JEOLJEOLJEOLJEOL

http://www.jeol.co.jp Copyright © 2007 JEOL Ltd.日本電子日本電子日本電子日本電子

NM-060023

No-D NMR　～ローコスト、ハイスループットを実現する測定法～

No-D NMRとは有機物のNMR測定を行う場合に、　　　　　溶媒を重水素化溶媒で置換せずに軽溶媒のまま測定する方法です。

No-D NMRでは重水素化溶媒を使用しないため、コストを低減することが出来ます。また、重水素化溶媒置換の工程を省けるため、NMR測定の全所要時間を大幅に短縮することができます。更に、反応液または精製液のまま測定ができますので不安定な試料の分析にも適用できます。

No-D NMR測定の内容

1. 軽溶媒信号を利用した1H選択　FGシミングによる分解能調整2. 軽溶媒信号の自動検出・自動消去3. No NMRロック測定4. 軽溶媒信号を利用した自動リファレンス機能

ECA/ECXシリーズではすべて自動で行うことができます。

cis-3-hexenylcinnamate

proton DEPT 135

carbon

DQF-COSY HMQCHMBC

CH

Cl 3

cis-3-hexenylcinnamate

proton DEPT 135

carbon

DQF-COSY HMQCHMBC

CH

Cl 3

をクリック

サンプルはクロロホルムに溶解しています。

分解能調整、溶媒消去、リファレンス設定はすべて自動です。

AutomationツールNo-D NMR用メソッドメニュー

1D 2D suite no d　で得られる結果

<参考文献>No-D NMR Spectroscopy: A Simple Yet Powerful Method for Analyzing Reaction and Reagent Solutions Thomas R.Hoye, Brian M.Eklow,Troy D. Ryba,Mikhail Voloshin, and Letitia J.YaoOrg.Lett.,6.953-956 2004

JEOLJEOLJEOLJEOL

http://www.jeol.co.jp Copyright © 2007 JEOL Ltd.日本電子日本電子日本電子日本電子

NM-060023

<軽溶媒信号の自動検出と自動消去＞

Scout scan with no suppression

After wet suppression

acetone

acet

one

Scout scan with no suppression

After wet suppression

acetone

acet

one

satellites suppressed

13C satellites

satellites suppressed

溶媒消去を行う場合にどの信号を消去するかを決める必要があります。No-D NMRでの自動測定ではまず積算1回の1H測定（Scout scan)を行い、溶媒信号を自動検出します。

自動検出した溶媒信号の位置を自動的にパラメータとして設定し、WET法による溶媒消去測定を行います。（左図）

System shims 17 seconds of gradient shimming

ibuprofen

<1H選択 FGシミングによる分解能調整＞

　分解能調整なし 　FGシムによる分解能調整

サンプル中の1H信号の中から選択的にある信号を使って（例えば、溶媒信号）FGシミングを実行することにより、分解能調整も可能です。

下図は1H選択 FGシミングによる分解能調整結果を示します。

WET法では溶媒信号の13Cサテライトを同時に消去することができます。（右図）

～No-D NMR 注意点～ No-D NMRでは溶媒信号を消去するため、溶媒信号に重なっていたり、近接しているサンプルの信号は消失または小さくなりますので場合によっては溶媒の選択が必要です。