)。また、言葉が文化を作るとい

うことも痛感します。英語は日本語に比べてはるかにリズムがあり、人々の会話を聴く限り、常

にその背後にはリズムがあります。人々のテンションの高さにはついていけそうにないと思うこ

ともたまにありますが、それもまた英語の性質が作り出しているような気がします。また、英語

の文章は論理構造が日本語よりも分かりやすいと感じます。結論として、英語という言語は使う

人々を平等にし、テンポをよくし、論理を明快にするというのが私の現時点での認識です。日本

よりもこちらでの生活の方が言語に関して言えば楽かもしれません。 日本語は優しい言語だと感じました。敬語によって相手に敬意を払うという精神が日本語、そ

して日本国の根幹をなしているからだと思います。また、日本人は集団主義であるというのも言

語によるような気がします。すなわち日本語では主語を省略するため、個人個人が際立たなくな

るのです。英語では常に主語が使われるため、you というのをよく耳にし、そのたびに自分とい

う個人を認識します。 文化の違いは大変面白いです。アメリカでは日本では考えられないようなことが普通になされ

ています。バスに自転車が乗ってきたり、図書館内で食事がとれたり、スケボーで移動したりと、

これまで多くの衝撃を受けました。また日本では初めての人に出会った時、礼をしますが、米国

では握手をします。海外に出ると日本のことがよく分かります。 渡航して 4 ヶ月が経ちましたがいまだに英語が流暢に出てきません。残りの 5 ヶ月で何として

でもスムーズに会話ができるように努めていきます。留学すれば英語が話せるようになるという

のは間違いであって、各人がどうにかして話そうと努力しない限り、いつまでたっても上達しな

いような気がします。加えてその国の文化を知ることも非常に大切です。すなわち英語が聞けて

も何を話しているのか分からないのです。逆に話の内容に対する認識があれば多少聞きとれなく

てもおおよそのことは分かります。語学と文化は切り離せないということを強く感じました。

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【帰国報告】 1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 (Fall, 2013) BIO241 Cellular and Molecular Biology

専門科目を英語で学ぶのは難しい部分もありますが、総じて非常に楽しかったです。毎回の授

業で新しい発見があり、生物学がより好きになりました。 BIO24L Cellular and Molecular Biology Lab

初めはついていけるか不安でしたが、やっているうちに慣れました。これまでしたことのない

実験もでき、よい経験になりました。 WRT95 Integrated Reading Writing この科目を通して writing と reading を鍛えることができました。

ALC714 ESL Language Lab 1

Tell Me More というソフトを使い、英語を学びました。英語力の向上には役立ちましたが、自

分の声を入力できないことがあり、困りました。 ALC708 American Academic Success

アメリカの大学でやっていくのに必要なスキルを学びました。アメリカでの大学生活にうまく

適応する助けとなりました。 KIN102 Monterey Bay Adventure Sports

カヤッキング、マウンテンバイキング、サーフィン、など様々なアウトドアスポーツを楽しみ

ました。大変楽しく、貴重な経験ができました。 KIN 110 Strength Training ジムで体を鍛えました。ジムなどこれまでいったこともありませんでしたが、先生の助けもあ

り、うまくジムを活用できるようになりました。 KIN1113 Wake-Up Workouts

朝の7時からジムで走りました。早起きの習慣をつける意味において、よかったです。 (Winter, 2014) BIO311 Genetics (Auditing) 遺伝学の講義を聴講しました。かなり難易度は高かったですが、その分理解できたときの喜び

も大きく、生物学の面白さに改めて気がつかされました。

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(Spring, 2014) BIO344L Environmental Biotechnology Lab

分子生物学的実験をしました。この科目を通して基本的な実験技能を身につけることができま

した。 HCOM211 Reading Writing Critical Thinking 農業をテーマにメディアリテラシーと writing を学びました。Writing に関しては自信が持て

るようになりました。 KIN110 Strength Training 前学期と同様です。

KIN113 Wake-Up Workouts

前学期と同様です。 KIN114 Walking

40 分間ひたすら歩くというユニークな科目でした。友達も作ることができ、よかったと思いま

す。 KIN180 Backpack and Hiking ハイキングに必要な技能、知識を学びました。ハイキングとはいえ、奥深いと感じました。

KIN180L Backpack and Hiking Lab

2 泊 3 日のハイキングへ行きました。何をもっていくか、どのルートで行くか、など考えるこ

とがたくさんあり、また途中トラブルにも見まわれ大変でしたが、よい思い出ができました。 2. 学業全般について

日本の大学との決定的な違いは週に 2 回講義があるため、進度が速いということです。講義が

終わったらすぐに復習と課題をこなさくてはなりません。また、クラスの時間帯も朝 7 時から夜

10 時までと非常にまちまちですので、クラスの計画をよく考える必要があります。もう一つ違う

点があるとすれば学生と教員の距離が近く、学生がよく発言するという点です。これは文化の違

いに起因するといえます。さらにアメリカでは大学院等に進学する際に GPA が重く見られますの

で、学生は懸命に勉強しなければならない仕組みになっていると感じます。 3. 生活全般について

大学内の治安は大変よいです。キャンパス外になると多少怖い場所もありますが、総じてモン

トレー周辺は他の地域に比べて安全といえます。寮生活はルームメイトと良好な関係を築くこと

が大切です。食事はミールプランというサービスがありますので、食に困ることはないと思いま

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す。ただし自分で健康を管理しなくてはなりません。私の場合、平日は勉強、休日に勉強と買い

物、たまに大学が主催するイベントに参加するという生活を送っていました。もう少し人と話す

機会を設けてもよかったかもしれません。 4. 感想/後輩へのアドバイス

この留学を通して自分が 2 倍に増えた気がします。すなわち自分自身の中に日本文化を背景に

持つ自分とアメリカの文化を背景に持つ自分の 2 人が存在するわけです。自分の中身が半分入れ

かわったように思います。確かに英語を使っているときの私は日本語で物を考えているときの私

と何かが違います。今この文章は日本語で考えて書いていますが、英語で書くと内容は似ていて

も、どこか違うものになります。言語がその人の思考パターン、その国の文化、社会を決定する

ということを身をもって感じました。それと同時に日本語を使えるということは当たり前のこと

ではなく、特殊なことであるということも感じました。日本で生活しているときは日本語を話す

のは特殊ではありませんが、アメリカでは特別な技能になります。日本語を学ぶ学生のアシスタ

ントをしたのですが、日本語はなかなか難しい言語だと感じました。 世界中に友人ができたこともよかったです。ドイツ、フランス、韓国、チュニジア、イエメン、

ウガンダ、南アフリカなど、様々な地域からの留学生と一緒に留学生活を送れたことは一生の宝

物になります。世界には自分の知らない文化、言語、生活があるということを強く感じとりまし

た。日本代表としてどこまで他の学生さん達に新しい考えを提供できたかは分かりませんが、少

しでも日本に興味を持ってもらえればと思います。自分は日本出身であるという意識が高まりま

した。 アドバイスとしては留学したら自分が変わると期待しすぎないほうがよいということです。も

ちろん、全く変わらないわけではありませんが留学をして急に何かができるようになるわけでは

ないということです。私の場合、留学先で何とかして人と英語でコミュニケーションをとれるよ

うにしようと思っていましたが、性格上、そう簡単にいくものではありませんでした。初めはよ

かったですが、毎日人と会っているうちにだんだん疲れてき、人を避けることもありました。自

分がどういう人間かよくわかった気がします。自分自身はどこにいても同じです。急に何か変え

すぎないほうが精神的にもよいと思います。留学中に私は自分に「ぼちぼちやろう」と言い聞か

せていました。この言葉は私を救ってくれたように思います。

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アメリカ合衆国 カリフォルニア州立大学モントレイベイ校

派遣時所属学部:農学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 石川 晴香 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

海に面し、敷地と空が広がるキャンパスです。生徒の数はそれほど多くなく、街や住宅街とは

少し孤立した場所にあるので、キャンパス内を歩けば知り合いとすれ違うし、学校の中で生活が

完結しているという印象です。その分キャンパス内のイベントなどを通じて、より親密な生徒同

士のアットホームな雰囲気が生み出されているような気がします。 2. 履修中の科目 WRT 95:ライティング(新入生用) VPA 205:芸術鑑賞法について BIO 241:生物学 KIN 109:水泳 3. 授業・勉強について

授業は 20 人程度の少人数制のものから、50 人以上の生徒が受講するものを取りました。その

ため TOEFL のリスニング対策で学んだのと似たような少人数の授業形態を経験し、また、大人

数でも発言の飛び交う雰囲気に驚かされました。最初は聞き取ることに精一杯だったので、授業

後に先生の所へ質問しに行き、宿題と予習だけはこなすようにしていました。前期ということで

主に 1,2 回生用の授業をとっていたので、かなり救われていたと思います。 4. [該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 5. 宿舎について

キャンパス内の 2 回生以上が住む寮に住んでいます。留学生は主に同じ寮、同じフロアに固め

られたので、私の 6 人部屋には他に 2 人の日本人がおり、そのうちの一人はルームメイトでした。

ただし、移動の期間がもうけられているので、後日他の部屋に移ることもできます。ルームメイ

トに日本人がいないことを強くお勧めします。 6. 生活全般について(気候、セキュリティ等)

夜になると霧が濃く、朝晩は特に寒いです。お昼ころになってようやくカリフォルニアらしい

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暖かい気候になりますが、9 月でも夜に備えて薄手のはおりものを毎日準備していました。私の

学校は町からすこしはずれたところにあるため、学校関係者しかおらず、構内で危険を感じたこ

とは一度もありません。朝から深夜まで警察やセキュリティ関係者が見回っているので、そうい

った点からも安全です。 7. 生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

キャンパス内に住んでしまえば、セメスターの頭に寮費と食事代は払い込んでしまうので、ほ

ぼ費用はかかりません。あとは個人の休日の過ごし方次第です。ダウンタウンに出てご飯を食べ

るなら、一回で 10 ドルから 20 ドルが目安です。ただし、キャンパス外の学生寮(East Campusといいます)に住む場合は話が変わってくる可能性がありますが、私は良くわかりません。 8. 課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

週二回のマーシャルアーツのサークルに参加しています。日本のものと比べるとでもいつでも

誰でも参加していいよといった感じなので、気が向いたときにふらりと立ち寄っています。他に

も部活からサークルのような団体もありますが、私は自由な時間を持ちたかったので拘束時間の

長いものには参加していません。ただし、少しでも課外活動に参加することで、知り合いや何か

しらのチャンスに繋がるので、積極的に参加すべきだと思います。 学期が始まってすぐ、学校付属のサークルが毎週のように留学生の参加者を募って San

Francisco や、Stanford Uni.に有料で日帰り旅行を企画しています。また、個人で企画して出か

けたり、アメリカ人の友達に車に乗せてもらったりと、費用を抑えて旅行することも可能です。

カリフォルニアにはたくさんの観光地があることがかなり魅力です。 買い物は Monterey のダウンタウンか、Del Monte のモールですることが多く、日本にも進出

している洋服ブランド店などが並んでいます。学生証を提示すればそこまで無料でバスに乗るこ

とができます。 9. 準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

イベントや人の集まる場所に積極的に参加する好奇心を保ち続けてください。たとえ興味がな

いと思っていたとしても、踏み出す勇気がないと思い込んでいたとしても、まずは参加する癖を

つけてください。もし学校に来ている留学生と関わる機会に恵まれたのであれば、どのような過

ごし方が自分に最適か準備できると思います。こちらに来てまず困ったのは何よりもリスニング

能力でした。相手の言っていることが分からなければ会話が成立しないからです。あとは留学が

始まってからどんなことがしたいかというイメージトレーニングも大事だと思います。笑 10.感想など

こちらに来てまだ 4 か月と少ししか経過していませんが、毎日人波に揉まれることで英語の能

力のみならず、ものに対する見方、漠然としていた感情の大切さの気付き、英語で成り立ってい

る世界への恐怖心の薄らぎなど、心情的な変化を経験しました。そういった意味でこれからもそ

れを続けていく決心でいますし、ですからこの留学自体後悔することは全くありません。迷って

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いるのであれば始めるべきです。困難を解決する方法は求めれば見つかるかもしれません。とい

う発言そのものがこちらにきて変わったことですかね。笑 ありがとうございました。 【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 WRT 95:ライティング(新入生用);

文章作成の基礎に立って丁寧に教えてくれるのでためになりました。 VPA 205:芸術鑑賞法; 大人数での授業であり、日本の授業の特徴と比較しやすい特色が現れており、さらに少しばか

り作画するので、毎回楽しく受講しました。 BIO 241:生物学; 単語量が多いのですが、生物学を丁寧に勉強しなおしたい人向けです。

KIN 109:水泳; 息抜きに取りましたが、細かい指導をしていただいたので、泳ぎに自信のなかった私でも最終

的に泳げるようになりました。 GS: ジェンダー; 予習量、生徒や教授との会話量、映像視聴、プレゼンテーションなど、すべてが充実した授業

でした。特に教授が親身になって相談にのってくれたため、一番思い出に残る授業になりました。 SBS: 犯罪と暴力;小テストに毎回苦しめられました。興味のある内容だったこと、日本の意見を

求められたことでなんとか自分を追い詰めながらこなしました。 HCOM:ポストコロニアリズム; 授業自体は映画の秀作を鑑賞するのでよかったのですが、章ごとの要約、期末プロジェクトで

のレポートの時間配分がうまくできませんでした。 2.学業全般について

前期は英語での生活に慣れることを前提に、予習、宿題の少ない科目を選び受講しました。大

学での生活や、授業を受ける上での基本知識、話を聞き取る能力がある程度ついたところで、後

期では骨のある授業に臨みました。そこではあえて日本人の全くいない授業をとることで、現地

の生徒に近づいた視点を得られるよう心がけました。また、前期で宿題のない科目を選んだ分、

後期では文章読解と、作文に力をいれることを目標にしました。 3.生活全般について

前期は友達をたくさんつくること、その新しい友達と遊ぶことを目標に毎日奮闘していました。

遊ぶというとなんとなく聞こえが悪いようですが、生きた会話に触れる大きなチャンスだと思っ

ていました。自分から動かなければ日本で英語の勉強をするのと何ら変わりません。後期になる

と親しい友人もでき、意思の疎通も日常会話程度ならなんとなくできます。しかし否が応でも予

習と宿題をするよう迫られていたので、平日は忙しかったです。

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4.感想/後輩へのアドバイス この一年を通して過ごした時間はとても楽しいものでした。日本人とか~人とかいうのをやめ

て、人として相手と対等になったと思い込んだら、当初理解しえなかった部分が違和感なく受け

入れられるようになることがありました。留学に特別な理由はいらないと思います。おもしろそ

うだと思うことからまず行動を起こし達成することにさえ意味はあるんじゃないかなと思うから

です。一年間で学んだことを岡山大学でも生かしていきたいと思います。

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アメリカ合衆国 サンノゼ州立大学

派遣時所属学部:文学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 田村 柚乃 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1. 大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

サンノゼ州立大学はカリフォルニア州立大学の中で最初に設立された大学です。キャンパスは

広く、大体岡大と同じくらいの大きさだろうと思います。校内は緑が多く、建物もきれいで美し

いキャンパスだと思います。校内では、緑の中を活発に走り回るリスをよく見かけ、非常にかわ

いらしいです。ただ、岡大と同じくらい広さがあるにもかかわらず徒歩で通学しているため、移

動など少し面倒です。アメリカの大学のイメージ通り、フットボールなどで学校中が盛り上がり、

試合を見たりイベントに足を運んだりするのもとても楽しいです。図書館、ジム、学食など設備

も整っており、快適に過ごせます。サンノゼは Google に Apple に・・・様々な企業の集まるシリ

コンバレーの地域です。そういった土地柄から、Engineer や Business の専攻は非常に人気が高

いです。 2. 履修中の科目 Sociology, global studies, Asian American studies, American history 3. 授業・勉強について

授業はやはり予習・復習に平日は追われています。学期の最初のころは、授業で何を話してい

るのか全く分からないことがあり、クラスメートの子や先生に聞くなど、大変だった記憶があり

ます。同じ授業が週に 2 回ずつあるため、進度がはやく、なかなか予習復習が追い付かないこと

もあります。しかし、しばらくたてばそういったペースにもなれ、自分なりの勉強方法が見つけ

られると思います。クイズやレポートなど課題もたくさんあり難しいこともありましたが、やる

べきことを精一杯していれば先生方も認めてくださるので、やりがいはあると思います。岡大で

は日々の授業の勉強に追われるということがなかったため、いい刺激になっています。 4. [該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 5. 宿舎について

私は International Houseという留学生寮に住んでおり、来学期もここに続けて住む予定です。

この寮は 70 人程度の学生で構成されており、アメリカ人はもちろん、アジア、ヨーロッパ、中東、

南米など世界各国あらゆるところから来た留学生が住んでいます。私のルームメートはアメリカ

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人の子です。この寮のメリットとして、イベントも多く、友達が作りやすい点にあります。また

留学生の国籍が様々なので価値観も生活も習慣もさまざま、学ぶことも多いです。私はここで本

当に大切な友人たちと出会うことができ、この寮に入ることが出来てよかったと思っています。

留学生どうし、わからないことや不安な事もたくさんあり、悩みを共有したり、お互い助け合っ

たり、笑いあったり、本当に充実した毎日を過ごせました。もちろん価値観の違いから意見の衝

突も何度かありましたが、夜遅くまで部屋で話をしていたり、旅行を計画したり、自分の国の料

理を作りあったり、そういったこともすべていい思い出です。また、1 日中ほぼ英語での生活だっ

たので、英語を使うことになれるのも早いかと思います。ただ、デメリットとして、自分の時間

がとりにくいということがあります。寮で必ず参加しなければいけないイベントなど、少し邪魔

に感じてしまうこともありました。また、キッチンが一つしかないので、気ままに料理をつくっ

て食べるというのもあまりなかったです。個人の時間を大切にしたいという方には CVB という

現地のアメリカ人と住むタイプの寮をお勧めします。 6. 生活全般について(気候、セキュリティ等)

気候に関しては、雨が非常に少なくとても過ごしやすいです。今は雨季なのですが、こちらに

来てからはまだ 2 回しか雨が降っていません。(これは異常気象らしいのですが)毎日雲一つない

快晴で、非常にきもちがよいです。ただ、日本と比べてとても乾燥しており、のどを痛めてしま

うことがよくあります。日差しはとてもきついため、日焼け止め、サングラスを日本から持参す

ることをお勧めします。また、朝晩と昼間での気温差が激しく、昼間は半袖でも暑いくらいでも、

朝晩は寒くて上着がいるほどです。私は 8 月なのでまだまだ暑いと思いあまり上着を持って行っ

ていませんでしたが寒くて困りました。軽めでいいのでなにか羽織れるものを持って行っておく

ことをお勧めします。冬もコートを着る程度に寒くなります。(昼間は暖かいですが) セキュリティに関しては夜の独り歩きを避ける、危険な通りを歩かない、人前で財布や現金を

みせないなど基本的な事に気を付けていれば大丈夫です。今のところ私も問題なく過ごせていま

す。しかし、学校内でも夜刃物を使った事件、強盗が起きたりしており、時折学校からメールが

送られてきます。また、一度銃をもった人物が校内の建物にいるという情報が入り、一時その建

物が閉鎖されたことがありました。結局その人物は見つからなかったのですが、アメリカは銃社

会であるということを思い知らされた事件でした。

7. 生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安) 物価は大体同じくらいだと思います。私はサンノゼ州立大学の International House に住んで

いるのですが、7 日間のミールプラン付きで 1 セメスター$6,465 です。(5 日間のミールプラン

の場合は$6140)これに加えて、各学期初めにアクティビティ費用として$60 かかります。冬休

み、夏休みなどは別料金となり、1晩ごとに$20 です。もう一つの CVB という寮の場合、ミー

ルプランを付ける必要がありません。自分で自炊などして節約することもできると思います。 8. 課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

私は今学期、International House 自体がイベントの多い寮であること、また学期初めにバタバ

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タしていたこともあり、サークル活動には参加していませんでした。日本人の友人の中には JSAやスノボサークル、ボランティアサークルなどそれぞれ興味のある活動に参加している子も多く

いました。交友関係が広がるのでこういった活動に積極的に参加するともっと留学生活が楽しく

なるかもしれません。私も機会があれば来学期何かサークルに参加してみようと考えています。 ショッピングは、いくつか大きなショッピングモールがあるのでたいていはそこに行っていまし

た。どこも電車やバスで行く距離なのですが、サンノゼ州立大学の学生証を使うと無料で公共交

通機関を利用できるので非常に便利です。ショッピングモールの中にはユニクロやダイソーなど

日本でお馴染みのお店もあり、日本の商品が手に入るのはとてもありがたかったです。スーパー

などを除き、ダウンタウンには買い物ができるようなお店はほとんどありません。電車ですぐ行

ける距離にジャパンタウンがあり、日本食スーパーもあるので日本食が食べたい時など買い物に

行きます。 旅行については、秋学期から冬休みにかけて近場から州をまたいでまで、様々なところを旅行

しました。行く街々で雰囲気が全く変わるので非常に面白いです。また、特に自然の雄大さには

旅行するたびに驚かされています。日本とは規模が全く違いますし、野生動物が様々なところで

見られます。野生のアシカやラッコ、クマ、ヘラジカ、ハチドリなど・・・日本では見たことのな

いような動物たちに各所で出会えます。そういった理由から、旅行では私は国立公園にぜひ行く

ことをお勧めします。今のところはワシントン州のオリンピック公園に行っただけなのですが、

帰るまでに時間が許せば、グランドキャニオン、ヨセミテ国立公園など行きたいと考えています。

さらに、日本ではできない陸からの国境越えをしたのはいい体験になりました。ワシントン州か

らカナダのバンクーバー、ビクトリアへと旅行したのですが、仲の良い留学生の友達とホテルか

ら移動まですべて自分たちで計画して旅行をしたのは忘れられない思い出です。 9. 準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

まず、一番注意しなければいけないことが、寮の手続きです。残念なことに、サンノゼ州立大

学は、寮になかなか入れないことで有名だそうです。寮は留学生寮の International House と現

地学生が多く住む CVB という寮の2種類あり、それぞれに application を出さなければいけませ

ん。留学生寮は essay などを書いて審査されるので、application を考えるのにも少し時間がかか

ってしまうと思いますので、早め早めの準備をお勧めします。ほかの大学から来た日本人の交換

留学生の子の多くは、出発直前まで、または到着してからも寮が決まらなかったという話を聞き

ました。中にはホームステイをしたり、ほかの留学生と学外でルームシェアをしている人もいま

した。 語学力については、会話をできるようにしておくことをおすすめします。私は留学するまで、

日常生活の中で外国人の友人とかかわるといったことはほとんどなかったので、最初何を話して

いいかわからず、途方に暮れました。寮では自分以外、みんな英語がペラペラで、劣等感と焦り

も感じました。もちろん時間がたつにつれて英語でのコミュニケーションにも慣れ、そこまで苦

ではなくなるのですが、最初の1か月は、英語だけの毎日が苦しかったです。やはりコミュニケ

ーションの基本は聞く、話すです。慣れの部分が大きいと思うので、時間が許せば English caféなど行ってみてください。

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10.感想など

まず、異国の中で、異国の言葉を話しながら暮らす。この経験をさせていただいていることに

非常に感謝しています。出身国も価値観も母語も全く異なる友人たちと時には意見をぶつけなが

ら築いた関係。大学受験以来ともいえるほどのテスト勉強に追われ、予習復習もしんどい思いを

して単位を修得できた授業。日本とは違った街並み、大自然に驚いた旅行の数々。自分に劣等感

を感じ落ち込んだ日、少しは自分もできるようになったと進歩を感じた瞬間。すべての事が新し

く、ここに来なければ出会えることのなかったものです。一瞬一瞬が非常に濃く、ここに来てか

ら今までのすべてが、忘れられない大切な時間です。入学したころに漠然と思い描いていた留学、

それが現実となってアメリカに住むことになるとはその頃は全く想像もできませんでした。今、

留学生活も折り返し地点になり、こうしてここに来る機会を得れたこと、心配しながらも快く送

り出してくれた両親、悩みや不安などとりとめもないことにも嫌な顔をせずに聞いてくれた友人

たち、すべてに感謝するとともに、改めて来学期から心を新たに頑張りたいです。 また、こちらにきてアメリカの現実を垣間見る機会があり、非常に興味深いです。ダウンタウ

ンなど街中に行けばホームレスの人々であふれ、歩いていると金をくれと声をかけられます。格

差が大きく、そんなホームレスの人々がいたかと思えばアメリカ人の友人の中には自宅の庭にプ

ールやジャグジーを持っているようなお金持ちもいます。また、人種が本当に様々で、白人、黒

人、ヒスパニック、アジア人と日本では見ない光景です。電車に乗れば英語、スペイン語、中国

語で表示があるところも少なくなかったです。移民で来た人々が多く、中国系アメリカ人の友人

は自分がアメリカ人なのか中国人なのかよくわからない、とも言っていました。また、差別に関

しては、学期中にサンノゼ州立大学の寮で白人の、黒人に対するヘイトクライムが起き、大きな

話題になったのですが、いまだに差別が続いていること言う事実はショックであり、非常に印象

的でした。格差、人種の問題、差別・・・アメリカが抱える問題は日本とは異なったものであり、

そういったものを実際に見聞きするたびに、問題の大きさ、根の深さを感じます。 アメリカの良さ、問題点、客観的に見た日本の良さ、問題点。そういったことを日々の何気な

い生活を通して知れること、考えれること、これこそが留学で異国に暮らすことの醍醐味である

と感じます。帰国するまでにより多くのことを見つけて考えて、吸収したいと思います。 【帰国報告】 1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想

以下3つの授業が印象に残っています。 マスコミの授業を履修しました。メディアのそれぞれの役割などをディスカッションなどを通

して学ぶことができました。ある話題について 2 つの新聞社の記事を 50 以上集め、比較して書く

レポートは膨大な量の記事を読み続けなければならず、果てしない作業でした。また、専門用語

などもあり難しかったですが、その分完成したときは非常にうれしかったです。また努力すれば

その分だけ教授は評価してくれ、やりがいのある授業でした。 ファンタジー、SF の文学作品を読む授業は毎週 1 冊ずつ作品を読むのでひたすら予習と復習

に追われていました。しかし、読めば読むほど英語を理解するスピードがあがり、次第に楽しみ

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ながら読めるようになりました。この授業で学んだことは専攻の英文学を理解するうえで役立っ

ていると感じます。 最後に、beer appreciation の授業です。ワインとビールがあり、時間の都合でビールの授業を

選びました。日本の大学では珍しいお酒についての授業に興味があり受講しました。様々な国の

ビールを毎回授業でテイスティングし、ビールの種類、製造法などについての知識を学びました。

工場に見学に行ったり、グループでパネルディスカッションをしたりとアクティビティも豊富で

した。明るい先生にクラスメートたちで非常に和やかな授業でした。息抜きに受講してみると面

白いと思います。(21 歳以上の方に限ります) 2. 学業全般について

1 学期目と比べると、授業の様子や課題、テストについてもある程度内容がわかっていたので

取り組みやすかったです。また、1 学期目と比べると英語力も多少は向上していたので少し楽に

なりました。予習と復習を欠かさずに行い、レポートやテスト勉強は早くから始めてネイティブ

の生徒に遅れをとらないようにしていました。教授も努力をすればその分評価し、理解しようと

してくださるのでとてもありがたかったです。クラスメートとも仲良くなることができました。

宿題を教えあうなどができてよかったです。 1 学期目、2 学期目と通して感じたことは語学力がつけばその分理解が楽になり、授業も楽しん

で臨めるようになるということです。 3. 生活全般について

日常生活:留学生とアメリカ人の学生が 70 人ほどで共同生活をする寮に暮らしていました。寮

ではイベントも多く、すぐに友達ができます。夜遅くまで話したり、一緒に料理を作ったり、勉

強したり、毎日がとても充実していました。平日は勉強が忙しかったですが、週末はいつも買い

物や観光などどこかに出かけていました。ごはんは 5 日間のミールプランをつけていました。朝

は寮のキッチンで、昼は学校の食堂、夜は寮または食堂で食べていました。学校の食堂はバイキ

ング形式で好きなものを好きなだけ食べられます。ピザ、パスタ、サラダ、メキシコ料理、アジ

ア料理(すしも)と一通りそろっています。土日は寮のキッチンで好きなものを作って食べていま

した。近くに日本スーパーがあり日本食を買いに行くことができ便利でした。お米や調味料など

必要なものはたいていそろいます。自分の国の料理を友達と作りあって食べるのも楽しみの一つ

でした。 交通:学生証があればバス、電車は無料で乗ることができ非常に便利です。モールでの買い物

やジャパンタウンに行くとき、遠出して遊ぶときは利用しました。普段は徒歩でした。必要な人

は自転車を買っていました。 ジム:学内のジムが無料で利用できます。普段汗をかくことが少なく、またカロリーの高い食

事が続いていたので良く通っていました。 旅行:冬休み、春休みや連休、帰国前と様々なところに旅行しました。雄大な自然やニューヨ

ークなどの大都市など、異なる魅力がたくさんあり、とても見ごたえがあります。 治安:夜のダウンタウンは治安が悪いです。また一部、昼間でも不安な地域があるので一人歩

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きには注意が必要です。夜に一人で出歩かないなど基本的なことに注意していれば大丈夫です。

私は幸い金銭トラブルや事件事故など巻き込まれることはありませんでしたが、学校のすぐそば

で銃の発砲などもあったのでいつも気を引き締めておく必要があります。 4. 感想/後輩へのアドバイス 留学していた 10 ヶ月は、人生の中でももっとも充実して濃い時間になりました。お金がかかる

こと、留年する可能性があること、就職活動に遅れてしまうこと、出発前は不安もたくさんあり

ました。しかし、それら全てが吹き飛ぶくらい、充実した 10 ヶ月間でした。英語だけの環境で日

本語が恋しく、友達にポストカードをたくさん書いたことも、予習復習に追われてねむれなかっ

たことも、文化の違いで友達と衝突したことも全てが今では良い思い出です。新しい景色に異な

る考え方、様々な国の友人に出会い、毎日がとても刺激的でした。出発前は悩むことも不安にな

ることもあるかもしれませんがきっとすばらしい留学になると思います。 様々な形でサポートしてくれた家族、応援してくれた友人、お世話になった先生、留学の機会

を与えてくださった国際交流センターの方、留学に関わってくださったすべての方に感謝してい

ます。貴重な機会を与えてくださってありがとうございました。

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アメリカ合衆国 サンノゼ州立大学

派遣時所属学部:経済学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 齋藤 祐介 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想

会計、マーケティングなどの専攻分野とダンス、フォトグラフィーなど教養系の授業を受講し

た。日本の学生に比べ学生は授業に積極的に参加している様子で、刺激を受けた。教養系の授業

では学生同士が話す機会も多く、友達も作りやすかったので受講してよかった。 2. 学業全般について

単位取得に関して言えば容易であった。毎回授業に出席していれば、大体のことは理解ができ

る。ファイナンスのクラスで知り合った親友に授業面だけでなく、私生活でもよく助けられ、信

頼関係を築けたことが自分にとっての何よりの収穫だった。テスト前になると一緒に勉強してく

れ、効率の良い勉強ができたのではないかと思う。わからないことがあれば、オフィスアワーを

利用して教授とコンタクトをとれば相談に乗ってくれるので活用すると良い。 3. 生活全般について

最初から寮に住むことはできず、ホームステイに自分で申し込んで生活した。出国直前になっ

て寮に住めないことがわかったので、十分にホストファミリーの情報を得る間も無く現地に行く

と、ゲイのカップルがホストファミリーだった。治安は悪く、家の近くで銃声が聞こえたり殺人

事件が起こったりしたので気を張って生活していた。サンノゼはダウンタウンに Japan town が

あり、日系スーパーの Mitsuwa もあるので、日本のものは多少割高でも大体手に入れることがで

きた。生活はかなりしやすい環境にあると思う。 4. 感想/後輩へのアドバイス

派遣先の大学に提出する書類や寮の申し込みなどはできるだけ早く提出するよう心がけ、不測

の事態にも対応できる余裕を持っておいたほうが良い。授業になれる一番のコツは授業中にわか

らないことを聞ける友人を作ることだと思う。せっかく留学しているのに、わからない英語を自

分だけで調べながら勉強するのはもったいない。何事においても、積極的に自分から関わろうと

する姿勢が一番大切だと思う。

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アメリカ合衆国 サンノゼ州立大学

派遣時所属学部:工学部 派遣時所属学年:4年生 氏名: 下田 遼太 留学期間: 2013 年 7 月~2014 年 5 月 【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 前期 AVIA 2 : Introduction to Aviation

航空学の授業で、今まで学んだことのない科目だったので、予習復習が大変でした。 KIN 24 : Beginning of Bowling

英語を話す機会を増やすために履修したボーリングでしたが、友達も増え、ボーリングのスコ

アも良くなりました。 KIN 32 : Aerobics 英語を話す機会を増やし、運動不足解消のために履修しました。グループワークもあり、良い

経験になりました。 ME 101 : Dynamics

機会工学の力学の授業で、英語で、基本的な工学の表現の仕方などを学ぶことができました。 ME113 : Thermodynamics 機械工学の熱力学の授業で、単位数がほかの授業を比べて多く、授業時間も長く予習復習が大

変でした。 後期 CE 112 : Mechanics of Materials 機械工学の材料力学の授業で、毎回グループワークがあり、また難易度も高く大変でした。

MATH 129A : Linear Algebra Ⅰ 線形代数の授業で、宿題の量が非常に多く大変でした。

MATH 133A : Ordinary Differential Equation 微分方程式の授業で、難易度が高く、ついていくのが大変でした。

ME 111 : Fluid Mechanics 機械工学の流体力学の授業で、教授が非常に親切で、分からないところは全員が分かるまで何

度も説明を繰り返してくれたので、非常に分かりやすかったです。 2.学業全般について 授業は、1 週間に 1 つの授業が 2 回あるので進度が速く、予習復習が大変でした。また課題の

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量も多く、平日はほぼ毎日図書館で勉強しないと間に合わない状況で、大学に入って一番勉強し

たように思います。なので、友達と過ごす時間があまりとれず苦労しましたが、勉強する時と遊

ぶ時のメリハリをしっかりつけてすごすことを頭に入れて過ごしていました。 3.生活全般について 生活は、大学の留学生向けの寮の International House に住んでいました。アメリカ人 20 人~

30 人、その他様々な国籍やバックグラウンドを持った人々合計 70 人程度が住んでいます。年齢

層も 18 歳~31 歳と幅広く、とても楽しく過ごせました。部屋は、2 人か 3 人のシェアルームで、

夏はパナマ人、秋学期と春学期はペルーから来た人がルームメートでした。一緒にご飯に行った

り遊びに行ったりなど、とても楽しく快適に過ごせました。 僕自身は何も被害がなかったのですが、身の回りの安全には気を使いました。夏のルームメー

トが夜に 1 人で歩いていて強盗の被害にあったり、友達が置き引きや空き巣に入られることがあ

りました。夜の 1 人歩きは極力控える、自分の所持品はしっかり管理するなど、気を付けるとこ

ろは注意して過ごすことが大事だと思います。 4.感想/後輩へのアドバイス サンノゼは純粋なアメリカ人が少なく、どちらかというとアジア人が多い地域だと思います。

そのため、日本人も多く、サンノゼで日本語をしゃべる機会は非常に多くあると思います。なの

で、海外が初めてで少し怖い、自信がない、という人には良いかもしれません。その分、自分で

きちんと律しないと日本人コミュニティーで 1 年間の大半を過ごしてしまうことになり、1 年し

かないアメリカでの生活が非常にもったいないと思います。International House に住んでいた

ので、日本人と話す時も、日本人以外の人が同じ所に居れば英語で話す、など、しっかり自分の

中での決め事をして過ごすと、非常に有意義な 1 年間を過ごせると思います。

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アメリカ合衆国 南オレゴン大学

派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 南原 久人 留学期間: 2013 年 3 月~2013 年 12 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

南オレゴン大学はオレゴン州南部のアシュランドという町にあります。町の人口は約3万人と

小さな町ですが、オレゴンシェイクスピアフェスティバルで有名な観光の町です。また南オレゴ

ン地域は自然がとても豊かで週末には近くの湖や川、公園等でアウトドアを楽しむことができま

す。大学としては、アメリカの一般的な大学のイメージとは異なり、比較的小規模な大学です。

生徒数は約5000人と岡山大学の半分から三分の一といった規模です。そのため学生と教授の

距離が近く、ほとんどのクラスが15人~30人程度で構成されています。 2.履修中の科目 PS 453 United States foreign relations 1920-present 政治学と歴史学にまたがった授業です。この授業は3、4年生向けの授業なので課題も多く、

二回の中間エッセーと期末エッセーも文字数が多く大変でした。内容は第一次世界大戦後から現

在のオバマ政権に至るまでのアメリカの外交政策です。 PS 201 Power and Politics この授業は教科書や板書、パワーポイントが一切なく、基本的に教授の話すことを聞いてノー

トを取ることでしか講義内容を理解できなかったので、特に英語を聞き取ることに慣れていない

初めの頃はとても苦労をしました。IC レコーダーで講義を聞き直した回数はこの授業が一番多か

ったです。アリストテレス、マキャベリ、カント、ロックなど代表的な政治思想家の思想を学び

ました。 PS 202 Law, Politics and the Constitution アメリカの連邦最高裁判所の代表的な判例について学びました。授業で同性婚、人工妊娠中絶、

アファーマティブアクション、宗教の自由、テロリズムなどアメリカのニュースや新聞などでよ

く目にするトピックばかりで、アメリカの国内の問題を深く理解することができました。 CCJ 231 Introduction to Criminology 犯罪学の入門の授業です。グループワークもあり、他の学生と話す機会も多かったです。中間

試験以降は週に二回ある授業のうち一回はゲストスピーカーが来て講義をしてくれました。警察

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官や元FBIの方など幅広い方のお話を聞くことができました。 3.授業・勉強について 多くの授業は月曜日から木曜日の間に週二回、110分ずつ授業があります。稀に週一回で集

中して行う授業や金曜日にする授業もあります。基本的に月曜日~木曜日、日曜日はずっと勉強

していました。金曜日土曜日も試験が近かったり、課題が追いつかないときは勉強していました。 語学力の壁により初めは授業がほとんど理解できませんでしたが、授業の前後の時間やオフィ

スアワーを積極的に利用すれば先生は優しく丁寧に教えてれるのでなんとかついていくことがで

きました。またエッセーを書くときに文法に不安があるのでアメリカ人の友達か図書館にあるラ

イティングセンターで毎回チェックしてもらっていました。 4.語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 通っていないため、不明。 5.宿舎について 学校の寮は四種類ありましたが、その中で一番安い所に住んでいました。部屋は向かい合って

ベッドとデスク、クローゼットがあるだけであまり広くはありませんでしたが、特に寝るとき以

外は部屋にいなかったのであまり問題はありませんでした。ルームメイトと二人で部屋をシェア

し、同じフロアには20人くらい住んでいました。それぞれのフロアにはシャワールームと共同

トイレがあります。ただ私の住んでいた寮は無くなり2013年9月に新しい寮ができます。 6.生活全般について(気候、セキュリティ等) 暖かく湿気も無い所なのでとても住みやすいです。また大学が緑に囲まれているので空気がと

てもきれいです。治安に関しては、アシュランドより治安のいい所はアメリカではなかなかない

のではと思えるほど安全な町だと思います。アメリカの他の都市では危険だと思うところも目に

しますが、アシュランドでそのように感じたことはありません。 7.生活費はどのくらい必要か(一般的にどのくらい必要か、という目安) 寮費は一番安いプランで一週間に食事6回分込みで一学期につき約$2700です。ただし2

013年9月から古い寮が無くなり新しい寮ができ、寮費やミールプランも変わるので注意が必

要です。物価は日本と変わりがないと思います。またアメリカは州によって税率も違いますが、

オレゴン州は消費税が全くかからないのでアメリカの他の州にいるよりも安く済みます。 8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等について) ISA(International Student Association)というサークルに所属していました。各国からの留

学生や外国文化に興味のあるアメリカ人が所属しています。南オレゴン大学の留学生の多くはこ

のサークルに所属し、所属していなくても何らかの形でこのサークルに関わっていることが多い

ので様々な国の留学生と友達になれます。また、ある程度必要なものは揃っていますが、ショッ

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ピングを楽しみたいなら隣町まで行く必要があります。旅行に関しては、ちょうど西海岸の真ん

中あたりに町があるので、シアトル、ポートランド、サンフランシスコ、ロサンゼルス、サンデ

ィエゴといった西海岸の南北の大都市に行く人が多いです。 9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等 私はあまり EPOK の出願前に協定校についてよく調べたりせず、ただ学期がクォーター制なこ

とと TOEFL の点数で南オレゴン大学を希望しました。南オレゴン大学の小規模でアットホーム

な環境がたまたまとても自分に会っていて私はとても充実した留学生活を送ることができていま

すが、アメリカの他の大学に実際に足を運んでみたり、友達の話を聞いていたりすると一口に海

外の大学といっても当たり前ですがシステム、規模、周囲の環境などは千差万別です。日本に居

ながらではなかなか難しいとは思いますが、インターネットで大学のホームぺージにアクセスし

たり、実際に EPOK 協定校の大学に留学していた先輩が実際にどのような留学生生活を送ってい

るかを聞いたりするなどして自分が思い描く留学生活が送れるような学校を選んでください。絶

対に TOEFL の点数や学校の名前だけで派遣先大学を決めないほうがいいと思います。 また語学についてですが留学前に例文や会話での言い回し、単語などを一個でも多く覚えてお

くと英語の伸びは格段に違います。日本にいる間にできるだけのことをやっておくのが留学成功

の秘訣だと思います。もちろん語学が留学の全てという訳ではありませんが、充実した留学生活

を送るためには語学はやはり切っても切り離せない関係にあるので日本に居る間に少しでも語学

力を磨くことをお勧めします。 10.感想など アメリカに来て三ヶ月が経ちましたが、毎日刺激を受けることばかりです。正直に言うと、留

学が決まったときもあり実感がなくそれほど大きなことのように捉えられなかったのですが、い

ざ実際に来てみると、間違いなく自分の人生の大きな糧となるような経験ばかりが待っていまし

た。毎日の授業から普段の生活まで本当に数え切れないくらいのことを学びました。シンプルに

言えば、世界は本当に広く、いろんな人がいます。残りの留学期間、語学や勉強はもちろんのこ

と、様々な事を吸収して日本に帰国したいです。 【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 (spring term2013 は中間報告書に記載) CCJ241 Introduction to Law Enforcement 主にアメリカの警察組織と法の執行に関する授業です。授業では現職の警察官の方などが来て

くださり、実際にお話しすることもできました。課題は毎週のエッセー、二週間に一回の小テス

ト、中間試験と期末テストと比較的量が多いほうだと思います。 PS313 American Politics 全 5 回のエッセーがありました。憲法制定期の対立するイデオロギーの違い、個人の自由と平

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等、富の分配、個人間で共有されるアイデンティティー、政党政治と様々なトピックからアメリ

カ政治について勉強しました。一度 University of California, San Diego から講師の方が来てく

ださり「情報化社会におけるアメリカ政治」についてお話されました。 CCJ251 Introduction to Criminal Law アメリカの刑法に関する講義です。中間試験、期末テストは難易度が高く、単位を落としたり、

途中で履修取り消しをした学生も少なくなかったと思います。また、課題の一環として裁判所に

訪れて実際の裁判の傍聴と要約もしました。実際のアメリカの司法に触れることができ、貴重な

体験だったと思います。 PS343 The Constitution and the Presidency アメリカの大統領制に関する講義です。個人的には、留学期間中で一番理解することが難しく、

歯ごたえのあった授業だったと思います。オフィスアワーを比較的他の教授よりも設けている教

授なので、授業外でいかに授業の理解に対して取り組むかがポイントだと思います。 2. 学業全般について 授業の組み方にもよりますが、アメリカの大学はやはり課題も多いので基本的には平日は勉強

ばかりだったと思います。ですが、その分英語で専門的なことについても学ぶことがだんだんと

できるようになったので得られるものは大きいと思います。また自分の専攻の特性上、教授や他

の学生とディスカッションする機会も多くあったのですが、そういったことを通して単に座学で

勉強するだけでなく積極的に自分の意見を発信しようと習慣づくことも大きかったと思います。 3. 生活全般について 町全体が山々に囲まれ、とても空気のきれいなところです。自然あふれる町で、大学付近では

シカやリスをよく目にしました。夏は湿度が低いので日本より涼しく、冬は雪が深く積もること

もあり日本より少し寒いと思います。食事は小さな町なのでレストランの種類なども都市部に比

べると少ないですが、寮のカフェテリアで何でも食べることができ、隣町にはアジアの食品を扱

っているお店もあるので、特に食事に困ったことはないです。 4. 感想/後輩へのアドバイス 留学前は初めての海外ということもありとても不安でしたが、終わってみるとあっという間で

とても充実していたと思います。再開を約束した一生の友人と呼べる友達もできましたし、自分

のコミュニティが一気に広がったように感じました。もちろん楽しいことばかりではなく様々な

困難や苦難もありましたが、それを乗り越えた時の経験は本当にかけがえのないものだったと思

います。また、休暇中には他の大学に通ったり、各地を旅行したり、ボランティアをしたりしま

したが、留学は一生に一度あるかないかの経験だと思うので、やろうと思ったことは全部やった

方がいいと思います!

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アメリカ合衆国 南オレゴン大学

派遣時所属学部:農学部 派遣時所属学年:4 年生 氏名: 磯部 知里 留学期間: 2013 年 9 月~2014 年 6 月 【中間報告】 1. 大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

南オレゴン大学は Ashland という田舎の小さな観光都市に立地しており、生徒数の少ないリベ

ラルアーツの大学です。岡大に比べ、かなり小さいです。シェイクスピアフェスティバルで有名

な町というのもあって、大学には Music major, Theater major もあります。地元の人々はとても

やさしく気さくです。 2. 履修中の科目 Fall term: Hospitality and Tourism Essential Skills (Business), Intro to intertribal dance (Native American Studies), Interpersonal Communication (Communication), Applied Music Flute (Music/Performance) Winter term: Food, Power, and Agriculture (Sociology), Biogeochemistry (Biology), Chinese Medicine: Intro to Herbs (Health Education), Applied Music Flute (Music/Performance) 3. 授業・勉強について

生徒数が少ないため、少人数クラス(約 25 人)がほとんどです。授業は 1 クラス 1 時間 50 分

で週 2 であります。来る前は授業にとても不安があったのですが、いざ授業に出てみると意外と

平気です。今期、Winter term は high level な授業をとったので、毎回リコーディングしていま

す。授業後に先生に聞くこともありますが、リコーディングを聞くことで聞き逃していたところ

もわかるので、おすすめです。クラス内で discussion をする授業もあるので、日本にいるうちか

ら自分の意見を言えるようにしておくとよいと思います。 4. [該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 5. 宿舎について

私のいる寮、Shasta は今年度新しく作られたので、かなりきれいです。一人部屋だとシャワー

とトイレが隣の人と共同、二人部屋だとシャワーとトイレは隣の部屋と4人で共同です。洗面台

は一人ひとつあるので困ることはありません。部屋にはベッドと机、クローゼットがあるだけで、

冷蔵庫や電子レンジ、コンロなどはありません。そのため、ごはんは寮生用のダイニングがある

ので、そこで食べます。Shasta はものがなくなることもないし、鍵はタッチ形式でセキュリティ

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面も万全だと思います。寮内のイベントもあります。 6. 生活全般について(気候、セキュリティ等)

気候は岡山より少しあったかく、とても乾燥しています。リップクリームが欠かせません。 7. 生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

私は寮に入っているので、ミールプランを購入しなければなりませんでした。このミールプラ

ンには、ダイニングで食べるお金と Raider Cash という大学のカフェやコンビニで使えるお金が

入っています。そのため自分の財布からお金を出すことはほとんどありません。使うのは日用品、

友達と遊ぶときのお金くらいです。私の場合、一か月 1 万円くらいです。 8. 課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

ISA という International Student Association に所属しています。世界中から来ている留学生

と友達になる良い機会ですし、このクラブでイベント(ハイキング、スケート、インターナショ

ナルディナーなど)も頻繁にあるので、とても楽しいです。 Ashland は本当に小さな町なので、服を買うお店はほぼありません。Medford(車で約 30 分、

バスで約 45 分)という隣町まで行く必要があります。ここにはショッピングモールや多種のお店

があります。ですが日用品を買うお店やスーパーマーケットは Ashland の寮の比較的近くにある

ので問題ありません。 私の場合、週末は友達の家で映画を見たり、ごはんを食べにいったりするくらいです。

9. 感想など 来てよかった!!あと半年、無駄にしないようにしっかり学びたいです!! 【帰国報告】 1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 <Fall 2013> ・Hospitality and Tourism Essential Skills

観光業に関連のある授業です。岡山大学では履修できない科目なので、私にとって新しい内容

でおもしろかったです。

・Introduction to Intertribal Dance Native American の授業で、ネイティブの先生から Indian の方法で授業が進められます。楽し

いだけでなく、better person になるためのさまざまな教えが身につきます。

・Interpersonal Communication よりよいコミュニケーション能力を身に着けるための基礎的な授業です。

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・Applied Music: Flute Music major がある大学なので個人レッスンが受けられます。楽器も無料でレンタルできます。

<Winter 2014> ・Biogeochemistry 地球や生命体の誕生、そこから形成された環境やその循環について詳しく学びました。理系と

しては興味深い内容でした。

・Chinese Medicine: Introduction to Herbs いわゆる漢方の効用や、漢方の材料について学びました。覚えるのが大変でしたがおもしろか

ったです。

・Food, Power, and Agriculture 社会学的な農業の授業で、院生の人も履修している授業なので内容は専門的で難しかったです

が、農学部の私としてはとてもためになりました。

・Applied Music: Flute <Spring 2014> ・Soil Science 土壌の形成や組成、農業をする上でどのような土壌が適しているかについて学びました。実際

に土壌調査をすることもあり、アクティブな授業のひとつです。

・General Psychology 基礎的な心理学の授業です。日本の心理学と異なり、理系よりの授業で、また人間の行動につ

いて学べるのでおもしろかったです。

・Applied Music: Percussion ドラムのレッスンをとりました。短い間ですが、とりあえず形にはなる程度にはたたけるよう

になります。

・Zumba フィットネスの授業で、先生の真似をしながら、楽しく運動できました。

2. 学業全般について

学業で困ることは、そんなにありませんでした。行く前は授業についていけるか、非常に心配

でしたが、実際に受けてみると専門用語が難しいだけで、そこまで苦労はしなかったです。たい

ていの先生は international の生徒に優しく、わからないところを聞きにいくと丁寧に説明してく

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れました。ただ、discussion の時間があると、自分の意見を言うよりも周りの意見を聞くのに一

生懸命で、結局意見が言えないまま終わってしまったこともありました。恥ずかしがらずに片言

でも言葉を発すると、きちんと他の生徒は聞いてくれるので、もっと積極的に発言すればよかっ

たな、と思います。 3. 生活全般について

寮に住んでいましたが、キッチンがないので、食事は全て寮付属のダイニングに行きます。寮

自体新しいのでとても快適に過ごせました。 休日は友達の家で映画を観たり、ご飯を作って食べたり、ショッピング、ハイキングにいくこ

ともありました。 私のいた Ashland は治安がよいので、夜ひとりで歩くのは危険と言われますが、それ以外特に

危ないと思ったことはありません。 4. 感想/後輩へのアドバイス

帰国して、9ヶ月ってあっという間だなと実感しました。渡米する前は生活面,学業面,さま

ざまな不安がありましたが,すぐ現地の環境になれることができました。この留学を通して、英

語力の向上はもちろん、人として大きく成長できたと感じています。世界に飛び出すことでその

国の生活、文化を実際に感じることができ、また日本を外国側から見ることで日本のよい所、ま

た改善すべき所を感じることができました。素敵な友達にも出会え、本当に行ってよかったと思

います。もしいま現在留学しようと迷っている人は、とりあえず EPOK の申し込みをして行って

みましょう!留学して損することは絶対にありません。帰国して、やっぱり行ってよかった、と

心から思えると思います。

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アメリカ合衆国 カンザス大学

派遣時所属学部:文学部 派遣時所属学年:4年生 氏名: 住友 健斗 留学期間: 2013 年 8 月~2013 年 12 月 【帰国報告】 1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想

科目:AECL140、AECG30、TROM100 (聴講生として Trombone Choir、Trombone Master Class、University Band)

AEC は語学学校です。TOEFL92 点以下の学生は入学時にプロフィシエンシー・テストを受け、

そこで規定の点数を満たさない場合は受講が必要となります。Reading and writing、Listening and speaking、Grammar for academic purpose の 3 科目あり、僕は後者 2 つの受講を余儀なく

されました。(ちあみにテスト内容は TOEFL からスピーキング・セクションを廃して少し簡単に

した内容ですが、評価は若干辛めで英語に自身がなければ受講は覚悟しておいたほうがいいと思

います。)講義の内容は普通の英語の授業ですが、中東、アジアなど他国からの留学生が多く受講

しており、よい異文化交流のきっかけになると思います。 TROM100 はトロンボーンの個人レッスンです。学外で器楽演奏を学んでいたので、思い切っ

て受講をしました。内容は 1 対 1 の週 1 回のレッスンで、多くの音楽家、音楽教師を輩出してい

るだけあり、理論的で大変ためになりました。英語力の向上にも役立ったと思います。現地の学

生とトロンボーン・カルテットを編成するなどもし、友達作りのきっかけにもなったと思います。 2. 学業全般について 図書館は広く、24 時間開いているので好きな時に好きなだけ勉強ができます。他の学生は皆ま

じめで、モチベーションも高く保てるのではないかと思います。器楽練習室も 24 時間開放(深夜

0 時以降は立ち入り不可、滞在は可)されているので、音教の学生には重宝されるのではないかと

思います。 3. 生活全般について 治安は凄まじくいいです。失くしものを校内で 2、3 度しましたが、いずれも手元に帰ってきま

した。車のマナーも良好です。ただローレンスに慣れていると、他の州へ遊びに行ったときに油

断してしまい盗難や紛失にあってしまった、という学生もいたので注意は怠らないようにしたほ

うがいいと思います。日常生活は特に困りません。強いて言えばカタカナ英語(ウォーター、コ

ーヒー)は直していったほうがいいです。

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4. 感想/後輩へのアドバイス 英語はちゃんと勉強していったほうがいい、という話をよく聞きますが、追い込まれないとで

きないことも多くあります。しがみつく精神が大事だったなぁと今でも僕は痛感しています。実

際的なことでいうと、生活、授業はそんなに困りません。はっきり言って、週末に授業がなけれ

ば英語どころか日本語も話さないような日もあり得ます。友達ができるか、何をやるかは自分次

第、自分で課題や予定、楽しみを見つけ出していく自由さ、冒険を味わうのも留学の醍醐味かも

しれません。アメリカの学生は基本的に初対面でもノリがいいので、自分からいけばすぐに友達

はできますよ。

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アメリカ合衆国 カンザス大学

派遣時所属学部:経済学部 派遣時所属学年:4年生 氏名: 塩山 信彦 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1. 大学について(大学の特色や岡大との違いなど) スポーツがとても盛んな大学です。特にバスケットボールのシーズンになるととてもにぎやか

になります。とても大きいキャンパスです。徒歩移動が多いのですが、慣れるまでは大変でした。

学生主催のイベントなどが多く、とてもエネルギッュだと感じました。 2. 履修中の科目 Applied English Center(AEC)のクラス Reading and Writing level3 Listening and Speaking level4 Grammar for Communication level3 3. 授業・勉強について

留学生用の英語コースなので内容自体はそれほど難しくないのですが、来てすぐの頃は授業に

慣れるのが大変でした。宿題を忘れたり、授業に遅れたりするとすぐに成績に影響するので気を

つけた方がいいです。図書館は平日は24時間使えるのでとても助かりました。AEC や

International Students Service(ISS) などがイベントやサポートをしてくれるので授業外でも英

語を学ぶ機会を簡単に得られます。 4. [該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等)

入学時に Placement test 学期末に Proficiency test があり一定点数以上とらないと学部の授

業をとることができません。 5. 宿舎について

GSP Hall という寮に入りました。一昨年まで女子寮だったものを改修して一般寮になったの

で中はとてもきれいで、またセキュリティもしっかりしています。 ほかと比べると少し寮費が

高いのが問題点です。 6. 生活全般について(気候、セキュリティ等)

夏は40度近くまで上がり、冬は寒いときで-15度近くまで下がりました。きてすぐの頃はと

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ても暑くて、半袖一枚でも大丈夫なのですが、たまに冷え込む日もあるので羽織るものが一着で

もある方がいいと思います。11月ぐらいまではそんなに寒くならないので、冬着は現地で用意

してもいいかもしれません。ついてから一週間洗濯機が使えませんでした。下着などは多めに持

っていった方がいいと思います。田舎なので岡山よりも安全です。町の人もとても深切だし、車

のマナーがとても丁寧で驚きました。ただ留学生が亡くなるという事件があったので、油断はで

きません。 7. 生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安) 寮費 5000ドル/年 高めの寮だったので。 安いとこだと4000ドルぐらいです 食費 3000ドル/年 ミールプラン(週10食)の値段です 8. 課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

柔道部に入りました。部員が少ないので、馴染むのは楽でした。日本に興味がある人が多いの

で仲良くなりやすかったです。買い物は大学内で済ませるか、ダウンタウンに歩いていくか、少

し離れたスーパーにバスで行くかでした。カンザスシティに行けばいろんなお店があるのですが、

誰かに車に乗せてもらわないといけないのであまりいきませんでした。旅行はシカゴに行きまし

た。他にもデンバーやセントルイスなどへ行く人が多かったです。 9. 準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

カンザス大学の交換留学生のコーディネータの方はとても丁寧に対応してくださるので、積極

的にコンタクトをとった方がいいと思います。英語のコースはとても充実しているので、英語力

に関してはそんなに心配しなくてもいいと思います。 10.感想など

つらいことの方が多い生活だけれど、とても充実していたと思います。まだ半年しかたってい

ませんが自分の成長を感じることができたので嬉しかったです。来学期は学部の授業をとるので

とても不安なのですが、悔いの残らないようにがんばりたいです。 【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想

Fall semester は英語のテストをパスできなかったので、AEC(Applied English Center)と呼ば

れる留学生向けの英語の授業を三つ履修しました。Reading and Writing, Speaking and Listening, Grammar for Communication の三つの授業にテストの成績に応じて Level 1~5 のクラスが割り当てられるもので、私は Listening が Level 4 その他が Level 3 でした。内容自体

は難しいものではないのですが、来てすぐの頃は授業に慣れていなかったり、宿題が多かったり

でとても苦労しました。授業は周りがとても活気があって楽しいし、同じ留学生同士ということ

で友達も作りやすいと思います。授業の成績と期末の英語試験とは直接は関係ないのでいい成績

をとる必要はないのですが、先生のアドバイスを聞いていればテストは解きやすくなると思いま

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す。 Spring semester は通常の授業をとることができました。履修したのは ENGL101, REL671、

ECON520, CHIN108 の四つです。ENGL101 では Academic paper の書き方の基礎を学びまし

た。周りは全員アメリカ人だったということもあってかなりしんどい授業だったのですが、論文

の書き方を一から教えてもらい、AEC の授業では教えてもらえなかったような細かいところまで

学ぶことができたので結果的には一番ためになったかもしれません。REL671 ではアメリカの

Communalization について学びました。内容はとても面白く、日本では学べないような刺激的な

内容のトピックやゲストスピーカの話はとても興味深かったです。授業は 9 人の少数クラスで基

本的には聴講のみだったので負担は少なかったのですが、学期末のレポートと試験はとても大変

で心が折れそうになりました。ECON520 ではミクロ経済学について学びました。経済学部なの

で内容にはある程度精通していたので特に難しく感じることもなく楽でした。宿題や出席もない

授業だったので成績は中間と期末テストの結果のみでした。日本での授業と比較しながら受ける

授業はとても面白かったしいい経験になったと思います。CHIN108 では初級の中国語を学びま

した。日本の授業とは違って授業中は常にしゃべり続けないといけなく、また毎日授業があり宿

題を出されるので大変に感じることが多かったのですが、他のクラスメートも上手くしゃべれな

いので他の授業と比べて精神的には楽で、いい息抜きになりました。クラスメートたちの授業に

対する熱意や姿勢はとても学ぶことが多かったです。 2.学業全般について

日本にいたときと比べても宿題などクラス外での仕事が多く、全体を通して忙しかったです。

通常のクラスをとるようになると英語の勉強に割ける時間がなかなか取れなくなってしまうので、

前期で AEC をとることになった人はチャンスだと思って授業だけでなく英語の基礎勉強にも時

間をかけたほうがいいと思います。Writing Center など支援機関は充実しているので積極的に利

用する事をお勧めします。 3.生活全般について

車社会であることもあって着いた当初は不便に感じることが多かったですが、慣れてしまうと

不自由はあまり感じなくなりました。バスなどの公共交通機関もあるので生活リズムが整えば大

丈夫だと思います。安全面に関しては特に心配は要りません。周りの住民や学生も優しい人が多

く、交通マナーも日本に比べて格段にいいです。ただ夜間の外出など当たり前の安全対策は日本

同様行う必要はあると思います。 4.感想/後輩へのアドバイス

行く前は不安ばかりだったのですが着いてみると自然と生活にも慣れていって、楽しめたと思

います。全体を通してみるとやはり辛いことのほうが多かったのですが、そうした辛さというの

も決して日本では味わえないものだと思うし、またそういった苦労の中にある楽しさというのも

また海外だから味わえることだと思います。9ヶ月は意外と短いのでたくさんのことに挑戦して、

自分なりの楽しさを見つけて欲しいです。

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アメリカ合衆国 アリゾナ州立大学

派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 影山 喜一 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

アリゾナ州立大学は、在学生数 5 万人を超える米国有数の大規模な大学であり、多くの国籍・

人種の人たちが勉強しています。1 年を通して温暖な気候であり、8 月に空港に着いた際、40℃を

超える熱気に圧倒されたのを今でも覚えています。街の人たちの雰囲気は穏やかであり、治安も

比較的良い方です。学生が多く住んでいるので、銀行や郵便局、アパートや携帯電話ショップな

ど、学生を対象としたお店がキャンパス付近に多く並んでいます。 「パーティースクール」と呼ばれるほど学生によるパーティーが盛んで、金曜の夜になると、

学生たちが飲食店や学生寮に食事を持ち寄って会話を楽しむ様子が見受けられます。学生は自分

たちがアリゾナ州立大学の学生であることを強く誇りに思っていて、彼らは「Sun Devils」と呼

ばれます。彼らは「Sun Devils」の一員であることを誇りに思いながら、学業やその他の活動に

励んでいます。アメリカンフットボールが盛んで、大学のチームのホームの試合では、アリゾナ

中の人々が試合場に集結し大いに盛り上がります。 キャンパス内の設備は非常に充実しています。ウォルマートでは生活に必要なものがほとんど

そこで手に入りますし、図書館は、平日は 24 時間空いており、試験前には多くの学生がそこで夜

遅くまで勉強しています。UPS では多くの郵便物がそこに預けられ、Amazon で注文した品や日

本からの荷物もそこで受け取ることができます。キャンパスの南部に位置するジムは、学生は無

料で利用でき、多くの学生がそこで汗を流しています。Memorial Union と呼ばれる建物では多

くの飲食店が入っており、昼食・夕食時には学生で大いに賑わいます。 至れり尽くせりの設備が整っていること、大学自体が、多文化が共存する一つのコミュニティ

ーとなっていることがアリゾナ州立大学の大きな特色であり、岡山大学との違いと言えます。 2.履修中の科目

私は、留学決定時点でアリゾナ州立大学の基準 TOEFL スコアを満たせなかったため、語学学

校の授業と正規の大学の授業を並行して受講する必要がありました。 語学学校では、Listening/Speaking クラスと Reading/Writing クラスに加え、ビジネス英語ク

ラスと大学進学準備クラスを受講しました。Listening/Speaking クラスでは主にグループディス

カッションとパワーポイントを使ったプレゼンテーションを行い、Reading/Writing クラスでは

大学で必要となるアカデミックなレポートの書き方などを勉強しました。ビジネス英語クラスで

は、会社に入社した際に直面しうるトラブル等に英語で対処する仕方を学び、大学進学準備クラ

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スでは、来学期にアリゾナ州立大学に正規入学を予定する生徒に有益となる課題が出され、それ

について勉強しました。 正規の大学の授業は、Global Politics と World Social Studies という授業を受講しました。前

者は国際社会における政治体系をこれまでの歴史を通して研究するという内容で、主に教科書と

教授が作成したレポートを読み理解することが中心でした。後者は世界史を軸としてその時々の

出来事や事件についてグループで話し合うというもので、家に帰ってからの課題は、自分の興味

のある国について様々な角度から調査し、ウェブサイトを作成して公開し、生徒どうしでコメン

トし合うという内容でした。 3.授業・勉強について 授業・勉強については予習・復習・課題のサイクルを、全ての科目において行いました。大変

であることは承知の上でしたが、以下に具体例を挙げます。 まず、苦労したことは Listening です。教授の話す内容が聞き取れないことが多々あり、授業後

にすぐ教授のところに行って、自分の理解が誤っていないかどうか確認しに行きました。幸い私

のクラスの教授は非常に親切であり、自分が交換留学生であることを明かし、理解できなかった

部分を指摘すると、丁寧に教えてくれました。Speaking は文法が多少間違っていても単語を並べ

れば通じますが、Listening は聞き取れなければどうしようもないので、日々集中して聞いていま

した。 次に苦労したのは、パソコンのスキルです。授業の登録、課題、授業料、寮費の支払いなどな

ど、文系理系問わず、パソコンを使わずに留学生活を送ることは不可能と言っても過言ではあり

ません。私は日本にいる際パソコン自体に苦手意識があり、レポートを書く、メールを打つ、

YouTube で動画を見る以外はほとんどパソコンを使わなかったので、アメリカのパソコンを使う

授業及び生活スタイルに最初は本当に苦労しました。特に World Social Studies の授業ではウェ

ブサイトを作ることが求められ、一時お手上げ状態になってしまったので、友達にやり方を聞い

たり、教授のオフィスアワーに足しげく通ったりしました。 また、何十ページもの教科書に目を通し理解するのはアメリカの学生よりもはるかに時間がか

かるため、睡眠時間を削って少しずつ読み進めました。 留学においては、先生や友達に遠慮せずに質問する「積極性」と、基本的な「パソコンスキル」、

それに加え、根気よく最後までやり通す「根性」が必要となることを、半年間滞在して感じまし

た。 4.[該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 私は上ですでに述べたように、今学期、大学付属の語学学校に通いました。期末試験は一応あ

りますが、私のように、TOEFL のスコアを一定以上満たし、授業をパスさえすれば、授業の評点

によらず、来学期から全て正規の授業を受けることができます。授業は「アリゾナ州立大学で授

業を受けるために必要な英語の能力」を身につけることをテーマに行われ、プレゼンテーション

やアカデミックライティングを中心に勉強しました。正規の授業と並行して受講できたので、正

規の授業の高いレベルに徐々に適応できたと思います。また、語学学校には、グランドキャニオ

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ンツアーやアメフト・メジャーリーグ観戦が無料で見られるアクティビティーが毎週催されたり、

カンバセーションクラブという英語をしゃべるためのスペースが設けられたりなど、英語を通じ

て友達と楽しむ機会がたくさんあり、語学の上達はもちろん、友人たちと交流を深めることがで

きました。 5.宿舎について 私は Cholla Apartments という名前の学生寮に滞在しています。アメリカ人だけでなく海外か

らの交換留学生が多く住んでいて、異文化交流を図るには最適の環境でした。寮内でイベントが

行われることも少なくなく、音楽バンドやハロウィンパーティ、セドナへのバス旅行などが無料

で行われました。 ただ、寮費がほかの学生寮と比べて比較的高く、友人の多くが不平を述べていました。寮費は

半年で 3,165 米ドル、インターネット接続やその他の料金も含めると合計 3,200 米ドルほどにな

ります。ほかの寮は 2,000 米ドル後半で収まる所が多く、比較的高めの料金と言えます。それに

も拘らず、寮の建物は寮の中でも最も古く、冬は隙間風が吹き、寮の公用パソコンがよく故障す

る、個室に洗濯機が無いなど、他の寮に比べると格段に設備に問題があると言えます。「アリゾナ

で一番寒い寮」としてローカル局のニュースで取り上げられたりもしました。 ルームメイトはトルコからの留学生で 2 人暮らしです。英語でコミュニケーションを取りなが

ら楽しく過ごせています。ただ個人的なスペースが部屋にないので、お互いにストレスを感じる

ことも少なくありません。 6.生活全般について(気候、セキュリティ等) 気候は 1 年中温暖で、雨もほとんど降りません。Tシャツと短パンで 8 月~10 月下旬まで過ご

すことができます。もっとも、ほんの時折、スコールのような大雨が一気に振ることがあり、水

はけが基本的に悪いアリゾナは道が川のようになります。12月を超えると雪までは降りません

が、急に寒くなり、コートが無いと居られないほどになります。朝晩は気温が5℃以下になるの

で、厚手の上着を何枚か持っておくと安心だと思います。 セキュリティに関しては、寮生にはカードキーが渡され外部の者は侵入できないようになって

います。部屋の鍵もオートロックです。盗難事件は少なくとも私が滞在している期間はありませ

んでした。ただ、寮の檻も外から侵入できないことはない高さなので、セキュリティは完全だと

は言い難いです。ルームメイトやセキュリティが信用できない場合は、自分で鍵を購入して貴重

品を管理する必要があると思います。 7.生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

寮費は寮によりますが、私の場合は年間で約 6,400 米ドル、大学のミールプランに加入すると

年間で約 2,500 米ドル、その他教科書代や食料品・日用品を含めると、年間で、日本円で 100 万

円前後となると思います。

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8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について アリゾナ州立大学には Japanese Students Association(JSA)と呼ばれるサークルがあり、日本

の文化に興味のあるアメリカ人と日本人が日本文化を通じて楽しく交流していて、私はそこに所

属しています。ハロウィンパーティをしたりソーラン節のパフォーマンスをしたりして、楽しく

活動しています。 買い物に関しては、キャンパス近くの繁華街に行くと衣料品店やレストラン、バーなどが点在

しており、買い物を楽しむことができます。自転車があればウォルマートや Safeway 等のスーパ

ーマーケットや、Tempe Market Place で雑貨やスポーツ用品も購入することができます。もっ

とも、徒歩で行くと相当時間がかかりますし、日差しで熱中症になる可能性もあるので、無料の

バスを利用したり、自転車を早めに購入したりするのがいいと思います。 旅行に関しては Light Rail と呼ばれる交通機関で空港まで片道 2 ドルで行けるので、空港まで

のアクセスは非常に便利と言えるでしょう。ロサンゼルスやラスベガスへは観光で、ボストンに

はキャリアフォーラムに参加するために空港を利用しました。ただし、アリゾナの街を見て回る

には、車がどうしても必要になるので、無料バスを利用するのがいいでしょう。 9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等 準備の際に注意すべきことは、必要書類に不備が無いか、滞在する場所への行き方を入念に確

かめることです。空港を降りれば、もうそこでは日本語は通用せず、自分の英語力と経験を頼り

にホテルないしは学生寮に一人でたどり着かなくてはなりません。実際に頭の中でシミュレーシ

ョンをして、持ち物に不備が無いか何度も確かめましょう。 あと大事なことは、お金に関することです。 私はクレジットカードと現金を多少両替して持っていきましたが、クレジットカードは1枚では

なく2枚用意した方がいいと思います。というのも、皆さんはご存知かもしれませんが、クレジ

ットカードには決済日と引き落とし日があり、決済日までに使った金額が引き落とし日に引き落

とされます。要するに、一月経過すれば上限が全額回復するというわけではなく、預金残高はあ

るのに上限が回復しておらず、お金が使えないということがあるのです。私の経験を話すと、ア

メリカはカード社会で、自動販売機でもカードが使えます。その癖がついてしまい、日常生活で

カードを使いすぎ、肝心な時に残高が無いという悲しい現実に直面しました。予備として別にカ

ードを用意しておくと、観光などでお金をたくさん使うときに安心です。 また、カード社会のアメリカと言えど、友人どうしのお金の貸し借りやタクシー等の交通機関

の利用などで現金を使うことも多いので、いくらか事前に両替しておき、必要な時に使えるよう

にしておくと便利です。 そして、現金を使い切ってしまったときに ATM でお金をおろす場合には、クレジットカード

を使うと手数料がかかってしまうので、一度にまとめておろすのがいいと思います。またカード

は VISA 及び MasterCard がどこの国でもたいてい使えるので、お勧めです。 語学に関しては、準備するに越したことはありません。映画や参考書を使って耳を慣らしたり、

L-Café で留学生たちと交流したり、自分なりの準備をしておくことが大事です。英語に限らず言

語能力に関しては Listening ができれば、上達が著しく速くなります。留学開始までには、毎日

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英語を聞いて過ごすことをお勧めします。 10.感想など 留学と聞くと華やかなエリートコースの過程というようなイメージを持つ方がおられるかもし

れませんが(少なくとも以前の私はそうでした)、実際はそうではありません。外国から来たよそ者

を助けてくれるような親切な人は必ずしも多くなく、不慣れな環境の中で恥をかきながら泥臭く

生きていかなければなりません。そんな心細い環境では友人というのは何よりも代えがたい大切

な存在となります。自分からどんどん積極的に自己アピールをし、自身のコミュニティーを広げ

ていくと、徐々に不安が解消され、異国での暮らしも苦にならなくなります。 その上で大事なことは「自己管理」です。自分自身がしっかりしていなければ、自身のコミュニ

ティーを広げることはできません。 自己管理で大事なことはまず「体調管理」です。食費を削ったり、太るから食べないといった

りするようなことはせず、栄養バランスを考えてたくさん食べましょう。母国語以外の言葉を使

うことは脳をフル活用することになるので、自分が思っている以上に身体は疲れます。留学開始

時は日本にいるときよりも気持ち多めに休息を取り、異国の生活になれるよう心掛けることが大

事だと思います。 次に大事なことは、「メンタルの管理」です。留学では言語能力の有無を問わず、誰もが必ず何

かしら失敗をします。落ち込むことも少なくありません。そんなときに「なんで自分はダメなん

だろう」というような自分を責めるような考え方をするとマイナス思考のスパイラルにはまり、

留学生活を充実させることができなくなります。そういう状態にならないための私なりの方法は、

「留学に関する自分の目標を限りなく具体的に立てておくこと」です。留学に際しての目標とし

て「国際感覚を磨きたい」「英語を話せるようになりたい」というものをよく目にしますが、これ

は非常に抽象的な目標です。なぜ抽象的ではダメかというと、自分が辛い思いをしている時に自

分自身を精神的に支えることができないからです。もしも具体的な目標があれば、「今は辛いけど、

自分のやるべきことにしっかり集中しよう」という風に、気持ちを立て直すことができます。逆

に目標が曖昧だと、「自分は今、国際感覚を磨けているのかな。俺って何しに留学したんだろ」と

いう風に、精神的にまいっている時には余計に自分を見失ってしまいます。私の場合は帰国後、

国際法をさらに学ぶため大学院進学を目指しているので、「国際法を日本以外の視点から勉強する」

「長期休暇期間中も国際法の勉強を継続する」という目標を立てており、実際に今学期は国際政

治学を学ぶことができ、冬休みの現在も日本から持ってきた国際法の教科書を読みながら勉強中

です。 私の目標は勉強勉強という風にまじめな内容でしたが、決してそんなまじめである必要はあり

ません。「滞在中に自転車でアメリカ大陸を横断する」「アメリカ人の彼氏・彼女を作ってアメリ

カ中をデートし歩く」「日本人メジャーリーガーをスタジアムで観戦する」などなど、何でも構い

ません。そのかわり一度目標を立てたらそれに向かって努力しなければなりません。自転車を用

意して足腰をトレーニングしたり、いい男を落とせるように自分の魅力を高めたり、などなどで

す。要するに、大事なことは具体的に動くことです。具体的に動けば具体的な答えがおのずと出

てきますし、周りが何と言おうとそれに集中できます。そしてその答えを見つけた時の達成感は

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感慨深いものとなります。 私自身も現在の長期休暇を通して自分を見つめなおし、また新たな具体的な目標を立て努力し

ていきます。 【帰国報告】 1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 2013 年 8 月~12 月 語学学校:

大学で授業を履修するのに必要なレベルの英語技能を身につけるために、前半は

Reading/Writing 後半は Listening/Speaking の 2 つの授業を、1 セメスター分受講しました。

Reading/Writing の授業では主に大学の授業で必ず求められる、エッセイや論文課題の書き方を

中心に学びました。Listening/Speaking の授業ではグループワークやプレゼンテーションの練習

が中心で、グループで一つの課題を決め、役割分担をしたうえで詳しく調査し、持ち寄って情報

を吟味しながら一つのものにまとめ上げ、プレゼンで発表するという過程を 2 カ月間の間に 3 回

ほどやりました。 World Social Studies:

この授業は、世界史と社会学が混合し新たな視点で世界史を学ぶことを目的とした授業で、主

にウェブ上の課題とオリジナルのウェブ制作がメインでした。「エジプトのナイル川付近で文明が

起こった経緯を自分なりに調査し、何字以内にまとめよ」というような作文課題がウェブ上に毎

週課され、その回の授業で先生が課題に関連したレクチャーをするというスタイルの授業でした。

また期末試験は、自らウェブサイトを制作しグループで閲覧し合いながらコメントし合うという

もので、私はエジプトの歴史と現在の政治システムについて調査したものを自ら立ち上げたサイ

トにまとめ、その後、グループのメンバーから「写真やイラストが多くて見やすい」「文法にいく

つかミスがみられた」といったコメントを自身のブログ上でもらいました。私はパソコンを使う

ことに不慣れで最初の方は戸惑いましたが、先生がとても優しく、丁寧にやり方を教えてくれた

ので、無事最後まで授業を受けることができました。 Global Politics この授業は、市民革命や世界大戦など、人類の歴史上に起こったさまざまな事件をクローズア

ップし、そこから見出される Realism や Conservatism といった政治に対する観念・イデオロギ

ーとその移り変わりを学習することを中心としたものでした。この授業でもウェブ上での課題が

ほぼ毎週出されました。例えば「現在のオバマ政権の社会福祉政策はマルクスの Socialism の典

型例であると言えるか」というような問題がウェブ上に出され、自分が 300 字くらいでまとめた

ものをウェブ上にアップすると、全ての生徒がアップしたそれぞれの回答が Facebook のように

上から下へと時系列に表示されていき、最後に最低 3 人の生徒の回答に自分なりのコメントを書

いて、課題をやったことが認められるという「ディスカッションボード」と呼ばれる課題がメイ

ンでした。私は法学部なので政治学に関しては自信があったのですが、事例に挙げられるものが

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全てアメリカや西洋で起こった事件が多く、日本とは別の視点で物事を捉え政治学と絡めていく

ことが求められ、今まで日本で勉強してきた政治学を違った視点から改めて勉強することができ

ました。中間試験と期末試験はそれぞれ一回ずつで、中間レポートの提出も一度ありました。 2014 年 1 月~5 月 The Global Legal Community

この授業では、中国の経済発展、ロシアによるウクライナへの侵出、気候変動枠組み条約の現

状とその改善策の検討、といった近年問題視されつつあるグローバルな事例が取り上げられ、国

際法の視点からこれらの問題を詳しく眺めていくということを中心に行われました。私は岡山大

学では法学部の国際法ゼミに所属しており、国際法の知識が活かせると思い受講しました。実際

の授業では、日本語で勉強してきた専門的な法律用語を英語に置き換えて理解するという作業に

とても時間がかかりましたが、慣れてくると徐々に理解のスピードが速まり、グループディスカ

ッションでも「こうした方がもっといい」とほかのアメリカ人の学生にもアドバイスできるほど

になりました。チームプロジェクトのプレゼンテーションにおいても、全員アメリカ人の教室の

中で、1 人英語で話すのはすごく緊張しましたが、ここでしかできない貴重な体験をさせていた

だいたなと思っています。毎週課題レポートが与えられ、ウェブ上に添付された ICJ 判例及びそ

の他の資料を読みこみ、裁判官の見解やその他の見解、自身の見解について、5~7 ページ分書い

て提出していました。 Political Ideologies

この授業では、人類がこれまでに積み上げてきた膨大な政治的事件や政治観念、政治学者の生

い立ちやその思考法などを細かく分析することで、何種類もの政治的イデオロギーを一つずつ理

解し、実際の社会の出来事からそれらを見出すことを中心とするものでした。授業は他の授業と

違い生徒 9 人教授 1 人という少人数制で、一つのテーブルを丸で囲んで、先生の質問に生徒がそ

れぞれ自分の考えを述べるというスタイルの授業でした。生徒どうしの距離がとても近く、アリ

ゾナ滞在期間中にアメリカ人の生徒といちばん深く関われた授業かもしれません。中間試験や期

末試験はなく、ウェブ上でクイズが受けられるようになっており、教科書やレジュメ、レクチャ

ーで理解した内容をオンラインで確認することができました。また、中間レポートとして”Lord of the Flies” “Animal Farms” などの小説を読み、そこに見られる政治的要素をまとめるというも

のもありました。さらに、期末試験の代わりとして、最終課題レポートが課され、米国滞在 10 年

以上という条件を満たす人にインタビューをし、そのインタビューの内容を政治学と絡めながら

レポートにまとめるというものでした。ただ単に政治学を学ぶだけではなく、様々な世代の人と

政治学を通して関わることができた授業でした。 Comparative Government この授業では、世界各国の政治システムを比較しながらその本質を探究することを中心とした

授業であり、主にアメリカ、フランス、ロシア、中国の政治システムに絞って、それぞれを研究

し互いを比較していくというものでした。教授がスライドで示す内容をノートにまとめ、それを

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理解した上で教授が生徒に質問し、それに生徒が答えるというスタイルの授業でした。教授のレ

クチャーを聞き理解することが中心で、グループワークのようなものが無かったので、他の授業

と比べて少し退屈だった気がします。ただ、先生がスライドで示す膨大な資料や重要事項を瞬時

に理解しノートにまとめるのはとても大変で、パソコンでノートを取る練習を始めたのはこの授

業がきっかけでした。試験は中間試験が 2 回、期末試験が 1 回でした。 Elementary Spanish この授業では、スペイン語の基本的なあいさつ、文法、そしてスペイン語圏の文化について理

解することを中心とする授業でした。私が滞在したアリゾナでは地理的にメキシコに近いためか、

スペイン語を母国語とする人が非常に多く、駅のアナウンスや食料品のラベルなどにも必ず英語

と一緒にスペイン語が出てきます。アリゾナに到着した後このことに気づき、スペイン語にとて

も興味を持ったのでこの授業を受講することを決めました。他言語を英語で学ぶというのは初め

ての経験で、基本的なスペイン語の響きやフレーズを覚えるまでは授業についていくので精一杯

でした。そのかわり、英語を聞くことが相対的に簡単に感じられ、リスニング力がこの授業のお

かげで比較的上がったように思います。また、街で耳にするスペイン語についても簡単なものな

ら聞き取れるようになり、コミュニケーションのツールが一つ増えたので、受講してよかったと

思っています。 Elementary French スペイン語の授業と一緒にフランス語の授業も受けていました。僕は岡大では法学部で国際法

を専攻しており、その国際法はグローバルな場面においては英語又はフランス語で書かれていま

す。自分の専攻とかかわりがあると思ったので、フランス語を受講することを決めました。文法・

発音共にかなり難しく、学期の最初のうちは必死に予習して授業に臨んでいました。一方で、ア

メリカ人の学生もそのほとんどが複雑な文法のルールに苦しんでおり、唯一アジア人だった私に

「多言語で授業を受けるってこんなに大変なのに、良く頑張るね」と声をかける学生さんがたく

さんいたのがとても印象的でした。私は大学院に進学予定なので、進学後はアリゾナで学んだ言

語の勉強も引き続きやって行こうと考えています。 2. 学業全般について

まず印象的だったのは、米国の授業では日本と比べてパソコンを非常によく使うということで

す。学生には大学のウェブサイトにアカウントが割り振られており、自分のアカウント内で大学

の講義の内容・次回の課題・休講など、学業に関するすべての内容がそこに表示されるようにな

っていました。言い換えれば、パソコンなしで米国の大学生活を送ることは不可能であり、大学

側もそれに対応するために、学生は大学キャンパス内で屋内・屋外問わずどこでも無料 WiFi が

接続できるシステムになっていました。また先生のレクチャーを聞く際にペンと紙でノートを取

る生徒はほとんどおらず、机にノートパソコンを置き先生の話す内容をタイプする生徒が多く見

られました。試験やクイズもウェブ上で行うものが少なくなく、生徒が決められた期限内に自分

のタイミングで試験が受けられる点はいいなと個人的に思いました。ただ、時折システムに異常

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がみられることもあり、自分のアカウントに接続できなくなることも数回ですがありました。 2 つ目は、グループワークの多さです。日本の授業のように、1 つの授業の間、教授が常に話し続

けるスタイルの授業はほとんどなく、その多くが、グループで何らかの課題を自ら見出し、協力

して解決していくといったタイプのものでした。また当然ですが、アメリカ人の生徒も私たち同

様、自分の成績を上げるために必死なので、グループを組む際に英語ができなかったり、能力が

低そうに見える人とチームを組むことを避けたりする傾向は少なからず見られます。ですので、

留学生は自分自身でグループに入れてくれないかと交渉することが必要になったり、グループ内

でしっかり活躍しないと、悪い言い方ですが、足手まといだと思われたりしてしまいます。留学

は楽しいことばかりではなく、生半可な気持ちではやっていけないことを思い知らされる場面の

一つの例だと言えます。私自身も最初は英語が苦手でグループに入れてもらうのが大変でしたが、

国際法や政治学の授業では、その分野の知識ではアメリカ人に劣らないことに気付いたので、グ

ループのメンバーに助言することもできるようになり、グループの中で居場所を見つけることが

できました。グループで協力するだけでなく、自分自身も成長することができたので、非常に満

足しています。 3. 生活全般について

生活全般については、アリゾナに到着したころが一番大変でした。というのも寮には日用品が

全くそろっておらず、自分ですべてそろえる必要があったからです。地元のスーパーマーケット

とホームセンターを端から端まで見て回り、大きな買い物袋を抱えてアリゾナの灼熱の太陽光を

浴びながら帰路に着いたのを今でも覚えています。寮の設備がどんなものなのか出国前に調べて

おけばよかったと後悔しました。寮は 1 つの部屋にルームメイトと共同で住んでおり、トイレも

シャワーも共用でした。冬休みなど長期休暇の際に退出を求められることもありましたが、自分

が交換留学生であること、来季も継続して滞在することなどをスタッフに連絡すると、料金はそ

のままで滞在が認められました。ただし、寮によっては条件なしで退出を義務付けるところもあ

るらしいので、事前に確認することが必要だと思います。 生活に慣れ始めると、大学キャンパス内・外共に設備は非常に整っていることに気づきました。

キャンパス内には郵便を主に受け付ける UPS や大手スーパーマーケットの Walmart があり、必

要なものはほとんどそこで買えます。 キャンパス内の移動としては自転車が日本では一般的ですが、自転車の値段は日本よりも 2 倍

ほど高いです。というのもアメリカでの交通手段は、基本的に車であり、自転車はエクササイズ

に使うものという見方が強いです。ですから、自転車は基本的にサドルの高いスポーツタイプで

前かごもついていません。しかし、僕の場合は車を持つつもりはなかったので、安めの自転車を

Walmart で 99 ドルで購入し、10 カ月間乗り回していました。高い物は 400 ドルくらいします。

キャンパス内のもう一つの移動方法として、スケートボードをよく見かけました。日本ではほと

んど見かけませんが、アリゾナ州立大学では 7 割くらいの人、特に男性がスケートボードに乗っ

ていました。ただ、段差に躓いたり人とぶつかって転倒したりする事故がとても多いので、あま

りお勧めできません。 お金の使用に関しては、主にクレジットカードを使っていました。アメリカはカード社会で、

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飛行機の予約や Amazon 等の通販などでカード払いができますし、自動販売機ですらカードが使

えます。ただ、便利な分使いすぎてしまったり、旅行などで一気に使ってしまうと、今月の使用

量制限に引っかかってしまい、来月の使用分が使えるまでカードが使えなくなったりするリスク

もあるので、カードを用意する際はカードを 2 種類ほど用意したり、自分のカードが使用制限及

び使用の回復日などを出国前にきちんと確認したりしておくことが大事です。また、友達とご飯

を食べに行ったり旅行に行ったりして割り勘を行う際に現金が必要になることもあるので、現金

もいくらか準備しておくことをお勧めします。 4. 感想/後輩へのアドバイス

「留学」というと、英語が話せてエリートっぽくてかっこいいという印象を持つ人がいるかも

しれません(少なくとも出国前の私はそうでした)。でも、実際はそうではなくて、文化も言葉も完

全にアウェーの状態で、自分の生きる居場所を自ら作り出し、慣れない環境でも気丈に生きてい

かなくてはなりません。実際の姿はとてもかっこいいなんて言い難いですし、日本にいるときの

何百倍もしなくてはならないことがあります。そんな困難な状況の中で前向きに日々を過ごして

いくためには、「明確な目標」を持ち、「具体的に行動すること」が非常に重要です。というのも

仮に苦しい状況にあったとしても「これをやるために留学に来た」というのがあると精神的な支

えになりますし、自分を励ますことができるからです。 私の場合は、岡大で国際法を専攻し、帰国後は大学院進学を考えていたので、「海外で国際法を

勉強し、日本にいては知ることができないアメリカや他国の人から見た国際政治の在り方を見聞

きする」ことを出国前から目標に決めていました。そのおかげで、いろいろ大変なこともありま

したが、実際に国際法もアメリカで授業を受講でき、冬休みの間も日本から持ってきた教科書を

読み込んでいたので、他の部分が上手くいかなくても、「自分は頑張っているんだ」と自分で自分

を励ますことができました。一方、「英語が上手くなりたい」「外国人と仲よくしたい」というよ

うな、比較的曖昧な目標を持っている場合、自分を励ませるだけの可視的な結果が見えにくいの

で、自分が精神的にまいっている時に、自分が進むべき方向を見失ってしまいがちです。したが

って、留学に関して具体的な目標を何でもいいので(「外国人の友達とアメリカ中のレストラン巡

りをする」「メンバーを集めて大学内でサッカーチームを作る」など勉強に関係なくても全く構い

ません)留学前に立てておくことを強くお勧めします。 また、英語の勉強だけでなく、インターナショナルな時事ネタ・音楽・映画などを事前に見た

り聞いたりして予習しておくと非常にコミュニケーションがとりやすくなります。というのも仮

に英語ができたとしても、相手の人と共有できる話のネタが無いと、いくら英語ができても会話

のしようがありません。例えば野球を知らない人に野球の話をしても、会話が成り立ちませんよ

ね。逆に、自分の興味のあることについて相手もそれを知っていると、自分も嬉しい気持ちにな

りますよね。つまり、コミュニケーションを取るため一番重要なことは、「相手がどんなことに興

味があるのかを素早く見抜き、そのことについて話ができるよう事前に自分の知識の幅を広げて

おくこと」です。これから留学に行く予定の方なら、行き先の土地の気候・文化・産業・出身有名

人・法律・観光名所は事前に調べていくべきでしょう。話のネタになることはもちろん、長期に

お世話になる土地の人たちに対しての礼儀でもあります。ルームメイトと暮らす予定の方ならそ

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の人のバックグラウンドについて調べておくことはなおさら重要です。相手を尊重し理解するこ

と、自分が興味のなかった分野に関しても興味を持つことに留学前・留学中は意識するようにし

ましょう。語学の上達はそのあとです。「英語博士」になることよりも「物知り博士」になること

を常に目指してください。 留学予定・あるいは留学を志す人が自分の目的を達せられることを心から祈っています。

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アメリカ合衆国 アリゾナ州立大学

派遣時所属学部:経済学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 井上 和佳 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

基本的には 4 つあるキャンパスのうち、Tempe を中心に動くこととなると思います。ただ、こ

れだけでも岡山大学と同じぐらいの広さがあります。移動に自転車は欲しいところです。キャン

パス間は車で移動するぐらいの距離で離れているので、シャトルバスが出ています。 入学時期の 8 月は、1 年を通してでも特に暑さの厳しい時期で、油断するとすぐに脱水症状に

なりました。時差ボケも重なっているため、とても疲れやすかったです。摂氏 45 度くらいになり

ます。 2. 履修中の科目 SGS 101 Think Global-Individ&Authority

思想や考え方などが中心でした。ただ、移民を受け入れるか否かといったアメリカだからこそ

取り上げる問題もありました。結構ずかずか問題に踏み込むので面白いです。 最後のテストは選択式か記述式かを選ぶことができました。記述式の方は前もって問題がもら

えたので、前もって答えを考えることができました。 SGS 240 Introduction to Southeast Asia

東南アジアに関して、まだ王国があった時代から植民地、国の時代である現代までの歴史を学

び、その後個々の国に関して詳しく学びました。最後のテストは選択問題でした。また、プロジ

ェクトとして数週間かけて東南アジアに関するトピックを一つ選び、それに関して 3,4 ページの

レポートを書くというものがありました。私はトピックに「カンボジアのポルポト政権について」

を選びました。 CRJ 225 Introduction to Criminology

犯罪学の学び方や分野などの基礎のことについて学びました。先生が気さくな方で細かな質問

にも答えてくれたので、安心して受けることができました。 最後は記述式で 4 つの問題に答えるか一つ犯罪学に関係することでエッセイを書くかを選ぶこ

とができました。私は記述式の方を選びました。 ENG 107 First-Year Composition

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トピックを決めて英語で長文を書くのを練習します。この学期中で 1200 字以上のペーパーを 2つ、1400 字以上のペーパーを一つしました。内容は順番に“自分のアイデンティティー”、“批判

され得る内容がある記事を選んでそれがどうして批判されるのか、自分は反対か賛成か”、“世界

的に有名なポップカルチャーを一つ選び(例:マイケルジャクソン)、どうしてそれが有名になっ

たかを説明”です。 3. 授業・勉強について

授業はノートをとるのが大変でした。特に最初の方はボイスレコーダーが重宝しました。これ

を使って授業中に聞き逃したところを聞いたりしていました。また、わからないところがあった

ら、すぐ先生に聞いていました。皆さんとても親切でした。わからないことを最初にアピールし

ていたためか、とても面倒を見てもらえました。 4. [該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 5. 宿舎について Cholla Apartment

ぼろいという人もいましたが、私的には満足です。 私は二人部屋です。部屋にはソファ、テーブルが二つ、勉強机が二つ、ベッドが二つあるので

すが、ルームメイトと部屋は分けられていないので、プライバシーほぼありません。冬は底冷え

する気がします。暖房はそれなりにききます。今はもう慣れましたが、シャワーしかありません。

最初はシャワーカーテンもありませんでした。 6. 生活全般について(気候、セキュリティ等)

基本熱いです。具体的には 10 月に入っても上着がいらないくらいです。それでも、冬は最低 0度まで下がることもあります。でも日中で温かいときはコート必要ないぐらいです。冬物はこっ

ちで買う方がいいかもしれません。 部屋のドアはオートロックです。部屋の中にカギを忘れてしまった場合、24 時間空いているラ

ウンジでカギを借りることができますが、五回以上借りるとお金がかかります。 20 時を過ぎるくらいにアパートメントの玄関の門が閉まります。カードがないと入れません。

ごみを捨てるところの門も、一度出るとカードがないと入れません。 7. 生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安) 食費 5 万 雑費 1 万

印刷代が結構かかります。教科書代も最初に結構かかります。買い物が好きな人はもう少しか

かるかもしれません。 8. 課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

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Mills や TEMPE Market Place というモールがあります。広いので一通りのものはそろうと思

います。 JSA(Japanese Student Association):月一ぐらいで活動を行い、ハロウィンやクリスマスの

パーティーを主催したりします。 旅行:冬休みはワシントン DC とヴァージニア州のノーフォークで友達の家族に家にお邪魔し

てのんびりしていました。 9. 準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

私は授業の始まる 1 週間前に大学に到着したのですが、書類の処理があわただしく、体も疲れ

たので、もう少し早く到着していればよかったと思っています。 食べに行くところがちょっと遠いので(自転車がないとつらいぐらい)、すぐに食べられる食糧

を日本から持っていくのもありです。(インスタントみそ汁とか) 自転車と携帯はすぐ買うことをお勧めします。自分の使える足と電話番号があると何かと便利

です。 ベッドはマットレスのみなので、気になる人はベッドカバーと枕をすぐに買うか持っていくか

しましょう。 最初は暑くて移動手段もよくわからないので、買い物もままなりません。覚悟してください。

摂氏 45 度の日が続きます。実際に私はダウンしました。最初に必要なものは日本から持っていく

のもアリです。しばらくの食糧、辞書、パソコン、時計、常備薬などを持っていくのをお勧めし

ます。 鉛筆、消しゴムは日本のものの方がずいぶん質がいいです。多めに持っていくことをお勧めし

ます。私はノートとシャーペンと消しゴムは日本のものを持っていきました。自分ではこれが気

に入っているのでもっていってよかったと思います。 服について、行ってすぐの 8 月は暑いので汗をよくかきます。服は一週間分以上持っていくの

をお勧めします。日差しも強いので薄手の長そでがあるといいかも知れません。 洗濯について、洗濯機、乾燥機の使用は無料ですが、洗剤などは自分で準備する必要がありま

す。 日本で使っている携帯について、スマホであれば、Wi-Fi をつかって小さなパソコン代わりに

できますよ。これで日本のゼミの人たちとやり取りをしています。アメリカ国内での通話にはア

メリカのプリペイド携帯を使っています。スカイプがあれば日本との連絡も取れます。 日本食について、たまに米が食べたくなります。一応少し離れたところに日本食料品店や

Chinese Grocery があります。恋しくなったら頑張って作りましょう。中華はこっちでもおいし

いです。 カフェテリアのご飯は正直空きると聞いたので、私はミールプランをとっていません。実際ハ

ンバーガーやサンドイッチといったファストフードが多いため、半年以内に別のものが食べたく

なると思います。なれたら自炊も楽しいです。 授業中に電子辞書や携帯を含める電子機器の使用を禁止している先生が多いです。紙の辞書も

持っていきましょう。レコーダーに関しても私はそれぞれの授業の先生の許可をとっていました。

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厳しい先生も多いので、きちんと許可はとりましょう クレジットカードは作っておいた方がいいです。今現在は学校の寮費等の引き落としはクレジ

ットカードでは Master Card とアメックスのみとなっています。私は前回行かれた方から教えて

もらって慌ててカードを作りました。 留学前に提出する書類は早めにしましょう。予想外に時間がかかります。相手の返事が遅いと

思ってもアメリカはそういうところです、慣れましょう。 ボストンキャリアフォーラムについて、ボストンである日本人留学生向けの就職フォーラムで

す。日本でもう準備を始めましょう。日本語と英語両方のレジュメが必要です。まず岡山大学の

キャリアセンターに相談しましょう。アリゾナ州立大学でも履歴書に関して相談できる場所があ

ります書くことが色々と違うので、きちんと確認しましょう。フォーラムに行くだけでもかなり

の勉強になります。授業は休むことになるので、先生に休む許可をもらったり友達に頼んで授業

の録音やノートを見せてもらったりしましょう。 私は結構一人でいることが多いタイプなのですが、それでも案外暮らしていけます。先生の話

が分からなかったら授業後にでもしつこく質問しましょう。時間が足りなかったら、オフィスア

ワーにも先生の部屋に行きましょう。先生もこっちが困っていることがわかったら助けてくれま

す。 10.感想など

ほかの国からの留学生と会えたりして、色々刺激があって楽しいです。また自分の専攻の授業

を後期に履修する予定です。 【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 注:ここに記載されているクラスは全て ASU の授業であり、語学学校のものではありません。 春学期 Criminology 225 Introduction to Criminology

アメリカでの犯罪について広く学んだ。毎週宿題が出る。先生に質問ができる時間が毎週ある。

30 人程度のクラス English 108 First-Year Principals

英語の Writing の授業。留学生向けのクラス。学期内で三つの Writing Project に取り組む。

TOEFL によるレベル分けあり。10 人程度のクラス Social Global Study 101 Think Global-Individual&Authority

国際関係の歴史的推移、考え方などを学ぶ。テストは論述形式が 3 回。40~50 人程度のクラス。 Social Global Study 240 Introduction to Southeast Asia 東南アジアの歴史や文化について学んだ。学期を通して東南アジアに関する一つの事柄につい

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てのレポートを書くプロジェクトがあった。また、毎週おさらいのための小テストがあった。 他にも大きなテストが二回、地理に関する小テストが一回あった。20 人程度のクラス 秋学期 Criminology 203 Courts and Sentencing

アメリカの裁判制度について学んだ。過去の判例やテレビ番組まで、扱う話題の幅は広い。前

半にアメリカの中で歴史的に意味のある判例に関するグループプロジェクト、後半にテーマ自由

の個人プロジェクトがある。テストはインターネット上で一回。30~40 人程度のクラス。 English 107 First-Year Composition

英語の Writing の授業。留学生向けのクラス。学期内で三つの Writing Project に取り組む。

一つのプロジェクトごとに先生とのカンファレンスがある。10 人程度のクラス Sustainability 110

アリゾナ州立大学発祥の Sustainability(持続可能性)に関する授業。週に二回のクラスがあっ

たが、一つは座学で、もう一つはグループプロジェクトの時間だった。テストは筆記が 2 回。40人程度のクラス。 Economics 211 Macroeconomics Principles

マクロ経済学の基本的な事柄について学んだ。アメリカ視点での学びが得られる。200 人レベ

ルの大教室で行う。テストはマークシート形式で 4 回。宿題の提出はインターネット上。 Economics 212 Microeconomics Principles

ミクロ経済学の基本的な事柄について学んだ。200 人レベルの大教室で行う。テストはマーク

シート形式で 4 回。宿題はマークシートに記入したものを直接提出。TA に質問ができる時間帯が

ある。 2. 学業全般について

わからなかったらすぐに聞くことが大切。自分は周りより英語ができないと開き直ってどんど

ん質問をする。最初に先生に「自分は留学生です」と伝えて挨拶をしておけば、その後ヘルプを

受けるのもスムーズになる。プロジェクトの進行などで困った時も、相談すればお勧めの本やア

イデアを教えてくれる。 授業はレコーダー等で録音しておくことをお勧め。後からわからなかったところをもう一度聞

ける。仮に聞かなかったとしても、「録音している」という事実は安心感を持てる。 3. 生活全般について

カフェテリアのご飯は飽きます。日本のように生協が運営しているのではなくて、外部からお

店が来て店舗を経営している。(バーガー○ングとかサブ○ェイとか)でも店舗数合計 10 ほどな

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のでやっぱり飽きる。食べたいものが食べたければ、自炊おすすめします。近くに Fujiya という

日本食料品店もあります。近くに Safeway というスーパーマーケットもあります。 寮:私は Cholla(Global Village)という寮に住んでいました。道を一本渡れば大学敷地内です

が、大学内が広いので、授業を受けに移動するだけでも時間がかかります。留学生がたくさん居

て、イベントも多くあります。部屋の中はキッチンとソファ、ベッド(マットレスのみ)です。 備品はほとんどないので、自分でそろえる必要があります。お風呂はシャワーのみで、シャワー

カーテンもないので、私は初日、バスルーム前の通路を水浸しにしていました。部屋は基本的に

二人もしくは四人部屋です。ここの支払いは私の時はクレジットカードでは Master カードのみ

でした。 気候:暑くて乾燥しています。来たばかりの 8 月は油断すると熱さで熱中症になります。ちな

みに外気温40℃。早々に移動手段手に入れる必要があります。 自転車:アリゾナに来て、徒歩の移動が無理だと思ったらすぐに買う事おすすめします。私は

購入していましたが、岡山大学から留学していたもう一人の学生さんは、購入いてしませんでし

た。アメリカはペダルがブレーキになっている自転車も多いので、ブレーキがどこにあるかは確

認したほうがいいです。籠は別売りのことが多いです。 服:アメリカはセールをよくやっているので、それを狙って買うと安く済むと思います。 荷物行くとき:どうあがいてもしばらく冬物いりません。こっちに来てから探しても間に合い

ます。セールを狙ってのんびり待ちましょう。 持って行って便利だったもの:インスタント製品。いざというときに食べられます。ドライフ

ーズ状態の味噌汁やにゅうめんなどがおすすめ。鉛筆・消しゴム・ノートなどの文房具。筆記用

具はアメリカより日本製のもの方が品質は良いです。海を渡ると手に入りにくくなるので、もし

荷物に入るなら、予備を入れておくのもいいと思います。レコーダー。日本で購入しておいた方

がすぐに使えると思います。 荷物帰るとき:いらないものはどんどん捨てていきましょう。帰る前になると寄付のボックス

が置かれたりするので、いらない服とかはそこに入れましょう。 4. 感想/後輩へのアドバイス

日本人の謙虚さは捨てましょう、先生への質問はどんどんしていきましょう。アリゾナ州立大

学は”Dry Campus”です。乾いている、という意味ではなく、アルコールの持ち込みを許さない、

という意味です。寮も大学の管轄内なので、お酒の持ち込みは禁止です。万が一、部屋の見回り

などでお酒が見つかると、罰金やもっと大変なことになる可能性があります。最初は大変ですが

「行ってよかった」と思える留学になると思います。

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アメリカ合衆国 ニューヨーク州立ストーニーブルック大学

派遣時所属学部:教育学部 派遣時所属学年:4年生 氏名: 山本 美菜子 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

ニューヨーク州立大という名前から、マンハッタンの摩天楼のなかにある大学を連想される方

もいるかとは思いますが、ストーニーブルック校はマンハッタンから電車で 2 時間の自然豊かな

小さな町にあります。悪く言えば田舎ですが、遊びと勉強のメリハリをつけられるので留学する

にはとても適した環境だと思います。キャンパスはとても広大で無料バス何路線も走っており、

保健センターや総合ジムなどの施設もとても充実しています。 2.履修中の科目 Arts of African Diaspora Eastern Religions Voice Stony Brook Chorale Jazz and American Culture

教育学部の音楽専修なので、主に音楽関係の授業を履修しています。Voice は声楽のレッスン

で、Stony Brook Chorale は大学の合唱団に入ることが授業として 1 単位になります。あとの 3つは講義です。 3.授業・勉強について

授業は月水、火木などと週に複数回あるため進むのがとても早いです。とても印象的だったの

が、生徒が自ら授業中にどんどん発言することです。わからないことは質問する、意見があれば

発言するという当たり前のようで日本の大学ではあまりみられない光景が日常的に見られます。

耳で聞いたことをノートに書くことに一生懸命になってしまうので、講義を聞き漏らすことも多

かったですが、教授に許可を得て録音させてもらえたので、復習やテスト勉強の時にはそれを何

度も繰り返し聞いて勉強しました。授業によってはテスト時の辞書持ち込みは可です。 4. [該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 5.宿舎について

大学内の寮に住んでいます。一人部屋が 6 つ、キッチンとリビングルーム、バスルーム(シャワ

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ーと洗面台とトイレ)が 2 つで 1 つのスイートが構成されています。(入居前に一人部屋か二人部

屋か希望がとられます。)一人部屋にはクローゼット、タンス、学習机、ベッド、冷暖房が備え付

けてあります。シーツや布団などは備え付けではないのでこちらで買いました。 6.生活全般について(気候、セキュリティ等)

8 月 20 日にこちらに到着しましたが、日本のうだるような暑さから解放され非常に快適だった

のをよく覚えています。そして現在は真冬の氷点下の寒さと戦っています。ストーニーブルック

は雪が多く積もるらしく、2 月ごろが寒さのピークで去年は雪の影響で大学が一週間ほど休校に

なったそうです。今年はどうなるのかとひやひやしている状況です。セキュリティは、大学内で

盗難があったという学生への連絡メールを一度受け取りましたが、自分で施錠を心がけたり貴重

品の管理を徹底していれば問題ないと思います。また、大学直属の警察があり、大学内をパトカ

ーでパトロールしている光景をよく目にします。大学の周りにはアジアンマーケットが 2 つあり、

米やアジア系の野菜(白菜、ねぎ等)、調味料などを買うことができます。スーパーマーケットは近

くにはないので、毎週日曜日に運行される大学のショッピングバスでスーパーマーケットに買い

出しに行きます。 7.生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

ニューヨークは日本よりも物価が割高だと感じます。(円安の流れを受けてということもあるの

でしょうが)大学のカフェテリアで食べると一食 10 ドル近くするので、授業が混み入っていな日

は寮に帰って自炊します。ミールカードの制度もありますが、高いので基本的に自炊しています。

岡山で一人暮らしをするよりも生活費はかかると思います。 8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

マンハッタンへは電車で片道 2 時間かかりますが、月に 2 回ほど遊びに行っています。チケッ

トは往復で 25 ドル程しますが、ニューヨーカーを体験するにはお手頃な価格だと思います。博物

館や美術館へ行ったり、ミュージカルを鑑賞したり、ソーホーで買い物をしたり、などなど何度

行っても飽きる事がありません。ボストンやワシントン DC、ナイアガラの滝などは週末を利用し

て旅行できます。現在冬休み中ですが、カンクンへ旅行するつもりです。 9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

英語に耳を慣らしておくことがとても役立つと思います。私は言えそうで言えないちょっとし

た日常会話など(カジュアルな表現など)は海外ドラマや映画などから聞いて覚えたものがとても

役立ちました。また、ニューヨークに来る際はニューヨークを舞台にした映画をチェックしてか

ら街を歩くとより楽しめると思います。 10.感想など

完璧な文法を求めず、間違っていても積極的に発言していくことが大切だと改めて感じました。

またアメリカは「人種のサラダボウル」というように、様々な文化的背景を持った人が共存して

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います。皆が違って当たり前の世界なのです。互いの違いを、「そういう文化もあるのか」と寛容

的に受け止めることが大切だと思います。

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アメリカ合衆国 ニューヨーク州立ストーニーブルック大学

派遣時所属学部:経済学部 派遣時所属学年:2年生 氏名: 清水 惇司 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

Stony Brook University の特色を挙げるとすれば、キャンパスの中で多民族・文化社会が形成

されていることです。全学生の中でアジア系の学生が 20%近くを占め、インド系、中東系、ヒス

パニック系のほか、世界各国からの留学生が多数在籍しています。クラブ活動に関しても、日本、

中国、韓国、台湾、ベトナム、トルコなど多数の学生会があり、同じ民族同士で集まるだけでな

く、全学生を対象にお国の文化や習慣を紹介したり、料理を振る舞ったりするイベントが毎週開

催されています。 学業に関しては、世界の大学ランキングのトップ 1%に入るほどで、とりわけ理系分野に関して

は、アメリカでは著名な研究所があったり、健康診断でよく使われる MRI が最初にここで作られ

たりと、想像よりレベルが高かったです。学生は学習意欲が高く勤勉だと感じました。中間試験

や期末試験前でなくても、深夜を過ぎても勉強している学生を図書館でよく見かけました。 2.履修中の科目

前期は以下の 5 つの授業を履修しました。 1, Introduction to Business for Non-Business majors ビジネス専攻以外の学生向けの教養科目で、ビジネスの定義からマーケティング、ファイナン

スまで経営学の基礎を幅広く体系的に学ぶ授業です。私は経済学部で経営学入門の授業をすでに

履修済みですが、もう一度英語で基礎知識を身につけたかったので受講しました。教養科目と言

っても授業進度は早く、毎回の予習復習は欠かせませんでした。 2, Financial Accounting I

ビジネス専攻の専門科目で、簿記と財務会計の基礎知識について学習しました。簿記の授業と

いえば岡山大学では日商簿記検定のテキスト沿って、仕訳や財務諸表作成の問題演習中心だった

の対し、こちらは教授が PowerPoint のスライドに沿って一通り内容を解説するのみで、問題演

習は各自でやりなさいという講義スタイルでした。テストも 50 問の 4 択問題です。私は簿記の基

礎知識は身に着けているものの、米国会計基準に沿った内容であったため理解に時間がかかった

点が多かったです。 3, Introduction to American Government

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政治学の基礎科目で、アメリカ連邦議会や大統領制の仕組み、それらを取り巻く世論など、ア

メリカ政府について様々な観点から学ぶ科目でした。岡山大学ではこのトピックを勉強する機会

がほとんどないので興味を持ち受講を決めたものの、振り返れば今学期で最も苦労した授業でし

た。今学期履修した科目の中で最も毎週のリーディングの課題の量が多く、そのうえ自分の専攻

ではないため、予習に毎回とても時間がかかっていました。 4, Intermediate Chinese I 週 3 回、各 50 分の中国語中級の授業です。私が岡山大学で履修した教養科目の中国語の授業と

比べると、全く授業スタイルが異なり、難易度はより高かったと感じました。講義は単元ごとに

単語、文法、読解の順に進み、漢字テストやプレゼンテーションも頻繁にあります。毎回出され

る宿題は量が多く大変でした。 5, American History and Society 交換留学生専用の英語の授業です。毎回アメリカの歴史、習慣、社会問題などに関する記事の

リーディングの課題が出され、それをもとにクラス全体でディスカッションを行う講義スタイル

でした。ライティングやプレゼンテーションの課題も定期的に出され、教授が間違った文法や単

語を直してくれるので、自分の英語力アップには大変効果的であったと思います。また他の交換

留学生と交友関係を作る絶好の場となりました。 3.授業・勉強について

前期に履修した授業は主に基礎科目でしたが、それでも課題の量やテストの回数などの点で私

が岡山大学で履修した授業に比べて多く、進度も早く、加えてすべて英語で行われるため、各授

業についていくには苦労し、普段より勉強に多くの時間を費やしました。 特に中間試験(または課題)や期末試験前には数日連続図書館で徹夜で勉強したこともありま

した。来学期は難易度が高い授業の受講を考えているため、勉強と遊びのバランスがしっかりと

れるような、効率的な時間管理をする必要がありそうです。 4.[該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 私は語学学校には在籍していませんでした。 5.宿舎について

Stony Brook University に来る交換留学生全員は、キャンパスで最も設備が充実しているとい

われる West Apartment に入れてもらえます。各部屋は 4~6 のベッドルームと共同のキッチン、

リビングダイニング、バスルームで構成され、事前にシングルやツインを選択することができま

す。キャンパス内の寮のほとんどはベッドルームしかなく、ミールプランに強制加入しなければ

ならない一方、この寮では自炊で生活費を節約することも充分可能です。日本の料理を友人に振

る舞ったりするときにも大変重宝しました。アパートメントの周辺は大変静かで、勉強するにも

大いに適した環境だと思います。

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6.生活全般について(気候、セキュリティ等)

気候に関しては、夏は涼しくてカラッとした天気が続き快適なのですが、地理上寒くなり始め

る時期も早く、冬は大変寒い天気が続きます。今学期は 11 月にはすでに岡山の真冬並みの気温に

なり、初雪が降りました。12 月には足首のあたりまで雪が降り積もった日が何度かありました。

これから Stony Brook へ来られる皆さんには、冬の気候を覚悟して防寒対策を十分にしてくださ

い。なお防寒具はこちらで一通り揃えることが可能です。 セキュリティに関してですが、キャンパス内は安全と考えて大丈夫だと思います。犯罪やスリ

などの情報については今学期一度も耳にしませんでした。キャンパス内には Stony Brook University Policeがあり、定期的にパトロールを行っていました。私は何度かキャンパス内で iPodを紛失したことがあるのですが、親切な学生さんが届けてくれたおかげで無事私の手元に返って

きたほどです。 7.生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

私は今学期に 3,000 ドル前後使いました。最もかかったのは食費と娯楽費です。食費に関して

は、Campus Dining(学食)と自炊を併用したため振り返ると予想以上にお金を費やしていまし

た。こちらの岡山大学の学食のように、決して学生のサイフにやさしい訳ではありません。昼食、

夕食で一食最低 5~10 ドルかかると思っておいてください。 娯楽費に関しては、ニューヨークまで 1 時間半で行けることもあり、予想以上に出費がかさみ

ます。ニューヨークには楽しいアトラクションが数多くありますが、楽しむためにはどうしても

代価がかかってしまいます。これからこちらに留学する皆さんには、予想以上に生活費を見積も

っておくことをおすすめします。 8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

キャンパス内には全学生が自由に参加できるクラブ活動が数多くあります。とりわけ多国籍の

クラブ活動(日本、中国、韓国、台湾、ベトナム、トルコなどの学生会)が特徴的だと思います。

クラブ活動のスタイルは岡山大学とは異なります。岡山大学では 4 月の新歓が終わるとクラブ内

のメンバーだけで活動するスタイルが一般的だと思いますが、こちらでは興味がある時に自由に

参加でき、同時に退会も自由です。毎回各クラブからのお知らせが掲示板または WEB に掲示さ

れるので、興味のある活動に、いくらでも参加が可能です。 ショッピングに関しては立地的に恵まれていると思います。キャンパスから徒歩圏内にコンビ

ニやレストランがあり、必要最低限のものはこれらで事足ります。少し離れたところ(車で 10 分)

には、大型スーパーやショッピングモールがあり、毎週末になるとキャンパスから無料バスが運

行されていて大変便利です。 9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

語学力に関しては、留学までにできる限り身に着けておいてください。岡山大学では English Café や留学生支援サークルなど、留学生が岡大生と友達になる機会が充実していている一方、

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Stony Brook では留学生が特別視されることはないため、自分から機会を見つけて友人を作って

いかなければ一人だけ取り残されてしまいます。英語力は高ければ高いほど、勉学面で苦労が減

りますし、友人との会話も弾みます。 10.感想など

今学期はさまざまな面で充実した生活を送ることができ満足しています。来学期は今学期で満

足に達成できなかった点を反省し、さらなる生活の充実に尽力します。こちらでの生活にはすっ

かり慣れたので、難易度の高い授業を受講してみたり、新しいことに挑戦してみたりしようと思

います。 【帰国報告】 1. 在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 (前期:Fall semester 2013.08 – 2013.12)

中間報告の「2.履修中の科目」の内容と同じです。 (後期 Spring Semester 2014.01 – 2014.05) 1, Social Entrepreneurship ビジネス専攻の専門科目です。Social Entrepreneurship とは世界中に山積した教育、環境、医

療、貧困などの社会的課題を、収益を追求する企業の運営方法と戦略を活用し、あくまでも収益

を確保するビジネスとして問題解決に取り組む起業家精神のことです。この授業では、その定義

についてディスカッション形式で考え、グループで事例やモデルケースを調査し、発表すること

が主な内容でした。教科書は使わず、完全に教授オリジナルの内容なので、興味深い話を聞ける

一方、予習復習は大変でした。 なお、岡山大学経済学部生は、組織経営コースでも、一概に Economics 専攻としてみなされま

す。したがって、Business 専門科目履修の際は、条件が大変厳しく、履修できる科目が制限され

ることを気にしておいてください。この科目は、そういった条件がなく、Business 専攻以外にも

多くの学生が参加していました。 2, Intermediate Accounting I ビジネス専攻の専門科目で、Financial Accounting I の続きにあたる中級会計の科目です。日

本の大学でいえば、日商簿記 2 級~1 級の一部のレベルに当たります。専門的な話になりますが、

固定資産の減価償却や工事費用の計算など、日本の会計基準とは異なった方法を学ぶので、はじ

めは理解しにくい部分が多かったです。この授業は問題演習課題が毎週多く出されます。ただ基

礎的なものが多く、解けば解くほど勉強になりました。 テストが 3 回、課題の提出状況を総合的に評価されるので、テスト前に一夜漬けで勉強するだ

けでは単位は絶対取得は無理だと思います。 3, World Politics

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政治学の基礎科目で、国際関係論の視点から国際政治の現状を考察する授業でした。まず国際

関係の 2 つの考え方、リアリズムとリベラリズムを学び、そして国連の役割など学習します。当

時ニュースになっていた、ウクライナ情勢やボコ・ハラムなども噛み砕いて理解できました。自

分の教養を深めるという点で、とても有効な授業だったと感じています。前期の反省を基に、予

習復習を欠かさず、クラスメートにも助けてもらったおかげで無理なく履修ができました。 4, Intermediate Chinese II

前期に履修した中国語中級の授業の続きになります。前期に比べて、課題やプレゼンテーショ

ンの量が増え、学習内容の難易度はより高かったと感じました。また回りのクラスメートは中国

本土・台湾系のアメリカ人が多く、もともとの中国語の会話レベルが高かったので、自分は漢字

の書き取りは完璧なのに、それ以外は全く追いついていない自分は肩身の狭い思いをしました。 5, Undergrad Teaching Practicum (Japanese) アジア学科の日本語の教授にお願いして、後期は中級日本語の TA を担当する機会を頂きまし

た。アメリカの大学では、TA は有給ではありませんが、その代わり単位として認定してもらえま

す。私は、毎週 3 回、各 50 分の授業と、週 2 時間のオフィスアワーを設けて日本語の学習を頑張

る学生をサポートしていました。もちろん受講生みんなが日本に興味があり、いろいろな質問を

してくれるのでなかなか日本の生活について語る機械が無かった私はとても嬉しかったです。ま

たアメリカ人の友人を作る絶好の機会でした。実際にここの生徒が去年来日して、ALT の仕事を

していると聞きました。 2.学業全般について

留学当時はまだ 2 年生だったといこともあり、期間中に履修した授業は主に基礎科目でしたが、

それでも課題の量やテストの回数などの点で私が岡山大学で履修した授業に比べて多く、進度も

早く、加えてすべて英語で行われるため、各授業についていくには苦労し、普段より勉強に多く

の時間を費やしました。 アメリカの大学の授業の特徴(日本の大学と異なる点)として、①課題(日々の宿題、発表含

む)が必ず毎回出る、かつ成績評価のウエイトも大きい ②就職には GPA が最重要(3.0 以上な

いと厳しい) ③発言や質問の機会が多く、それに対して受講生も積極的 の 3 点が挙げられる

と思います。 以上からアメリカの大学の学生は学業には特別に熱心であり、テスト準備期間中でなくとも昼

夜問わず図書館などで勉強している姿が見受けられました。特に中間試験(または課題)や期末

試験前には、深夜でも図書館は一杯になり、私も数日連続図書館で徹夜勉強したこともありまし

た。交換留学生はいくら GPA が母国の大学の成績に影響なくても、勉強と遊びのバランスがしっ

かりとれるような、効率的な時間管理をしなければ、単位すら取れないと思います。 3.生活全般について (寮生活・食事)

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Stony Brook University に来る交換留学生全員は、キャンパスで最も設備が充実しているとい

われる West Apartment に入れてもらえます。各部屋は 4~6 のベッドルームと共同のキッチン、

リビングダイニング、バスルームで構成され、事前にシングルやツインを選択することができま

す。キャンパス内の寮のほとんどはベッドルームしかなく、ミールプランに強制加入しなければ

ならない一方、この寮では自炊で生活費を節約することも充分可能です。日本の料理を友人に振

る舞ったりするときにも大変重宝しました。アパートメントの周辺は大変静かで、勉強するにも

大いに適した環境だと思います。食料の調達に関しては、学食は 1 食 10 ドル以上と、決して岡山

大学生協のようにサイフに優しい価格ではないので、自炊をお勧めします。学校内の購買は商品

の種類に乏しく、徒歩の距離にはコンビニ、ピザ屋、中華料理店、小規模のアジアンマーケット

ぐらいしかありません。食品スーパーはバスや自転車でないと遠い距離にあるので、車を所有す

る友人に同乗させてもらうことをお勧めします。 (気候) 夏は涼しくてカラッとした天気が続き快適なのですが、地理上寒くなり始める時期も早く、冬

は大変寒い天気が続きます。今学期は 11 月にはすでに岡山の真冬並みの気温になり、初雪が降

り、12 月~2 月にかけては膝の位置まで雪が積もります。また毎年必ずといってよいほど寒波が

襲来し、学校が数日間休講になります。これから Stony Brook へ来られる皆さんには、冬の気候

を覚悟して防寒対策を十分にしてください。なお防寒具はこちらで一通り揃えることが可能です。 (安全) セキュリティに関してですが、キャンパス内は安全と考えて大丈夫だと思います。犯罪やスリ

などの情報については今学期一度も耳にしませんでした。もちろん銃声も一度も耳にしていませ

ん。キャンパス内には Stony Brook University Police があり、定期的にパトロールを行っていま

した。私は何度かキャンパス内で iPod を紛失したことがあるのですが、親切な学生さんが届けて

くれたおかげで無事私の手元に返ってきたほどです。ただニューヨークシティも基本的に治安は

いいですが、そうでない地区も何箇所かあるので気をつけてください。 (生活費)

私は 1 学期に 3,000 ドル前後使いました。最もかかったのは食費と娯楽費です。食費に関して

は、Campus Dining(学食)と自炊を併用したため振り返ると予想以上にお金を費やしていまし

た。こちらの岡山大学の学食のように、決して学生のサイフにやさしい訳ではありません。昼食、

夕食で一食最低 5~10 ドルかかると思っておいてください。娯楽費に関しては、ニューヨークま

で 1 時間半で行けることもあり、予想以上に出費がかさみます。ニューヨークには楽しいアトラ

クションが数多くありますが、楽しむためにはどうしても代価がかかってしまいます。2012 年か

ら 2015 年にかけて、ドル・円レートが 30 円以上円安になり、これからもその傾向が予想されて

います。ですので、これから留学される皆さんには金銭的負担が重くなりますが、予想以上に生

活費を見積もっておくことをおすすめします。

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4.感想/後輩へのアドバイス もし留学しようかしまいか迷っているならば、留学するが勝ちだと思っています。なぜなら、

語学力の上達はもちろんのこと、海外での生活を主体的立場で体験する、そして日本を外から客

観的に見ることが自分の視野を広げる、教養を深めることに繋がるからです。また異国の地で助

けを求められる家族や友人がいない中で、「生きるため」に自分で何でも考え、目標を立て、実現

に努力することは、留学が終了してみると自分の心の中で大きな自信になり、将来必ず役に立つ

ものだと信じています。幸い岡山大学は交換留学の機会が豊富な国立大学の一つだと思うので、

チャンスを掴むほかないです。 最後に私が 10 ヶ月の留学を通じて、留学にあたって必要だと思ったものをいくつか挙げてお

きます。 ① 語学力をできるだけ留学出発までに上達させる。

言葉がわかれば自然に友達ができます。生活に慣れるのも速くなります。 ② 留学先の国と日本のことを知識として蓄えておく。 多ければ多いほど良いと思います。カルチャーショックが減り生活が楽しくなります。また日

本についてはよく質問されることがあります。相手にとっては「日本人の代表」と見られるので、

答えられなければ恥ずかしい思いをします。 ③ あれば、何か一芸を用意する。

楽器の演奏、スポーツなど得意技を一つ用意してください。言葉がうまく話せなくても、コミ

ュニケーションの材料になり、それらを通じて友人もできます。 私の留学報告が少しでも皆さんの留学計画にお役に立てるよう願っています。

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アメリカ合衆国 グアム大学

派遣時所属学部:文学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 岩崎 直樹 留学期間: 2013 年 1 月~2013 年 5 月 【中間・帰国報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

グアム大学の生徒は様々な地域から来ており、フィリピン系、アジア系、マイクロネシア諸島

出身の人などがいる。そのため様々な文化の違いに触れる機会が多く、授業以外でも学ぶことは

多かった。 2.履修中の科目 (帰国)1学業全般について 2在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想

EN100 はライティングの授業で、与えられたテーマについてエッセイを数回書いた。英語で論

理的なエッセイを書くための方法を学んだ。 SO101 は様々な社会問題をテーマに、毎回教授がレクチャー形式の授業を行う。政治、経済、

教育といった全世界共通の問題を取り上げるのでとても興味深かった。 PY100 は 10 人という少ない人数のクラスで、ディスカッション形式で行われた。それぞれの

生徒の意見を聞いていく中で文化の違いや、日本ではあまり触れることのない宗教のついての話

題を取り上げた。発言回数が多いクラスなので、英語で自分の意見を言う練習としても役立った。 ED110 はグアムで教員になることを目指す生徒が、アメリカ教育の基礎を学ぶ授業である。自

分自身も日本で教育について学んだので、日本とアメリカの教育の違いや共通点を見つけるとこ

がとてもおもしろかった。 3.授業・勉強について

履修した 4 つの授業はどれもグアム大学では新入生向けの基礎的なものであったが、予習復習、

課題に追われる毎日だった。どの教科でも感想文やレポートが課題として頻繁に出されるので大

変だった。寮の自習室で少なくても 1 日 5 時間以上は勉強しないと、授業にはついていけなかっ

た。 授業はクラスの規模に関わらず、どの生徒も積極的に発言して活気があった。日本の大学と比

較すると、前向きに学ぼうとする姿勢は大きく違ったように感じる。周りの生徒に刺激されて、

勉強に対するモチベーションが向上した。 プレゼンをする機会が多かったので、自分で集めた情報をまとめて相手にわかりやすく発信す

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る力がついた。 4.[該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 5.宿舎について

グアム大学内にある寮に住んでいたが、様々な国やマイクロネシアの島々から来た学生が住ん

でいたのでいろいろな文化の違いを感じることができて楽しかった。 寮でのイベントとしてパーティーや、プールに泳ぎに行くこともあった。

6.生活全般について(気候、セキュリティ等)

1 月から 5 月にかけてのグアムは雨も少なく、とても過ごしやすかった。気温は高いが、どの

建物も強い冷房がかかっていたので、室内は寒いぐらいだった。 食事は、朝晩は自炊、昼は校内のカフェテリアで食べることが多かった。スーパーが寮から遠

かったので友達の車で買い出しに連れていってもらっていた。 7.生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

家賃を除けば、月に 300 ドルほどあれば十分だった。物価は日本とあまり変わらないので、自

炊をすれば節約することもできる。 8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

IFC という日本や韓国から、修学旅行や語学研修に来た学生の手伝いをするクラブで活動した。

このクラブでできた友達とグアムを観光したり、ビーチで遊ぶなどたくさんの思い出ができた。 9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

留学を充実させるためには、事前にどれだけ英語の力をつけておくかが重要だと思う。留学生

活の中では、「英語の勉強」というよりは「英語を使った勉強」が中心になってくるので、あらか

じめある程度の語学力をつけておかないと授業についていくのが大変である。 10.感想など

グアムへの留学が決まったとき「グアムで英語の勉強ができるのだろうか」という不安はあり

ました。確かに空港付近の観光地側は日本人が多く、日本人向けのショッピングモールなどもた

くさんあります。しかし、グアム大学は観光地から離れたところに位置しており、大学内にも日

本人は 2 人しかいませんでした。英語を学ぶ環境としてはとても良かったし、グアムには日本の

文化に興味を持っている人が多いので、友達もたくさんできました。留学を通じて、語学以外に

も様々な面で成長できたと実感しています。

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アメリカ合衆国 アパラチアン州立大学

派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 林 悠太朗 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

Appalachian State University(以下 ASU)の学生数の規模は岡山大学とほぼ同じです。留学

生の数はだいたい100人くらいで他の協定校と比べると留学生が少ないと思います。学生は多

くの場合、キャンパス内の寮に住んでルームメイトと暮らすかまたはアパートを友人とシェアし

共同生活をおくっています。大学が Boone という小さな町の中にあるため実家から通っている学

生はほとんどいません。フットボールの試合では多くの学生が応援にいき試合を楽しんでいます。 2.履修中の科目 Global Politics/American Government and Democracy/International Terrorism/English Class for international students/Beginning of Chinese 3.授業・勉強について

Political Science の授業を3コマと英語、中国語の授業を1コマずつ受講しました。Political Science の授業では授業自体のレベルとしてはそれほど高くないのではないかと思いました。言

葉の壁があるので予習には時間を取られましたが広い内容を学習するというスタイルの授業でし

た。時々、日本の政治についての意見を求められることがあるので政治や経済についての情報の

アップデートを毎日していました。課題やテストをしっかりとやっていけば成績は最低でも B+

は取れるのではないかというのが実感です。課題は AS U Learn という専用サイトで提出するの

が普通です。Political Science の授業では留学生は私一人だけという状況だったので最初の授業

ではまったくついていけずに不安を覚えましたがわからない点は授業やオフィスアワーに教授に

質問することでほとんどの問題は解決をすることができました。教授は自分から質問やお願いに

行けば丁寧に対応してくれますが自分から質問に行かないと通常の学生と同等の扱いになるので

多少の語学不足のアピールが大切です。私の場合は電子辞書の使用許可とテストの時間の延長を

認めてもらいました。また、エッセイの課題等は自分の力で一通り完成させたのち、英語専攻の

友人にチェックとどうしたらよりよいエッセイが書けるかなどのアドバイスをもらい書き直し、

図書館にあるライティングセンターで再びチェックをしてもらってから提出をするようにしてい

ました。自分の力を過信せずいろいろな人に見てもらうことで科目の勉強と英語の勉強にもなっ

たと思います。 English Class for international students では非ネイティブの学生を対象に Dr. Richard とい

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う先生(クレイジーな)がダンスや歌を取り入れながら英語やアメリカについて講義してくれま

した。お昼すぎの授業だったのですが先生の個性と独創性で集中して講義に取り組むことができ

ました。課題は基本的にはエッセイとファイナルプレゼンテーションでしたがしっかりとこなせ

ば評価をしてくれます。 4.[該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 語学学校は入っていません。 5.宿舎について

私は Mountaineer Hall という宿舎に住んでいます。正確に何人が住んでいるかはわかりませ

んがかなり大きな寮だと思います。Mountaineer という名にふさわしく寮は丘の途中にあり寮ま

では坂を上っていく必要があります。私としては良い運動として捉えていますが寮のすぐ下まで

バスが一時間に2本来るので歩かなくてもバスで寮まで帰ることができます。部屋はルームメイ

ト1人と部屋をシェアし、2人でバスルームを使っています。他の寮では4人でバスルームのシ

ェアをするのでこの寮ではより快適な生活ができます。成績のよい学生が多いため、比較的落ち

着いた寮生活を送ることができています。難点としては寮にキッチンが1つしかないので18時

ごろになると何人かの学生が料理をするためキッチンがとても混雑することです。私は学食の料

理があまりすきでないため時間のある朝と友人と食事をする約束のない夜は自炊をしていたため

キッチンにたいしてはもう少し大きくしてほしいとの不満があります。その一方で多くの学生と

キッチンで出会うことができ友人の輪が広がった点ではよかったと思っています。 6.生活全般について(気候、セキュリティ等)

気候は南部に属していますが標高が高いため夏は比較的涼しくからっとした気候だったと思い

ます。一方冬は寒いのでジャケット等が必須です。治安について私はとても安全だと思っていま

す。警察が巡回していますし町は学生で成り立っているのでホームレスや貧困層がいないため危

険に陥るということはほとんどないと思います。夜は電話をすれば寮まで車で送ってくれるサー

ビスもあるので女性でも安心です。大学の裏にある King Street というレストランやショップが

ある通りでは多少の危険を感じたとの話を友人から聞いたことがあるので夜に1人で歩かない限

り安全な生活ができると思います。 7.生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

生活費は学期当初にしはらうミールプランが$1100 くらいです。この金額だと一日2食を学食

でとることができます。私は学食ではあまり食事をしないため、ミールプランを利用してコーヒ

ーや食材等を購入していました。寮は一学期で$2200 だったので合計すると$3300 最低でも生活

費で一学期にかかることになります。そのほかは Wall Mart などやすいスーパーを利用したりす

れば月に$100 をつかうかどうかというくらいだと思います。レストランに行く場合はチップ込み

で$10 はかかるのでその分、生活費はかかります。

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8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について 留学生支援サークルである Intapp(international Appalachian)のメンバーがオリエンテーショ

ンなどを企画してくれています。またイベントやパーティーなども企画しているので積極的に参

加するようにしています。基本的に留学生に興味のある学生が多いので友人を作るチャンスが多

いと思います。また、Japanese Culture Club が毎週月曜日にあるので参加しています。先学期

は一度だけ日本の食文化についてのプレゼンテーションとたこ焼きをクラブメンバーとつくりみ

んなで食べました。その他のサークルではクッキングクラブに入りたかったのですがなかったの

で留学生を主体として Thursday International Cookout という学校非公認のクラブをつくり毎

週、留学生で料理をつくって一緒に食べて親交を深めました。利点としてはさまざまな国の料理

が食べられることとレストランを利用するよりも安く食事をとれることです。最終的には20人

以上が参加するクラブになり誕生日会の企画なども行っています。また、寮には住んでいますが

ホストファミリーがいるので月に1回から2回のペースでハングアウトしています。基本的に応

募をすればホストファミリーをマッチングしてもらえると思います。 ショッピングはとくにしていません。ただし Boone Mall というショッピングモールまでバス

が出ているのでショッピングが好きであればできると思います。旅行については Fall break と

Thanks giving break で友人の家に泊まり North Carolina や South Carolina へ行きました。

NBA のファンなので Charlotte Bobcats の試合等にも足を運びました。Winter break では

Atlanta から Boston までの東の大都市と New Orleans へ行く予定です。大きな連休以外では基

本的には旅行にはいっていませんが、ハイキングなどには頻繁に行きました。 9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

留学生が少ないため、英語ができない留学生はいません。留学前に TOEFL80点をとりました

が留学生の中では底辺だったと思います。英語はできるかぎり勉強してある程度の力をつけた後

に留学するのが最も良いのではないかと思います。授業は English Class for International students を受講することをお勧めします。他の専門科目に比べて課題の量が少ないので専門科目

に時間を回すことができるのと留学生同士での交流もできるので息抜きと英語の勉強には良いか

と思います。日本人が少ないので心が折れた際に電話をできる人が日本にいると助かると思いま

す。最初の1,2週間はオリエンテーション等で多忙で疲れてしまったので慣れるまでは時間が

必要だと思います。基本的に学生はとても優しく親切なので女性であれば何もしなくても声をか

けてもらえると思いますが男性なら積極的に声をかけていろいろなイベントに参加し友人関係を

広めることをお勧めします。アジア人が少ないのですぐに名前と顔を覚えてもらえるのでその点

ではメリットがあると思います。 10.感想など

中身の濃い半年だったのであっという間に終わってしまいました。最初の方は学業が不安で授

業後は図書館に通っていました。しかし、だんだんと勉強のコツをつかんできたので必要な勉強

をし不要な勉強をやめることで時間を作り友人との時間を持てたのでよかったと思っています。

寮などでも他には日本人はいないので人に頼らず自立ができたのではないかと思います。来学期

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は学業もそうですがクラブ活動でもより積極的に関与していきたいと思います。 【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 American National Government and Politics International Politics and Foreign Policy International Terrorism Beginning Chinese1&” Contemporary Political Issues Current Political Issues American Government and Politics 5. 学業全般について

どのクラスもアメリカの学生しかいない状況だったので、教授に質問をしたすることでなんと

かやりきることができました。どの教授も親切に指導をしてくれるのと、1つの授業が週に3コ

マあるので学習内容が定着しました。 成績評価は課題をこなして、テストで点数をとれば正当に評価をしてくれると思います。

6. 生活全般について

土日は確実にハイキングやスキーをやっていました。バスがあるので買い物等には自分で行く

こができます。気候がよくとても住みやすい環境だと思います。 7. 感想/後輩へのアドバイス

僕はアパラチアン州立大学で留学をしてとてもよかったと思っています。日本人が少なく、ア

ジア系もほとんどいないので、アメリカをすごく感じながら生活ができました。田舎なので、日

本に比べたら不便なこともありますが自己成長を遂げるにはとてもいい環境だといえます。

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アメリカ合衆国 アパラチアン州立大学

派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:4年生 氏名: 加藤 弘樹 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど) 特に留学生は授業の時間が比較的短いので、勉強であれ他のことであれ、自分のしたいことに

集中することができる。ただし、課題やテストの頻度が多いので、英語力が乏しいと常に期限に

追われることになる。 図書館の中にカフェがあったり、ジムやプールが無料で利用できたりと、ひと言で言えば開放

的な大学。 フットボールの試合を学生は無料で観戦でき、自分の大学を一丸となって応援する。 2.履修中の科目 ・Introduction Criminal Justice:1 年生向け。アメリカ刑事司法についての概念や判例につい

て幅広く学べる。3 回の中間試験と期末試験、そして課題を提出するともらえる参加点とグルー

プワーク(エッセイ)で成績が判定される。 ・Police Process:2,3 年生向け。アメリカの警察制度の歴史や問題点を、かつて警察官だった教

授から学ぶ。この教授は黒板を使用せず、ただ口頭で話すだけなので、ノートテイクが難しい。3回の中間試験と期末試験で成績判定。 ・American National Government:1 年生向け。政治学全体の概念やアメリカの政治制度の歴

史、現在の政治の問題点などを学ぶ。2 回の中間試験と期末試験に加え、2 つのエッセイとたまに

あるクイズ(小テスト)で成績判定。 ・Comparative Politics:3,4 年生向け。政治学上のトピックについての文献を読んだ上で参加

し、最初に教授が自身の見解を述べる。その後は学生によるディスカッション。出席点と 1 回の

中間試験、期末試験とエッセイで成績判定。 ・English For International Students:留学生向けの英語のクラス。課題はエッセイが主。映画

を観たり、スラングを勉強したりすることもある。最後にプレゼンテーションの発表がある。出

席状況と日々の課題、プレゼンテーションの結果が総合判断され成績判定。 3.授業・勉強について

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一つのクラスは、1週間に 75 分の授業2回もしくは、50 分の授業 3 回行われる。講義形式で

も学生と教授のやりとりが頻繁に行われる。教室の規模は大きいクラスで 80 人、小さいクラスで

30 人ほど。授業中に DVD などで講義に関連する映像を観ることがよくある。日割りで講義の範

囲が決められており、事前に教科書を読んでおくことが必要。 テストは、講義と教科書の両方

から出題される。期末試験は、学期の最初からのすべての範囲が対象になるクラスもある。履修

するクラスにもよるが、1セメスターに5クラス履修すれば、ほぼ2週間に 1 回は中間試験やエ

ッセイの提出がある。オフィスアワーに研究室を訪問すれば、丁寧に質問に答えてもらえる。 4.[該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 5.宿舎について 男女共同の寮。各階につき、各性別、20人ほどで共同のトイレとシャワーを利用する。キッ

チンは1階に一つのみ。共同で使える調理器具もある。洗濯機と乾燥機も各8機を共同利用する。

毎日清掃係の方が来てくれる。日中は部屋から音楽が響いていることもあるが、夜は静かにする

時間が決められている。部屋は2人で使用する。 6.生活全般について(気候、セキュリティ等) 8月にコートが必要になったり、10 月に雪が降ったりしたほど急激に寒くなることもある。雨

はあまり降らない。大学構内に緊急用の呼び出し電話が設置してあり、警察に連絡できる。深夜

には街灯が点く。寮に入るには学生証が必要。概して、生活するには安全と言える。 7.生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

それぞれ1セメスターで、寮費 2,200 ドル、ミールプラン 1,120 ドルかかる。物価は日本とそ

れほど違いはない。 8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について サークル活動はスポーツ系も文化系も充実している。Japanese Culture Club というものがあ

り、週に1回集まって週ごとに代わる担当者が行うプレゼンテーションで日本の文化について話

し合う。このクラブのメンバーの多くは日本語のクラスを履修している。このクラブのメンバー

で日本食を買いにドライブに行ったこともある。また、留学生との交流を行う International Appalachia(INTAPP)というクラブもあり、オリエンテーションの補助や、様々なイベントを

企画してくれる。このクラブのイベントに参加することで、他の留学生や INTAPP メンバー、さ

らに彼らの友人と友だちになれる。 日用品が買える Wal-Mart までは歩くと 20 分ほどかかる。無料のバスが走っているが、30 分

に1本のみで予定の時刻にバス停に来ることは1度もない。このバスに乗れば、レストランなど

のあるダウンタウンに行くことができる。また、大学のすぐそばに King Street という学生向け

のバーや小さなショップが並ぶ通りがある。

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9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等 シャーロットを離れると日本食を手に入れることは困難になる。そもそも車を持っていないと

意味はないが、車が運転できないため、誰かに車を出してもらうことを依頼することがよくある

ので、友だち作りに得意なほうが望ましい。ただ、学生はみんな友好的な人ばかりなので、積極

性さえあれば存分に楽しめる。 語学については、まずはリスニングを鍛えることが必要。ネイティブの話すスピードに慣れて

きたら、スピーキングのためにボキャブラリーを増やす。ライティングは、留学生向けの英語の

講義を取れば上達する。また、大学付属のライティングセンターがあり、エッセイを添削してく

れるサービスもある。これら3つを特訓すれば、リーディング力は勝手に伸びると思う。 10.感想など 最初の 2,3 ヶ月は周りの話すスピードについて行けず、何回も聞き返してばかりで、さらに言

いたいことも充分に言えず辛い日々だったが、それでも友だちは私の英語を理解しようとしてく

れ、申し訳ないばかりだった。もっと早めにコミュニケーションをとることができるようになっ

ていれば、その分もっと早く楽しめたのだと思う。 日本人は自分を含め6人しかおらず、英語を上達させるには素晴らしい環境と思う。

【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 (秋学期は中間報告の通りです。)

・ Religions of the world: 1 年向け。宗教の概論を習ったのち、各宗教の教義を学んでいく。

各宗教の視点に立って世界を見るのではなく、各宗教がどのように世界を見ているかを

客観的に分析する。75 分の講義が週に 2 回。講義はパワーポイントで行われる。毎週、

オンラインで小テストをうける。試験もすべてオンラインなので自分の予定の合うとき

に受けられる。各宗教とは、ゾロアスター、ユダヤ、キリスト、イスラム、ヒンドゥー、

仏教、道教、儒教、そしてアメリカ元来の宗教を扱う。 ・ Expository writing: 1 年生向け。読みやすく、説得力のある英語の文章を書く方法を習

う。指定されたテーマに従って、ダブルスペースで5ページのペーパーを書き、まず他の

生徒に添削してもらって、書き直しをする。その書き直しは先生の添削と一緒に帰ってく

る。1セメスターで4つのペーパーを書く。 学期の終わりは、期末試験がない代わりに、

それら4つのペーパーの最終版を書き直して提出する。APA 方式や MLA 方式など知ら

なくても、講義中に簡単に教えてくれる上、writing center に行けば丁寧に教えてくれる。 ・ Correction: 2 年生向け。刑務所運営の歴史、問題点などを学ぶ。講義中に課される short

essay の質問に答えると participation point がもらえる。単に知識を覚えることよりも、

どうしたら公平が維持できるかなどを自分で考える点がおもしろい。グループワークで

は、4,5 人でグループをつくり、新しい correction システムの案を考え、hand out をつ

くる。3回の中間試験と1回の期末試験がある。 ・ Public opinion:4 年生向け。政治問題に対する世論の形成の仕組みを学ぶ。あらかじめ、

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文献を読んできたうえで、先生が講義をしながらディスカッションをする。6回グループ

ワークがあり、世論を形成する調査を自分たちで考える。(例、国民の政治知識を問う質

問を難易度別に3つ考える、等。)1回の中間試験、参加意欲点、グループワーク、ファ

イナルペーパー(ダブルスペース 12 ページ)で成績評価される。 2.学業全般について

勉強の内容自体はそんなに難しくないが、英語の能力で苦労しました。周りの学生は優しいの

で、助けを求めれば、応じてくれるはず。授業で知り合った人と友だちになることもできる。選

択する講義次第で、ペーパーを書くのに時間を費やすのか、テスト勉強に時間を費やすのかを調

節できる。オフィスアワーも週に3時間ほどは確保されており、気軽にオフィスを訪れることが

できる。授業以外のことについても、自分の関心があることを質問したら、親切に回答してもら

えた。 3.生活全般について

春セメスターのルームメイトは人と話すのが嫌いで、5回くらいしか話さなかった。部屋の変

更を申し込んだが、それは大きな問題ではないということで却下された。留学生だから、特別な

扱いを受けられることはない。 地図を見れば分かるように、キャンパスが山の中に位置している。そのおかげで、日本、岡山

のような便利な暮らしはできない。しかし、反対に、ハイキングやスキーといった自然と触れ合

う生活ができる。食堂のご飯は個人的に合わないものが多かった。ミールカードを申し込まなけ

れば行けないが、春学期(2学期の場合)に関しては、international office に相談に行けば、安

いプランに変更できるらしい。買い物に行くには、Wal-mart は 30 分に 1 本のバスに乗るか、友

だちの車に乗せてもらうかがいい。学校内にもマーケットがあるが、品数が限られている。 歩

いて行ける距離にはオーガニックのショップがあるが、やや高額。 4.感想/後輩へのアドバイス

ASU の特徴は日本人が少ないことです。私たちの年の交換留学については、岡山大学からの二

人に加え、ほかに5人いただけです。日本人でかたまってしまう状況を作りにくく、英語上達の

面では最適な環境だと思います。田舎すぎることと、そのおかげで日本食が手に入りづらいこと

が難点ですが、まわりの学生が優しく、友だちの友だちはもうすでに自分の友だちのようなもの

です。アメリカ南部ということで、その独特の風習や歴史、今でも残る社会問題に直面すること

もあります。見聞きするもののほとんどが日本で作り上げてきた常識を壊してくれます。英語だ

けでなく、もちろん専門科目や加えて人間性まで磨いてくれる素晴らしい大学です。ぜひ、アパ

ラチア山脈の美しさを体感してきてください。

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アメリカ合衆国 イリノイ州立大学アーバナ・シャンペイン校

派遣時所属学部:工学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 原 修平 留学期間: 2013 年 8 月~2014 年 5 月 【中間・帰国報告】 1. 大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

イリノイ大学は東大以上の世界ランクを有し、敷地面積では岡大のおよそ7倍、ノーベル賞 27人、ピュリッツァー賞 23 人を排出するモンスター大学です。非常にグローバルで世界中から優秀

な学生が集まっており、発光ダイオード、YouTube、PayPal などが生まれた場所でもあります。

特に工学部については全米トップクラスで、僕自身も最高水準の専門分野を学びながら 10 カ国

以上の友達とも交流でき、他分野・他文化への関心が深まりました。学内には学生無料のバスが

6路線ほど運行しており、これで教室移動するのが普通です。また、巨大なジムが2つあり、ダ

イビングもできる競技用プールやウォータースライダー、屋内トラック、ボルダリングなど全て

無料で利用できます。図書館は学部毎にあり、24時間使用できます。 2.履修科目

Fields and Waves Ⅰ Fields and Waves Ⅱ Electronic Circuits Laboratory Entrepreneurship for Engineers High-Tech Venture Marketing Intro to Academic Writing I Intro to Academic Writing Ⅱ Intro to Japanese Culture Creativity, Innovation and Vision ←素晴らしいクラスでした

3.授業・勉強について

専門:とにかくスピードが早いです。宿題の量も尋常でなく、テストに過去問は通用しません。

岡大で半年かけてやる科目を2週間で終わらす程度のスピードです。そのためほぼ毎日図書館で

深夜まで勉強したり、予習・復習がかかせませんでしたが、確実に力になると思います。 ビジネス:ディスカッションを中心に、工学部生から MBA まで様々なバックグラウンドを持

った人たちで新製品の開発をしたり、問題提起から解決などを行いました。毎週異なる会社の

CEO が講演を行う授業もあり、非常に良い経験となりました。

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4.[該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) TOEFL102 点に達していなくても、語学学校やサマーコースはなく、任意で ESL クラスを推

奨というものでした。内容は論文作成技術・プレゼン技術の向上で、非常に有益でアカデミック

な内容でした。また、そこで知り合った他国の学生との交流も貴重な経験でした。 5.宿舎について

当大学では寮を利用するのが主流です。留学生寮は存在せず、全学生がランダムに入居し、交

流しています。学内には計9つの寮があり、ジムやダイニングルームが併設されています。ルー

ムシェアが基本で、ルームメイトやフロアメイトは一年を通して親友になれました。 6.生活全般について(気候、セキュリティ等)

イリノイは冬場、非常に寒いです。夜はマイナス20℃前後で、大学から「10 分以上外に出た

ら凍傷の危険性があるが、“授業は通常通り行う”」なんてアラートメールが来たこともありまし

た(学生は憤怒)。大学近辺の治安は良いと思います。もともとコーン畑の真ん中にできた学園都

市なので、アーバナ・シャンペーンは学生や教育関係者・研究者で構築されています。学内に専

属の警察所・消防署もあります。しかしアメリカなので 10 キロも離れると「危険な場所」も存在

しましたが、それとなく友達が教えてくれます。 7. 生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

寮費:半年でおよそ30万円。 ミールプラン:最初のセメスターは強制で加入させられます。学内5つのダイニングで一日2

回食べ放題+併設のショップ(売店?)で週$15分のクレジット。半年でおよそ20万円(1食

$10程度)。 上記で十分生活できますが、自分は小食でミールがもったいないと感じたので次セメスターで

は院生寮に移動し、ミールを外しました。 8. 課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について

毎週末友達とバーで飲むのが習慣で、飲み屋で知り合った友達が親友になっていきました。ま

た、JCT(Japanese Conversation Table)というクラブに行っていました。交遊会みたいなもん

で、話して食べて遊ぶみたいな場所でしたが、いい友達ができました。ThanksGiving は友人とカ

リフォルニアで1週間遊んできました。 9. 準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

クレジットカードは多いほどいいです。寮費から食費、自販機まで全てクレジットカードで払

えるため、現金は特殊なケースを除いてまず使うことはありません。3枚以上をおすすめします。

「話せる英語」は突然習得できるものではなく、1日1歩ずつできるようになっていきます。ど

んなに忙しくてもルームメイトとは毎日話すとか、週末は朝まで飲める友達を”早め”につくるの

が近道です。

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10.感想など

岡大と提携しているのが不思議なほどに素晴らしい大学です。

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オーストラリア アデレード大学

派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 宮崎 岳 留学期間: 2013 年 3 月~2013 年 12 月

【帰国報告】

1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 PEP Course 大学入学のための英語コースであるため、エッセイの書き方からリファレンスの付け方、プレ

ゼンテーション等、多岐にわたるスキルを学習した。短期間に詰め込んでいるため、コース自体

は通常の語学学校と違い、宿題量・授業難易度とも重くはなっているが、内容が濃く、深く学習

できた。 20th Centuries turmoil 先生の説明が分かりやすく、歴史の内容であるので予備知識もあり取組みやすかった。

film study

授業内容は映画を見て、その映画に使用されているカメラワークや背景デザインを分析する等、

興味深かったが、感覚的な部分の内容も多く、使用される英語が分かりにくく難しかった。 ESL1(English Second Language) 留学生だけのクラスだったので、友達を増やすには持ってこいの授業だった。授業内容はビジ

ネス英語中心に文法までを扱い、基本的ではあったが、雰囲気も良く楽しかった。 2.学業全般について

日本の授業形態と異なり、各授業に少人数クラスと全体講義があるため、内容そのものは深く

学ぶことが出来た。しかし、少人数クラスでは自分を除いて、全員がオーストラリア人であった

こともあってリスニング、スピーキングともに英語能力の部分で不十分なところが多く、ついて

いくのがやっとだった。それでも、積極的あればあるほど発言の内容はともかくとして評価され

る点があるため、恐れず発言していくことが重要であるように思う。また、事前に教科書を予習

し、エッセイさえ書ければ単位は取得可能であるため、リーディング・ライティングさえ出来れ

ば十分にスピーキングやリスニングの不十分さを補うこともできる。 3.生活全般について

約10ヶ月ホームステイということもあって、オーストラリア人の生活を直接体感することが

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出来た。ホストファミリーは人柄も良く、定期的にキャンプや劇等のイベントにも連れて行って

くれたことや、朝から夜まで食事を用意してくれたこともあって、毎日の生活は快適だった。ま

た、授業やセミナーで出来た友達と集まって、週末にサッカーやビーチバレーをする等、楽しい

キャンパスライフを送ることが出来た。 5.感想/後輩へのアドバイス

とりあえず何も考えずに英語のスコアを上げて行ってみてください。英語が苦手で中々上がら

なくてもなぜ上がらないのかを考える暇があったら一分でも努力することを考えて下さい。継続

こそが力になります。僕も入学当初は英語が死ぬほど苦手でした。 留学を通して何が変わったか、何を得たかは十人十色です。同じ滞在先でも人によって経験す

ることも感じ方も違います。具体的な何かが得られると聞いたから留学するのではなく、自分で

それが何なのかを確かめに行く気持ちでチャレンジしてみて下さい。 「百聞は一見に如かず」です。

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オーストラリア アデレード大学

派遣時所属学部:工学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 秋山 解 留学期間: 2013 年 3 月~2013 年 12 月

【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 ・15-week Pre-enrolment English Program こなすべきタスクが非常に多く、先生方もいくつか予定を省略しなければならないほどとても

厳しいスケジュールでした。 しかしその分英語で話し合ったり専門的な文章を書いたりする機会が多いため、英語に対する

自信を付けることができ、多分野、多国籍の少人数クラスになるため様々な学生と知り合うこと

ができました。 ・Event Driven Computing ソフトウェアの設計に関わる内容で、システム工学に通じる点が多くあります。 しかし講師の板書が非常に読みづらく、理解に支障がありました。 課題ではプログラムを作成しますが、提出したプログラムは重箱の隅をつつくようなテストに

通されるため高得点を取ることは困難を極めました。 ・System Programing in C & C++ 前半は Event Driven Computing と同じ講師で、同様な困難がありましたが、コンピュータ内

部の基礎的な機能のしくみと利用方法を知ることができました。 C 言語でゲームを作る最終課題は楽しんで取り組めました。 ・Advanced Programing Paradigms 講義ビデオを見てクイズに答えてから授業に参加するというスタイルだったため、授業の準備

に時間がかかりました。 通常とは全く異なるプログラミング言語を使ったり、並列計算をしたりと目新しい内容でした。 ・Professional English (ESL) 1 英語でビジネス文書を書くための授業で、英語圏で働くために必要な知識を得ることができま

した。 ディスカッションの機会を期待していましたが、実際はほとんどライティングに関する指導で

した。

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2.学業全般について どの授業でもコンピュータを大いに活用していました。各授業にオンラインフォーラムがあっ

たり、講義資料や板書、講義のビデオ録画などがオンラインで公開されていたり、課題のレポー

ト等はすべて Word 等で作成したりと、岡大で受けた授業の大半とはかなり違った印象を受けま

した。 教材の英語による説明だけでは腑に落ちない場合は、インターネットで日本語のソースにあた

ることで確実に理解するようにしていました。おそらく最初から日本語で学んでいたらそこまで

していなかったと思います。 3.生活全般について キリスト教徒のご家庭にホームステイしていたため、毎週日曜日には教会へ行きました。キリ

スト教に関する理解を深めるだけでなく、地域の人々と交流するとてもよい機会でした。 市街地から遠く離れたところからバス通学していたので、自転車を使う機会も少なく、市街地

では歩いて移動することがほとんどでした。おかげで靴をはきつぶしました。 日本食が恋しくなった時は、市街地に日本食を供するレストランがあったり、大手スーパーに

もアジア食材の棚があるため、ある程度日本を堪能することができます。 5.感想/後輩へのアドバイス この留学を通して、英語圏で生活する自信をつけることができました。日本とは言葉と文化が

少し違うだけで慣れれば特に不都合無く生活できるため、半年も暮らしているとアデレードでず

っと暮らしているかのような錯覚に陥ることもありました。何ヶ月間も海外で暮らすことに最初

は不安もありましたが、住めば都、アデレードでの生活こそが日常になっていたのです。 衣服や携帯電話を含め大概のものは現地調達できますが、日本から持ってきて本当に良かった

と思うものがあります。ノートパソコンです。大学に毎日持っていけるよう軽量なものを選んで

おいて正解でした。現地で買うと高い上、英語キーボードなのでキー配列も違い苦労することに

なると思います。もちろん Mac でも問題ありません。

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ドイツ ハノーファー大学

派遣時所属学部:経済学部 派遣時所属学年:4年生 氏名: 李 承原 留学期間: 2013 年 9 月~2014 年 9 月 【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 Intensive Language Course for Exchange Students A1 : 交換留学生のためのドイツ語授業。A1 から C1 まで、ドイツ語初級から高級まで様々なクラス

が準備されており、月曜日から金曜日まで毎日 4 時間以上ドイツ語の授業を行う。初級者のクラ

スから授業は全部ドイツ語で行い、ドイツ語に慣れるような仕組みとなっている。 Intensive Language Course for Exchange Students A2 :

A1 より一段階上のドイツ語コース。授業は A1 と同じく月曜日から金曜日まで毎日 4 時間以上

行い、授業後は交換留学生と博物館や美術館の観覧、カフェ巡りなどのドイツ文化の体験も行っ

ている。ドイツ語だけではなく、ドイツの文化を感じられるような授業となっている。 German Intensive : 毎週 2 回、3 時間ずつ行う授業。交換留学生のための授業ではないため、社会人もしくは外国

からの大学院生も参加する授業。レベルは交換留学生のための授業より難しく、毎回宿題および

発表も行うためドイツ語の上達に役立つ。

Global Food Security : 経済学部の授業。農業経済関係の授業が多く、経済的な観点から世界的に問題となっている食

料問題について深く勉強する授業。試験は日本では体験したことのない口頭試験を行う。 2.学業全般について

ハノーファーはドイツでも標準語を使うため、ドイツ語を勉強するには最適の地域である。 ハノーファー大学のキャンパスはいくつかに別れており、経済学部は Conti Campus というと

ころで授業を行い、ドイツ語などの教養授業は Haupt Campus で行うことが多い。 授業の参加率はとても高く、発表する学生も多い。しかし、ネットに授業内容がすべてアップ

されるし、出席もとらないため、授業参加は完全に学生に任されている。 経済学部は英語の授業も多いが、他の学部はほとんどドイツ語で授業を行う。

3.生活全般について

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夏は短く、冬は長いため、冬は少し憂鬱になるかもしれない。冬は寒く、9 時ごろに太陽が出る

が、雲でよく見えない。しかも午後の 4 時半には暗くなってしまう。夏はそこまで暑くはなく、

夜の 9 時以降に日が暮れる。夏でも暑くはないためエアコンはほとんど使われない。 西ヨーロッパの中でもドイツは物価の安いところであるため、自炊をすると生活費は安く済む。

しかし、消費税は 19%で賃金も高いため、レストランでの食事はかなりのお金が要る。 ビールの国であるため、道でお酒を飲む人もかなり多い。電車の中での飲酒もオッケーらしい。

サッカーゲームがある日はみんな興奮し、お酒もいっぱい飲むせいか、駅前に警察官が待機して

いたりする。 トルコ人も多く、Steintor というトルコ人が集まっている町は危ないとも言われる。私も携帯

を盗まれたりしたため、気をつけること。人種差別も若干ある。 また、英語が得意なドイツ人だが、まったく話せない人もいるため、ドイツ語がまったくでき

ないと生活するのに限界があるかもしれない。 4.感想/後輩へのアドバイス

英語の勉強のためにはアメリカやオーストラリアに行った方がいいと思われるが、他の外国語

の勉強もしくはドイツ語を専攻にしている学生にはお勧めする。しかし、交換留学生同士では英

語で話すことが多いし、経済学部では英語の授業も多いため、英語の勉強にも役立つと思う。 私は運よく、ドイツで World Cup を見ることができた。ワールドチャンピオンとなったドイツ

の雰囲気をそのまま感じることができ、その中の文化も感じることができた。 個人的には交換留学は勉強より、視野の拡張や様々な文化の体験が大事であると思う。そのた

め、勉強も大事であるが、ドイツを感じることのできる Festival(たとえば、Oktoberfest)に行

ったり、クリスマスマーケットを見に行ったりするのも楽しんで欲しい。

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イギリス シェフィールド大学

派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 花岡 里仲 留学期間: 2013 年 9 月~2014 年 6 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

シェフィールド大学は、イングランド中部に位置するイギリス屈指の総合大学である。中でも

東アジア研究学の日本研究に関しては、ヨーロッパにおいてパイオニア的存在と言われている。

また、これまでノーベル章受賞者を 5 人輩出するという輝かしい功績を残している。岡大の違い

として、「学生の多様性」がまず挙げられる。欧州各国はもちろんのこと、アジア・アフリカ・中

東・オセアニア・アメリア等、文字通りあらゆる国から学生がハイレベルな学習環境を求め来英

している。 2.履修中の科目 Japanese Politics International Relations Theories Academic English 3.授業・勉強について

年間 120 単位取得することが義務付けられているため、一学期あたり 60 単位分の授業(モジ

ュール)を受講しなければならない。また、ほとんどの授業が 10 or 20 単位のため、多くて 6 つ、

最少で 3 つの授業を受講すればよい。こう書くと岡山大学での学習よりはるかに楽なように聞こ

えるかもしれないが、ほとんどの授業はレクチャー(普通の講義)+セミナー(少人数でディスカ

ッションを行う)のセットを毎週実施すること、こちらの大学では教員から教えられたことを丸

暗記するのではなく、「必要な情報を自身で獲得する力」の養成にかなり重きを置いているため(=

必然的に自主学習に多くの時間を割くことが求められる)、あながちそうとも言えない(事実私は

留学中の学習の方がより大変であった印象が強い)。 4.[該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等)

該当しない。 5.宿舎について(※イギリスでは寮・アパートの部屋のことを“flat”と呼びます。)

前期は学校の学生寮に住んでいました。シェフィールド大学の寮は大きく分けて3つほどあり、

私は Endcliffe village というところに住んでいました(イギリス人の友達曰く、この寮の美しさ・

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住み心地の良さはイギリス屈指らしいです。キャンパスから少し離れているのが惜しいですが)。

留学前に、大学側から寮に求める条件を聞かれ(例:男女混合 OK か、女子のみのフラットが良

いか、シャワートイレ付きの部屋 or シャワー共用等)、その通りの寮に割り振られました。私は

フランス、オランダ、デンマーク、ルクセンブルク、オーストラリアから来た7人の女の子とキ

ッチンのみ共有・各部屋にシャワートイレ付きのフラットに住んでいました。月に一度のペース

で各自の母国の料理を振る舞ったり、クリスマスパーティーをしたりと、半年間みんなと充実し

た時間を過ごすことが出来ました。率直に言って、フラットメイトとの相性は運です。私の友人

の何人かは、フラットメイトとトラブル(例:騒音、共有スペースの使い方)になっていました・・・。 6.生活全般について(気候、セキュリティ等)

留学前は毎日霧状の雨が続くのではないかと想像していましたが、晴れの日はカラッとした爽

やかさがあり、非常に過ごしやすかったです。日本より雨の日が多いのは事実ですが・・・。 セキュリティ面に関しては、イギリスの他の都市と比べると圧倒的に良いです。しかし油断は禁

物。深夜の外出の際は十分用心してください。移動手段に Cab を用いるのも、有効なセキュリテ

ィ対策の1つです。 7.生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安)

月によって異なるのですが、あまり外食をしなければ日本とほぼ変わらない、あるいはより安

くすませられると思います(私は自宅生なので日本にいた時の生活費と比較できませんが…)。よ

くポンド高からイギリス留学を躊躇するといった話を聞きますが、自炊すればさほど大差はない

と思いますし、イギリスの方が安い食材もたくさんあります。 8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について (※イギリスではサークルのことを society と呼びます) 私は Japan society と cooking society に所属していました。前者は、日本に興味がある学生(日

本学を専攻しているか否かに関わらず)が様々なイベントを通して交流する場で、正規・交換留

学生の日本人も数多く所属していました。当初、「わざわざイギリスまで来てなぜ日本に関するサ

ークルに・・・」と抵抗感を持っていましたが、普段会えない日本人学生とのコミュニティ形成・

自国の文化の再認識等、メリットも数多くあります。 9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等

イギリス留学をするにあたり、最も骨を折る準備の 1 つに、ビザ申請があります。先方から offer letter が来てもビザがおりないことには渡英できないので、ビザ取得に必要な英語スコアが手に

入り次第、即刻申請準備をしましょう。

10.感想など

勉学・サークル活動・旅行すべてにおいて非常に充実した日々を送ることができた。最初は人

生初の essay に(しかも非母国語で!)悪戦苦闘したが、次第にいいものが書けるようになると

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楽しく感じた。

【帰国報告】

1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想 後期は East Asia Studies で 2 つ、Sociology・Journalism で 1 つずつ授業を受講した。中でも

印象深かったのは、East Asia Studies の「War and Peace in East Asia」である。この授業では

アジアのうち(例:North Korea, East Timor)1 つの地域の内戦・平和に向けた取り組みの枠組

みをレクチャーで学び、セミナーにてペアで更なる理解を目指したプレゼンテーションを行った。

私は一人のクラスメート共にカンボジアにおける PKO 活動に関するプレゼンテーションを行っ

た。 2.学業全般について

後期に受講した East Asia Studies の授業は最高学年向けであったため、前期に比べ難易度が

上がり、予復習に割く時間がぐっと増した。その分アカデミックな英語の文章を読むスピード・

essay の作成能力も向上した。与えられる課題が大きいほど、その分成長幅も大きいので、ネイテ

ィブに追いつけ追い越せ精神で、積極的に学習に取り組んでほしいです。 3.生活全般について

後期は諸般の事情により、private accommodation(寮でなく普通のアパート)に引っ越した。

私の他に、日本人(某大手メーカーの留学制度を利用して博士号を取得しにいらっしゃいました)、

中国人、イギリス人がフラットメイトでした。前期での生活で、イギリスでの暮らしにはあらか

た慣れていたので、特に困ったことはありませんでした。 4.感想/後輩へのアドバイス

留学する前にして是非ともしてほしいことが2つあります。1つは徹底的な英語の勉強。現地

でネイティブとの会話を通しナチュラルな言い回しを学ぶことが重要なのは勿論ですが、それ以

前に既に知ってる語彙・言い回しが多ければ多いほど、その吸収速度も早いです。2つ目は、温

かく留学に送り出してくれる両親に精一杯の感謝の気持ちを示すこと。留学するにあたり、本人

も緊張・不安があるかとは思いますが、みなさんの両親はそれ以上に我が子のことが心配なはず

です。 また月並みなアドバイスではありますが、留学中は何でも貪欲にチャレンジしてください。勉

強でもサークルでも、コミット度が深まれば深まるほど、楽しみ・やりがいも大きくなります。

私自身 9 ヶ月間本当に濃い時間が過ごせたので、今から留学するチャンスがあるみなさんが羨ま

しいくらいです。笑 それでは気をつけていってらっしゃい!

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イギリス イーストアングリア大学

派遣時所属学部:法学部 派遣時所属学年:3年生 氏名: 荒木 理奈 留学期間: 2013 年 9 月~2014 年 6 月 【中間報告】 1.大学について(大学の特色や岡大との違いなど)

大学内に寮がある。大学の規模は岡大と同じくらい。キャンパス内に自然が多い。留学生の数

が多い。創立 50 周年と新しいながら、生徒の満足度が高く、大学内の設備も充実している。 2.履修中の科目 Global Politics, Higher Advanced English 3.授業・勉強について

予習としての Reading が多く感じる。それをこなしても seminar では読んだものをもとにした

自分の考えを求められるためより深い思考も必要。図書館が 24 時間あいているので、勉強する際

には便利。

4.[該当者のみ] 語学学校について(学部に入る条件、サマーコース終了時の試験等) 5.宿舎について

大学の敷地内にある寮に住んでいる。一人部屋で、キッチンとバス・トイレはシェア。大学の

寮には様々な種類があり、個人の部屋にバスルームがある部屋や二人部屋などもある。

6.生活全般について(気候、セキュリティ等) 大学がある Norwich の街は治安が良く、のどか。気候に関しては、それほどまだ寒くはなって

いない。気温よりも日照時間が短いことが冬場はつらい。それほど雨はひどくなく、降ってもす

ぐやむ。

7.生活費はどのくらい必要か(一般にどのくらい必要か、という目安) 家賃も含めて一か月に£1000 くらいだと思う。岡山のアパートで一人暮らししていたころより

もやや生活費は高めという印象。物価も家賃も円安の影響もあり高め。

8.課外活動(サークル活動、ショッピングや旅行等)について とてもたくさんのサークルのようなものがあり、興味があることはだいたい何でもできる。シ

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ョッピングに関しては、街の中心部に主な店が集まっており、規模も大きすぎず小さすぎずちょ

うどいい。ロンドンへは電車で 2 時間、また Norwich にも空港があるため旅行についてもあまり

不自由していない。

9.準備の際に留意すべきこと、語学についてのアドバイス等 イギリスのビザはお金を払えば早く届けてくれるが、あまり安くないので、早めに取った方が

よい。ビザに限らず手続的なことは早ければ早いほどいいと感じた。語学は、こちらに来てから

は英語を勉強する、ではなく使う、なので、知識的なことは渡航前にやっておくといいと思う。

10.感想など こちらに来てから 3 か月たったとは思えないくらい、時間が過ぎるのが早く感じる。

【帰国報告】 1.在学中に履修した科目名、及びそれぞれの科目の感想

Global Politics: Reading が多く、essay も抽象的なテーマが多かったため、ついていくのが

大変だった。 Higher Advanced English: 非ネイティブの学生用の英語の授業。通年で履修した。イギリス

の文化や社会問題とともに英語が学べて有益だった。 Introduction to Japanese Pop-culture: 日本語学部の授業。日本の小説や映画、マンガなど

親しみやすいテーマを扱っていて取り組みやすかった。日本に興味のある現地の学生と仲良くな

ることができた。 2.学業全般について

どのような授業を選択するかがとても重要。Politics の授業はネイティブが多く、留学生は孤立

してしまい、友達もつくりにくい雰囲気だったため、ついていくのが大変だった。文科系の学生

は、留学生の多い Language and Communication Studies や International Development の授業

を履修すると、もちろん内容が簡単なわけではないが、比較的友だちも作りやすく、楽しく授業

についていけると思う。

3.生活全般について UEA のある Norwich はイギリスでも雨の少ない地域。岡山よりは降るものの、ほとんど小雨

でかさがいらなかったり、すぐやんだりする。安全面でもイギリスで最も安全な都市の一つと言

われており、大学周辺は住宅地で危ない目にあったり怖い目にあったりすることはなかったし、

そういう話も聞かなかった。 4.感想/後輩へのアドバイス

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Listening, Speaking は現地の人との交流で自然と身につく。授業を乗り切るのに必要なのは

Reading と Writing。この二つはどこで勉強しても一緒なので、留学前によく勉強しておくとい

いと思う。

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2015 年 3 月 31 日発行

発行 岡山大学グローバル・パートナーズ

岡山市津島中 2 丁目 1 番 1 号

編集 グローバル・パートナーズ事務室 スタディ・アブロード部門

印刷所 プリントケイ株式会社

編集後記: この体験記は、岡山大学の交換留学制度(EPOK)により派遣された皆さんに、派

遣中及び帰国後に作成いただいた報告書をまとめたものです。本冊子では、中間報告

と帰国報告の両方を併記し、留学中と留学後のそれぞれの時点で感じたことや心境

を知り得ることができます。 皆さんの貴重な留学体験記が、将来留学を希望する在学生の皆さんのお役に立つ

ことを先輩とともに願っています。

(グローバル・パートナーズ事務室 スタディー・アブロード部門)