AutoCAD 2010 機能ガイド シートセット マネージャ...7...

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1 AutoCAD 2010 機能ガイド シートセット マネージャ

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AutoCAD 2010 機能ガイド

シートセット マネージャ

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はじめに

シートセット マネージャは、AutoCAD の主要な機能の 1 つで、プロジェクトの概念を用いて、関連する

複数の図面を管理する機能を提供します。管理される図面は、印刷した 紙の図面 にたとえて シート と呼

び、シート間の連携情報も同時に管理してくれます。

いままで、Windows エクスプローラを使って、案件毎にフォルダを用意して図面を管理していたユーザは、

シートセット マネージャで図面管理の方法を置き換えることができます。また、1 つの案件に社内の複数

のユーザが共同して携われるように考慮されているので、チーム設計で使用しても、間違いのない効率的な

設計をおこなうことができます。

シートセット マネージャの仕組み

実際にシートセット マネージャが管理するのは、シート と呼ばれる印刷図面をイメージしたレイアウトで

す。シートを含む図面ファイルは、通常、AutoCAD で利用する図面ファイルと同じなので、モデル空間と

ペーパー空間(レイアウト) を含んでいます。

シートセット マネージャは、モデル空間に作図された多くの図形群を、モデル空間単位か、ビュー単位で

抽出してペーパー空間(レイアウト) に配置していきます。シートの参照は、同じ図面内のモデル空間だけで

なく、別の図面ファイルのモデル空間もシームレスに参照することも可能です。

このため、プロジェクト管理下であれば、他のチーム メンバが作成した図面を、難しい操作なしで再利用

してしまうことができます。また、シートセット マネージャを使って新規に作成したシート以外にも、既

存の図面ファイルを取り込んで再利用することもできます。いわば、管理能力をもった外部参照といえます。

モデル

レイアウト

名前の付いたモデル ビュー

名前の付いた モデル ビューを貼り付け

レイアウトに図面番号と 名前を付けたものが シート

名前の付いたレイアウト ビュー

シートセット マネージャはすべてのシートとビューを統括的に管理

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シートセット マネージャのインタフェース

シートセット マネージャを利用するには、SHEETSET[シートセット] コマンドを使って、シートセット マネージャのユーザ インタフェースを呼び出す必要があります。SHEETSET[シートセット] コマンドには、

コマンド エイリアスとして SSM が登録されているので、コマンド プロンプト ウィンドウに SSM と入

力して呼び出すこともできます。リボンからコマンドにアクセスするためには、[ツール] リボンパネルを利

用できます。

シートセット マネージャは、パレット形式のユーザ インタフェースを採用しています。このため、AutoCADウィンドウの左右にドッキングさせたり、”自動的に隠す” 機能をつかって、マウス カーソルがパレット上

にないときに、自動的に最小化させたりすることができます。また、”アンカー” 機能を使うと、AutoCAD ウィンドウ左右にドッキングした状態で、”自動的に隠す” 機能 を利用することもできます。

通常の状態

ドッキング状態

マウス カーソルがはずれて “自動的に隠れた” 状態

アンカー付きで開いた状態

アンカーを設定中にマウス カーソルが はずれて ”自動的に隠れた”の状態

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[シートセット マネージャ] パレットには、[シート一覧]、[シート ビュー]、[モデル ビュー] の 3 つのタブ

があります。それぞれ、次に説明するような働きを持っています。

シート一覧 タブ

[シート一覧] タブには、現在、開いて使用中のプロジェクト名と、プロジェクトが管理しているシートの一

覧が表示されます。このタブには、プロジェクトを開いたり、閉じたりする機能があるので、シートセット マネージャを利用するユーザは、このタブを最もよく利用することになります。

プロジェクトとシートは論理的なツリー構造で表示されます。一覧から ”シート番号 – シート名” の形式で

構成されるシート名の上にマウス カーソルを重ねると、プレビュー イメージとシート プロパティを同時

に表示するツールチップが表示されるので、シートを開く前にその概要を知ることができます。

プレビュー イメージ付きのツールチップは、AutoCAD 2009 から導入された機能です。パレット

下部のシートの詳細プロパティやプレビュー イメージも利用することもできます。詳細プロパテ

ィやプレビュー イメージの表示切り替えは、 と ボタンを使います。また、 [シート一覧] タブだけではなく、この後で説明する [シート ビュー] タブと [モデル ビュー] タブでも利用す

ることができます。

ツールチップとして シートの詳細プロパティと プレビュー イメージを表示

シート名 サブセット名

現在のプロジェクト名

プレビュー/詳細 ペイン

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[シート一覧] タブ上で表示されているプロジェクト ドロップダウン リストやシートのアイコンは、排他

的なアクセス状態に遭遇すると、アイコンを変化さ

せて、ユーザに現在の状態を知らせます。

プロジェクト状態とシート状態を表すアイコンと意味は、それぞれ次のようになります。プロジェクトとシ

ートともに、ロック状態では編集を継続することはできません。

プロジェクト状態

通常の状態です。プロジェクトをアクティブにしてシー

トの編集をおこなうことができます。

アイコン中央が緑色のドットです。使用中の自身のコン

ピュータで、プロジェクトのアーカイブや印刷処置、

eTransmit などを実行しているため、一時的にプロジェ

クトがロックされています。

アイコン中央が赤色のドットです。プロジェクトを共有

する他のコンピュータで、プロジェクトのアーカイブや

印刷処置、eTransmit などを実行しているため、一時的

にプロジェクトがロックされています。

アイコン中央が黄色のドットです。プロジェクトやフォ

ルダが、読み取り専用になっているため、プロジェクト

がロックされています。

シート状態

シートは編集可能な状態です。ダブルクリックですぐに開くことができます。

ほかでシートが既に開かれているため、ロックされています。自身の AutoCAD 上で既にシートが開かれているか、プロジェクトをサーバーに置いたチーム設計中

に、チームの誰かが、このシートを開いている場合に表示されます。

リソース図面、シート図面が見つけられないか、欠落しています。プロジェクトを

転送した場合ななど、転送先で発生しがちな状態を知らせる場合に表示されます。

シートセット マネージャは、同時に複数のプロジェクトを開いて、それぞれのプロジェクトのシート編集

をおこなうことができます。編集したいプロジェクトを変更するには、パレット最上部のドロップダウン リストを使って、アクティブなプロジェクト名を表示させることができます。

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シート ビュー タブ

[シート ビュー] タブには、プロジェクト管理下の各シートが持つビューの一覧が表示されています。ここ

でいう ビュー とは、モデル空間で作業する際に VIEW[ビュー管理] コマンドで作成したビューではなく、

シートセット マネージャの機能を使って、シート上に貼り付けたレイアウト ビューを指します。

シートセット マネージャでレイアウト ビューを作成する際には、通常、シート番号とシート名を指定する

ので、シート ビュー名は “番号 - シート名” の形式で表示されます。

モデル ビュー タブ

[モデル ビュー] タブには、プロジェクト管理下の各シートを含む図面ファイル(シート図面) と、シート内

のレイアウト ビューが参照する、モデル空間やモデル ビューを含む図面ファイル(リソース図面) の一覧が

表示されています。図面ファイルが、モデルビューを持っていると、その名前が図面ファイル名の下に、階

層的に表示されます。ここでいう モデル ビュー とは、モデル空間で作業する際に VIEW[ビュー管理] コマンドで作成した名前の付いたビューを指します。

[モデル ビュー] タブに表示されているリソース図面には、モデル ビューを持たない図面ファイルもありま

す。そのような図面ファイルは、他のリソース図面やシート図面から、純粋な外部参照機能を使った参照さ

れる図面である場合もあります。

シート名

シート ビュー名

ツールチップとしてシート ビューの詳細プロパティと プレビュー イメージを表示

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シート図面やリソース図面の格納フォルダは、プロジェクト作成後でも任意に追加していくことができます。

つまり、シートセット マネージャは、複数のフォルダを 1 つのプロジェクトで一括管理することができま

す。

シートセット マネージャを利用するユーザが、唯一、図面の格納フォルダを意識するのは、この

タブで作業をする場合です。これ以外では、プロジェクトを新規に作成するとき以外、フォルダ

を意識することはありません。逆に、プロジェクトを管理する CAD マネージャは、フォルダを

意識して、プロジェクトを用意することになります。

シートセット マネージャの評価

AutoCAD 2010 には、シートセット マネージャのサンプル プロジェクトが複数用意されています。標準イ

ンストールを実行すると、既定値の C:¥Program Files¥AutoCAD 2010¥Sample¥Sheet Sets フォルダ下に、

5 種類のサンプル プロジェクトがインストールされます。

5 種類のサンプル プロジェクトのうち、3 種類は英語版のもの、残り 2 種類は日本語化されたものです。

それぞれ、次のような構成でインストールされています。

モデル ビュー名

リソース図面とシート図面のファイル名

ツールチップとしてモデル ビューの詳細プロパティと プレビュー イメージを表示

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それぞれのフォルダには、シート図面とリソース図面のほかに、プロジェクト全体の標準仕様図面となるテ

ンプレート図面ファイル(.dwt) と、プロジェクト ファイル(.dst) が保存されていることがわかります。

プロジェクト ファイル(.dst) は、管理される各図面ファイルへの参照や、プロジェクト共通のプ

ロパティなど、さまざま情報が書き込まれている、XML ファイル形式のファイルです。この XML ファイルは、暗号化されたバイナリ ファイルであるため、メモ帳などのテキスト エディタで編

集することはできません。

シートセット マネージャが使うテクノロジ

AutoCAD に初めてシートセット マネージャが導入された際に、シートセット マネージャの機能を支える

2 つの重要な機能が実装されています。この機能が、テーブル(表) と フィールド の機能です。ここでは、

シートセット マネージャを支える フィールド と テーブル の機能を簡単に紹介します。

土木用サンプル(英語版)

機械用サンプル(英語版)

建築用サンプル(日本語版)

機械用サンプル(日本語版)

建築用サンプル(英語版)

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テーブル (表 )

シートセット マネージャのシート一覧作成機能で作成される表は、テーブル オブジェクトを使っています。

テーブル オブジェクトは、シートセット マネージャとは関係なく、TABLE[表] コマンドを使っていつでも

単独で任意に作成することができます。

テーブルには、寸法や文字と同じように、テーブル スタイルを登録しておくこともできます。テーブル スタイルに、セルで使用する文字スタイル(フォント) や セルの背景色を設定しておけば、スタイルを呼び出

して、すぐに表の外観を変えることもできます。

配置された表内のセルに文字を入力するには、セルをダブルクリックしてマルチ テキスト文字を直接記入

できます。順番に番号を半自動で記入するオートフィル機能や、決められた領域に表を自動分割する機能も

持っています。

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単体でテーブル オブジェクトを作図するだけではなく、Microsoft Excel の表をクリップボード経由で貼り

付けることもできます。このとき、古くからある OLE オブジェクトとしての貼り付け方法に加えて、

AutoCAD のテーブル オブジェクトとして図面上に表を貼り付けることもできます。

四則演算式のような計算式であれば、そのまま AutoCAD 上に取り込んで、AutoCAD の表編集で計算式の

結果を反映させることもできます。計算式にあたる文字には、このあと説明する フィールド が利用されて

います。

この方法で貼り付けられた AutoCAD 上のテーブル オブジェクトは、貼り付け元となった Excel の表とは

切り離されて、独立して AutoCAD 内で運用することができるので、図面の可搬性を損なうことはありませ

ん。ただし、逆に言えば、Excel の表との接続は切断された状態になっています。

これとは別に、Excel の表データと接続性を保ち続ける データリンク の機能も利用することができます。

データリンクは、Excel 上での表の変更を AutoCAD 上の表に連動させることができます。Excel 上の変更

は AutoCAD 側に通知されるので、このタイミングでテーブル オブジェクトを更新することができます。

クリップボードへコピー クリップボードからの 貼り付け指定

計算式が生きているの

で、セルの数量や単価を

変更すると結果が自動

更新されます

オリジナルの Excel 表の更新を通知

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1 つの図面には複数のデータリンクを持つことができるので、同時に複数の Excel から表を貼り付けるこ

とが可能です。貼り付けた個々のテーブル オブジェクトと Excel の表の関係は、AutoCAD 上で データリ

ンク として管理されています。データリンクの内容は、個別に編集することで設定内容を変更することも

できます。

既定値では、データリンク時には、オリジナルの Excel の表を保護するために、ロック機能が働くように

なっています。データリンク毎に “ソース ファイルへの書き込みを許可” の設定を “オン” にすれば、逆に、

AutoCAD 上で表の内容を変更して、Excel の表に反映させることも可能です。

実際に AutoCAD のテーブル オブジェクトの値を

変更して、Excel に反映させる際には、テーブル オブジェクト上の操作でロックを解除してから、更新

をアップロードする手順が必要です。

データリンクによって生まれる AutoCAD と Excel の接続では、更に高度な連携も可能です。

Excel の表からの ”リンク貼り付け” 時に自動的に作成されるデータリンクとは別に、個別にデー

タリンクを作成することもできます。

個別に作成したデータリンクを応用すると、AutoCAD の TABLE[表] コマンドで作成したテーブ

ル オブジェクトの一部の列を、Excel からのデータリンクに置き換えることができます。そのよ

うな構成のテーブル オブジェクト上でもセル間で計算式を設定できるので、Excel とのデータリ

ンク連携を保ちながら、常に最新でインテリジェントな表を利用することができます。

フィールド

フィールドは、シートセット マネージャが多用するインテリジェントな文字オブジェクトです。フィール

ド機能は、シートセット マネージャ上で使用するほかに単体で利用することもできます。

AutoCAD は、シートセット マネージャ関連の情報のほかに、現在の日時や印刷日、用紙サイズ、円の面積 のようなオブジェクト情報など、特定の情報を監視して、その情報をフィールド文字として表示する機能を

提供しています。

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フィールド文字を使うと、常に最新の情報が図面上に自動的に反映されるので、設計変更で生じた内容を手

作業で更新しなくてもいいので、作業効率を向上させることができます。

フィールド文字は、FIELD[フィールド] コマンドで作成します。既定値で様々な種類のフィールドが用意さ

れているので、ほとんどの図面表現に対応させることができて、とても便利です。

たとえば、フィールド文字には図面内の特定のオブジェクト情報を、文字として表現する機能があります。

この機能を利用して面積を記入すると、オブジェクトの形状変化に応じて、面積を表すフィールド文字を自

動更新できます。フィールドの更新は、通常、REGEN[再作図] コマンドでおこないます。

グリップ編集 再作図(REGEN)

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フィールドの更新タイミングは、OPTIONS[オプション] コマンド ダイアログの [基本設定] タブで変更し

ます。この設定によって、フィールドの値を最新に保つことができます。

なお、フィールドの背景色は印刷されないようになっていますが、画面上で背景が気になる場合は、

OPTION[オプション] コマンドで、背景表示のオン、オフも変更することもできます。

フィールドは、AutoCAD のテーブル(表) オブジェクトでセルの中身として挿入することもできるので、図

形に連動した表の作成と保守をとても容易にすばやくおこなえます。また、AutoLISP 変数の内容をフィー

ルドとして扱えるようになったので、アドオン アプリケーションとの連動も簡単です。

フィールドには、シートセット マネージャで使用する図面テンプレート、ラベル ブロック、吹

き出しブロックなどに、自動的にプロジェクトの情報を反映させるため、フィールド項目が複数

用意されています。

特に、シートセットのプレースホルダ のフィールドなどは、吹き出しブロックやラベル ブロッ

クで使用するブロック定義内で、属性文字として利用する特殊なフィールドです。

フィールドとして単体で挿入しても、正しく動作は得られません。ラベル ブロックと吹き出しブ

ロックの作成方法は、この章の後半で説明しています。

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シートセット マネージャを体験

ここからは、AutoCAD 2010 の建築業種用の日本語サンプル プロジェクト IRD Addition を使って、シート

セット マネージャで何ができるか紹介していきます。日本語 IRD Addition プロジェクトは、

C:¥Program Files¥AutoCAD 2010¥Sample¥Sheet Sets¥Japanese¥Architectural

フォルダに、プロジェクト ファイル名 IRD Addition.dst として格納されています。それでは、代表的な機

能別に、シートセット マネージャに触れていきましょう。

プロジェクトを開く

既存のプロジェクトを開く作業は、いたって簡単です。SHEETSET[シートセット] コマンドか、

SHEETSET[シートセット] コマンドのコマンド エイリアスである SSM を使って、[シートセット マネー

ジャ] パレットを表示してください。

パレットが表示されたら、一番上のドロップダウン リストから “開く” を選択して、表示されたファイル ダイアログから 日本語サンプル プロジェクトのフォルダへ移動して、IRD Addition.dst を選択します。ファ

イル ダイアログの [開く] ボタンで終了すると、[シートセット マネージャ] パレット上に IRD Addition プロジェクトが表示されます。

プロジェクト ファイル (.dst ファイル) を選択

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シートセット マネージャは、同時に複数のプロジェクトを開くことができますが、[シート一覧]タブや他のタブに表示されるのは、現在アクティブなプロジェクトの内容のみです。プロジェク

トをアクティブに変更するには、[シートセット マネージャ] パレット上部のドロップダウン リスト を利用します。

現在アクティブなプロジェクト名には、 マークが付けられます。このマークが入っているプロ

ジェクトの内容が、[シートセット マネージャ] パレット上に表示されることになります。

プロジェクトを閉じる

プロジェクトを閉じるには、まず、閉じたいプロジェクトをアクティブ

なプロジェクトに変更します。

プロジェクトの内容が表示されている状態になったら、[シート一覧] タブに表示されているプロジェクト名の上にマウス カーソルを置いて、

右ボタンでメニューを開きます。

最後に、一番上の [シートセットを閉じる] を選択すると、プロジェク

トを閉じることができます。

新しいサブセットを追加する

[シート一覧] タブに表示されている内容は、管理しているシートの論理構造を表しています。Windows エクスプローラのフォルダを使って図面を管理するような感覚で、プロジェクト上に サブセット と呼ばれる

任意のカテゴリを作成することができます。

サブセット名には、わかりやすいように自由に名前を付けることができます。また、プロジェクト直下だけ

でなく、すでに作成されているサブセットの下にも作成することができます。

1. サブセットを作成するには、[シート一覧] タブ上で

サブセットを作成したい場所(プロジェクト名や既存

のサブセット名) の上にマウス カーソルを置いて、

右ボタンでメニューを開きます。 続いて、メニューから [サブセットを新規作成] を選びます。

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2. ダイアログが表示されるので、任意のサブセット名

を指定していきます。 サブセット毎に図面テンプレートを指定して、図面

の標準化もおこなえます。ここでは、サブセット下

にシートを作成した際に、新規シート用の図面を、

どの図面テンプレートから作成するか指定できま

す。 既定値では、プロジェクトに設定されている図面テ

ンプレートが利用されるよう設定されています。

3. サブセットが作成されると、[シート一覧] タブの一

番下に入力したサブセット名が表示されます。

[シート一覧] タブ上のサブセット名の順序を変更したい場合は、マウスの左ボタンでサブセット名をクリック

して、新しい表示位置にドラッグ&ドロップできます。シートの順序も同じ操作で変更できます。

サブセットを削除、変更する

サブセットを削除するには、削除したいサブセット名の上にマウス カー

ソルを置き、右ボタンメニューから [サブセットの除去] を選択します。

同様の手順でサブセットの名前を変更することもできます。

サブセット下にシートが登録されている場合は、サブセットを

削除することはできません。シートを削除するか、別のサブセ

ット直下にシートを移動させてから、サブセットを削除します。

追加されたサブセット

サブセットをドラッグ

位置変更された サブセット名

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新しいシートを追加する

新しいシートは、プロジェクト直下やサブセット直下など、自由な位置に作成することができます。シート

セット マネージャで新しいシートを作成すると、シート(レイアウト) 用の図面ファイルが自動的に追加さ

れます。この図面を シート図面 と呼ぶことがあります。

プロジェクト、または、サブセット直下に作成されるシートには、あらかじめ設定された 図面テンプレー

ト をもとに、自動的にシート図面が作成されます。プロジェクトに共通する画層、寸法スタイル、文字ス

タイル、図面枠や表題欄などを図面テンプレートに設定しておけば、最初から標準化されたシートを作成し

ていくことができます。

1. [シート一覧] タブ上でシートを作成したい場所(プロ

ジェクト名や既存のサブセット名) の上にマウス カーソルを置いて、右ボタンでメニューを開きます。 続いて、メニューから [シートを新規作成] を選びま

す。 ここでは、”Architectural” サブセット直下にシート作

成することにします。

2. ダイアログが表示されるので、任意のシ

ート番号(図面番号) と シート名を入力

します。 シート図面のファイル名には、入力したシ

ート番号とシート タイトルが自動的に適

用されます(“番号 + シート名.dwg”)。 特に理由がない場合は、そのままの名前

を利用します。

3. シートが作成されると、[シート一覧] タブの指定

位置に、入力したシート名が表示されます。

4. 作成されたシートの内容を確認していきます。[シート一覧] タブに下部には、シート作成前の表示状態に合

わせて、シートの詳細情報かプレビュー イメージのどちらかが表示されています。詳細情報とプレビュー イメ

ージの表示切り替えは、 と ボタンでおこないます。 ここでは、シート名をダブル クリックして、シートを AutoCAD 上に表示してみます。

追加されたシート

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新しく作成されたシートには、最初から図面枠や表題欄が作図されています。これは、プロジェ

クトに設定している図面テンプレート(.dwt) に作図されていたものです。

また、表題欄には、灰色の背景を持つ文字で、工事名称や図面名称、図面番号や日付が記入され

ています。この文字が フィールド です。フィールドの機能については、前述の シートセット マ

ネージャが使うテクノロジ の部分で紹介しています。

プロジェクト共通の情報やシート情

報はシートセット マネージャによって

管理されているので、フィールド機能

によって常に正しい値に保たれます

シートセット マネージャによって

自動的に記入された文字情報

自分で開いたシートは排他的にロック

されるので、プロジェクトを共有する他

のユーザは編集できない

図面テンプレートから継承した

図面枠と表題欄

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共通プロパティを更新する

シートセット マネージャは、プロジェクトに共通する情報をプロパティとして保持しています。このプロ

パティには、プロジェクト毎に独自のカスタム プロパティをいくつでも設定できるので、さまざまな情報

をシートセット マネージャに管理させることができます。

IRD Addition プロジェクトでは、工事名称をカスタム プロパティ “Project Name” で管理していて、プロジ

ェクト管理下の各シートの表題欄に、この工事名称を参照するフィールドが設定されていると仮定します。

1. IRD Addition サンプル プロジェクト管理下で、

“A-06 サンプル” と名付けられたシートが作成し

た状態を仮定します。 [シート一覧] タブから “A-06 サンプル” シートを

見つけて、AutoCAD 上に開いて表題欄を確認し

ます。 現 在 の 工 事 名 称 が 、 ”International Road Dynamics - Addition Ph.1” になっています。 他のすべてのシートにもこの工事名称が記入され

ています。

2. プロジェクトの共通プロパティを変更します。

[シート一覧 ] タブ上のプロジェクト名 “IRD Addition” の上にマウス カーソルを合わせて、右

クリックでメニューを表示させます。 次に、メニュー最下部の [プロパティ] を選択しま

す。

3. [シートセット プロパティ - IRD Addition] ダイ

アログが表示されたら、スクロールバーでダイアロ

グの下側に内容をスクロールして、[シートセットの

カスタム プロパティ] カテゴリを見つけます。 [Project Name] の値が ”International Road Dynamics - Addition Ph.1” になっていることを

確認したら、”オートデスク新築工事” に変更しま

す。 このダイアログは [OK] で終了します。

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4. AutoCAD 上に開いている “A-06 サンプル” シートの内容を更新します。 単純に REGEN[再作図] コマンドを入力して、

表題欄の内容が更新されることを確認します。 プロジェクト管理下のすべてのシート上でも、工事

名 称 が ”International Road Dynamics - Addition Ph.1” から ”オートデスク新築工事” に変化することがわかります。 このとき、まだ画面上に開かれていないシートは、

画面に開いた際に工事名称が自動的に更新され

ます。REGEN[再作図] コマンドを実行する必要

はありません。 つまり、工事名称が変更になっても、1 つ 1 つ図面を開いて、新しい工事名称に変更する膨大

な手間を省くことが可能です。

このように、プロジェクトのプロパティは、シートセット マネージャを使ったプロジェクトの変

更にも、柔軟に対応することができます。

[シートセット プロパティ] ダイアログを参照するとわかりますが、プロジェクトのプロパティには、プロジ

ェクトで使用する図面テンプレート ファイル(.dwt)、ラベル ブロック、吹き出しブロックなど、

さまざまなファイルへの参照情報も保持しています。

シートセット マネージャでは、このようなプロパティを自由に追加して、プロジェクト全体に反

映させることができます。

また、図面テンプレートだけではなく、独自にラベル ブロックや吹き出しブロックを定義して、

プロジェクトで利用することもできます。

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シート一覧表を作成する

1 つのプロジェクトで発生する図面は、非常にたくさんの量に及びます。そこで、プロジェクト終了時には、

関連する図面を一括して納品する場面で、図面の整理も含めて、タイトル図面に一覧表を作図して提出する

ことがあります。

シートセット マネージャは、プロジェクト管理下のシートの一覧を常に把握しているので、いつでも一覧

表を作図することができます。一覧表を作成したあとにプロジェクト内のシートが増えたり、減ったりした

場合にも、作図済みの一覧表を 更新 するだけで、最新の一覧表にしてしまうことができます。

シートセット マネージャの一覧表作成機能を使えば、図形の編集コマンドを使って、図面の増減を一覧表

に反映させるような原始的な作業から解放されます。なお、AutoCAD 2010 からは、ここで紹介するプロジ

ェクト全体のシート一覧表の作成だけでなく、選択した任意のシートの一覧表を作成することもできます。

1. [シート一覧] タブのプロジェクト名にマウス カーソ

ルを合わせ、右クリックでメニューを表示させたら、

[シート一覧欄表を挿入] を選択します。

2. 表(テーブル) を作成するた

めに、表スタイルを指定しま

す。 図面テンプレートにあらかじ

め表スタイルが作成されて

いれば、このタイミングで使

用する表スタイルを指定す

ることができます。 同様に、一覧表のタイトル

と、一覧表に挿入する列の

種類も追加することができま

す。 列で選択が可能な情報は、

シートセット マネージャが

すべてフィールド機能を使

って、最新の値を作成しま

す。

列として追加が可能な 情報の一覧

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3. ダイアログを [OK] ボタンで終了して、一覧表の

挿入点を指定します。

4. 挿入点が指定されると、プロジェクトが管理するす

べてのシートを持つ表が、自動的に作図されま

す。

5. ここでは、意図的に一覧表の更新をおこなってみ

ます。[シート一覧] タブから、” A-07 予備” を名

前のついたシートを削除してみます。 シートを削除する場合、次のダイアログが警告を

おこないます。シートはプロジェクトから 除去 されますが、シート図面はプロジェクト フォルダのな

かに残っています。このため、もう一度プロジェクト

に追加して、もとの状態に戻すことが可能です。

6. シートをプロジェクトから除去しても、一覧表はそ

のままの状態を維持します。 一覧表を最新の状態、つまり、削除されたシートを

表から削除するには、作図領域上で一覧表を選

択して、右クリック メニューを表示させておこない

ます。 メニューから [表のデータリンクを更新] を選択す

ると、直後に一覧表が更新されます。 シートが増えた場合も、同じ [表のデータリンクを

更新] 操作で一覧表を最新にすることができま

す。

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挿入されたシート一覧表のシート番号とシート タイトルは、背景が灰色のフィールドとして記入

されています。このシート番号とシート タイトルには、ハイパーリンクも同時に埋め込まれてい

ます。

このハイパーリングは実際のシートにリンクされているので、シート番号とシート タイトル の文字上にマウスを置いて、Ctrl キーを押しながらマウスの左ボタンをクリックすると、そのシー

トへジャンプ、つまり、シートを開くことができます。

レイアウト ビューを配置する

プロジェクト管理下では、リソース図面ファイルのモデル空間で作図をおこない、そのビューを配置しなが

らシートを完成させていきます。別々のリソース図面のモデル空間やモデルビューでも、1 つのシートにま

とめていくことができます。

ここでは、プロジェクト上に作成した新しいシートに、リソース図面からレイアウト ビューを配置する例

を紹介します。

1. AutoCAD 上に新しく作成した “A-06 サンプ

ル” シートを開いておきます。 [シートセット マネージャ] パレットの [モデル ビュー] タブをアクティブにして、リソース図面の

表示を [+] で展開します。 リソース図面のモデル空間に、名前の付いたビ

ュー(モデル ビュー) が登録されていると、 アイコンでモデル ビューの名前が表示されてき

ます。

2. [モデル ビュー] タブの中から、STAIR1.dwg を見つけて、”Stair Detail 1” と名前のついたモ

デル ビューにマウス カーソルを合わせます。 続いて、マウスの右ボタンでメニューを開いて、

[シート上に配置] を選択します。

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3. シート上にモデル ビューをシート ビューとして貼り付けます。挿入位置を聞いてくるので、配置したい場所を

指定します。配置前のドラッグ状態の際には、マウスの左ボタンをクリックして、配置するビューの尺度を指定

することができます。

4. 配置されたビューは、リソース図面 STAIR1.dwg のモデル空間で登録されたモデル ビュー “Stair Detail 1” の視点を持つように、自動設定されたシート(レイアウト) 上の レイアウト ビュー になります。 このため、ビューの枠となる矩形は、レイアウト ビューポート(浮動ビューポート) になっています。また、ビュー

ポートには、挿入時に指定された尺度が、ビューポート尺度と注釈尺度として設定されます。

挿入前のマウス左ボタンで、挿入する

ビューの尺度を決定できます

ビューポート枠 ラベル ブロック

挿入されるビューの表示が薄い場合は、

システム変数 XDWGFADECTL で フェード率を変化させてください

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シートセット マネージャで作成したシートには、このような方法でモデル ビューをレイアウト ビューと

して配置していく方法を繰り返しながら、紙の印刷図面をイメージした シート を作成していきます。手動

操作でビューポートを作成して、尺度と表示図形の位置合わせをおこなう必要はありません。

[モデル ビュー] タブで表示されるリソース図面は、すべてレイアウト ビューとして任意のシート上に配置

することができます。

モデル ビューを持たないリソース図面の場合、[シート上に配置] メニューで配置すると、モデル空間全

体をレイアウト ビューとして配置することができます。この場合、配置後に表示範囲を調整しなければなら

ないこともあります。

ラベル ブロックを確認する

配置したレイアウト ビューの下側には、ビュー番号とビューの名前、挿入尺度が記述された文字を含むブ

ロック参照が自動的に挿入されてきます。

このレイアウト ビューに付随するブロック参照は、ラベル ブロック と呼ばれています。配置した直後のレイアウト ビューには、参照し

たモデル ビューと同じ名前が付けられるため、先のセクションで配

置したレイアウト ビューにも、“STAIR DETAIL 1” と名付けられてい

ることがわかります。

本来、このラベル ブロックは、配置したレイアウト ビュー固有の名前、たとえば、”詳細図” や “拡大図” などを表現するのが一般的です。

ここでは、配置したレイアウト ビューのラベル ブロックがシートセット マネージャによって管理されて

いることを知るために、ラベル ブロック内のレイアウト ビューの名前を変更する手順を紹介します。

1. 先に紹介したセクションの操作で、“A-06 サンプ

ル” シートに、”Stair Detail 1” モデルビューから配

置したレイアウト ビューが配置されています。 [シートビュー] タブ上には、シートに名前の付いた

ビュー(レイアウト ビュー) が配置されている

と、 アイコンでレイアウト ビューの名前が表示さ

れてきます。

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2. ここで、“A-06 サンプル” シートを見つけて、”Stair Detail 1” と名前のついたレイアウト ビューにマウ

ス カーソルを合わせます。 続いて、マウスの右ボタンでメニューを開いて、[名前変更と番号変更] を選択します。

3. ダイアログ上で、レイアウト ビューに付ける

番号と名前を入力します。 ここでは、番号を ”1”、ビュー タイトルを “階段詳細図” と入力しておきます。

4. AutoCAD 上に開かれている “A-06 サンプル”

シートのラベル ブロックを更新します。 この更新は、単純に REGEN[再作図] コマンドを

呼び出すだけで更新できます。 ラベル ブロックは単独でも配置することができま

す。関連するシート上の別の場所に、 ラベル ブロックを配置しておけば、ラベル ビューのハイパ

ーリンク機能をつかって、即座にラベル ビュー番

号が示すビューに表示をジャンプさせることが可

能です。 この内容は、この次に紹介する 吹き出し ブロッ

クを配置する の内容と同様です。

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吹き出し ブロックを配置する

シートセット マネージャを使えば、シート上に配置した任意のレイアウト ビュー同士を、別のシート上の

レイアウト ビューと関連付けることができます。この関連付けで使用するのが 吹き出しブロック 呼ばれ

るブロック参照です。

吹き出しブロックには、参照先のレイアウト ビューへのハイパーリンクが張られているので、キーボード ショートカットでリンク先のシート上のレイアウト ビューを即座に開いて呼び出すことができます。

この機能を使えば、たとえば、側面図の設計変更があった場合、関連付けられた別のシート上の立面図にジ

ャンプして、立面図にも設計変更を加えることができます。図面ファイルを 1 つ 1 つ開いて、関連する図

面を探し出す手間が省けます。

ここでは、平面階段図を持つシートから、階段詳細立面図を即座に呼び出せるようにするため、吹き出しブ

ロックを配置する例を紹介します。

1. “A-06 サンプル” シート上に “1 - 階段詳細図” と名前のついたレイアウト ビューが配置されて

います。 もちろん、この名前は、ラベル ブロック上に記さ

れたものです。

2. この階段詳細図にジャンプできるよう、参照元と

なる平面階段図を含むシート “A-01 MAIN AND SECOND FLOOR PLAN” を、プロジェク

ト内の [シート一覧 ] タブ上で見つけて、

AutoCAD 上に開きます。

3. “A-01 MAIN AND SECOND FLOOR PLAN” シートの右下にある平面階段図を見つけて、

ZOOM[]拡大しておきます。

拡大しておく

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4. [シートセット マネージャ] パレットの [シート ビュー] 一覧の中から、関連付けたいレイアウト ビューを見つけ出します。 ここでは、“1 - 階段詳細図” との関連付けをお

こないます。マウスの右ボタンでメニューを表示

させて、[吹き出しブロックを配置] -> [Callout Bubble_J] を選択します。 “Callout Bubble_J” は、このプロジェクトに登録

されている吹き出しブロックのブロック定義名で

す。

5. 吹き出しブロックの挿入点を聞いてくるので、拡

大しておいた “A-01 MAIN AND SECOND FLOOR PLAN” シート右下の平面階段図の近

くを指定します。

6. このサンプル プロジェクトの吹き出しブロック

“Callout Bubble_J” は、円の上下にフィールド

を持っています。 上側のフィールドは、関連付けたレイアウト ビュ

ーのビュー番号、下側のフィールドは、関連付け

たシート番号になっています。 どちらのフィールドも、参照先のレイアウト ビュ

ーへのハイパーリンクが埋め込まれています。 上側のフィールド上で、Ctrl キーを押しながらマ

ウスの左ボタンでクリックすると、“1 - 階段詳細

図” ビューが、下側のフィールド上で、Ctrl キー

を押しながらマウスの左ボタンでクリックすると、

“A-06 サンプル” シート全体が AutoCAD 上に表示されます。

シート番号でジャンプ

ビュー番号でジャンプ

吹き出しブロックのリンク機能で シートから別の関連シートへ ジャンプできます

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シートを連続印刷する

シートセット マネージャを使うと、プロジェクト管理下の任意のシートの連続印刷をおこなうことができ

ます。連続印刷するシートは、プロジェクト全体のシートやサブセットに含まれるシート、また、任意に選

択したシートなど、さまざまに指定することができます。

実際に連続印刷をおこなう場合にも、メリットがあります。通常の印刷処理では、印刷前にレイアウト単位

にページ設定 と呼ばれる印刷設定を施さなければなりません。ページ設定には、出力する際の用紙サイズ

や印刷デバイスを指定しています。

シートセット マネージャの印刷処理では、個々のシート(レイアウト) にページ設定されていても、設定さ

れていなくても、プロジェクト上に設定した固有のページ設定を使って連続印刷をおこなうことができます。

プロジェクトを圧縮保存する

プロジェクトを 1 つの ZIP 圧縮ファイルにまとめて、指定したフォルダ保存したり(アーカイブ)、圧縮し

たファイルを電子メールに送信したりすることができます。ファイル圧縮時には、プロジェクトに必要なす

べてのファイルを自動的にリストアップしてくれるので、関連するファイルを探しまわる必要はありません。

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新しいプロジェクトの作成

シートセット マネージャのプロジェクトは、一度作成してしまえば、1 人で運用しても、チームで運用し

ても、効果的に図面をまとめて仕上げていくことができます。

それでは、プロジェクトを新しく作成するには、どうすればいいでしょうか ?

シートセット マネージャで新規プロジェクトを作成するためには、[シートセット マネージャ] パレットの

ドロップダウン リストから “シートセットを新規作成” を選択します。ウィザード形式で表示されるダイア

ログ ボックスで聞かれる選択肢から、もっとも業務にあった方法を選んでいくだけで、新しいプロジェク

トを作成することができます。

ウィザードで選択が可能な選択肢は、おおまかに次のような流れ図で表すことができます。新規にプロジェ

クトを作成する場合は、テンプレートから作成し始めるのが一般的です。

シートセットの新規作成

作成方法?

テテンンププレレーートトをを使使うう

((ササンンププルルののテテンンププレレーートト)) 既既存存図図面面をを使使うう

シートセット情報を入力

シート格納フォルダの指定

テンプレートは?

シートセット情報を入力

既既存存ププロロジジェェククトトをを参参照照

テンプレートの選択

シートセット情報を入力

準備完了

業業種種テテンンププレレーートトをを参参照照

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次に示すのは、サンプルとして使用するシートセット と表示されるテンプレートの種類です。設計対象の

業種と単位によって、テンプレートとなるシートセットが分けられていることがわかります。

Architectural Imperial Sheet Set 建築用(フィート/インチ単位) シート セット 24 x 36 インチ サイズ(D) の既定のシートで新規のシートを作成

Architectural Metric Sheet Set 建築用(メートル単位) シート セット 594 x 841 ミリ サイズ(A1) の既定のシートで新規のシートを作成

Civil Imperial Sheet Set 土木用(フィート/インチ単位) シート セット 24 x 36 インチ サイズ(D)の既定のシートで新規のシートを作成

Civil Metric Sheet Set 土木用(メートル単位) シート セット 594 x 841 ミリ サイズ(A1) の既定のシートで新規のシートを作成

Manufacturing Imperial Sheet Set 機械設計用(フィート/インチ単位) シート セット 17 x 22 インチ サイズ(D) の既定のシートで新規のシートを作成

Manufacturing Metric Sheet Set 機械設計用(メートル単位) シート セット 297 x 420 ミリ サイズ(A1) の既定のシートで新規のシートを作成

New Sheet Set 新規シート セット サブセット、テンプレート、ページ設定を持たない空のシートを作成

これらのテンプレートには、その業種で一般的な内容の用紙サイズやラベル ブロック、吹き出しブロック

などが用意されています。テンプレートを使ってプロジェクトを作成した場合には、参照したテンプレート

から、用紙サイズやラベル ブロック、吹き出しブロックなどが継承されます。

もし、独自の図面テンプレート、独自のラベル ブロック、独自の吹き出しブロックを使って、プロジェク

トを作成したいなら、もう少し、シートセット マネージャについて理解を深める必要があります。独自の

プロジェクトを作成する場合には、次の 基準プロジェクトを用意する セクションを参照してください。

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基準プロジェクトを用意する

ここからは、シートセット マネージャを使って新しく独自のプロジェクトための、準備の仕方を紹介して

いきます。複数の設計者でプロジェクトを共有するような場合、CAD マネージャと呼ばれる管理者がおこ

なう作業である点に注意してください。

プロジェクト内で作成されるシートは、プロジェクトに事前に指定した図面テンプレートに基づいて、シー

トが作成されることをすでに紹介しています。つまり、シートセット マネージャの利用は、図面の標準化

に役立つものとなり得ます。逆に、図面に関して社内標準の規則があいまいな場合は、プロジェクト毎に内

容がバラバラになってしまう可能性もあります。

一度、雛形となるプロジェクトを作ってしまうと、後々のプロジェクトにも影響することが考えられます。

ある程度慎重に、図面テンプレートや関連するブロックを準備することをお勧めします。

1.基準プロジェクトの作成を開始する

独自のプロジェクトを準備するに当たって、ます最初に取り掛かるべきなのは、雛形となる基準プロジェク

トの作成です。これは、プロジェクト内で利用することになる図面テンプレートや、吹き出しブロックなど

を準備する前に、それらに埋め込む情報を基準プロジェクト側で定義しておく必要があるためです。

この基準プロジェクトの作成で重要なのは、工事名称など、プロジェクト固有となるカスタム プロパティ

の設定です。カスタム プロパティは、図面テンプレート上に文字として反映させることができます。

1. [シートセット マネージャ] パレット上部のドロップダウン リストから “シートセットを新規作成” を選択して、基準プロ

ジェクトの作成を開始します。

2. [シートセットを作成 – 開

始] ダイアログで、”サンプ

ルのシートセットから作成” にチェックして [次へ] ボタ

ンをクリックします。 ”サンプルのシートセットか

ら作成 ” を選択すること

で、テンプレート プロジェ

クトからプロジェクトを作成

するように指定します。

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3. [シートセットを作成 – シートセットのサンプル] ダイ

アログで、”サンプルとして

使用するシートセットを選

択” にチェックして、”New Sheet Set” を選択しま

す。 続いて、[次へ] ボタンをク

リックします。

4. [シートセットを作成 – シ

ートセットの詳細] ダイアロ

グで、プロジェクトの概要を

入力していきます。 ここでは、[シートセットの名

前] を “オートデスク基準

プロジェクト”、[シートセット データ ファイル (.dst) の格納場所] を “C:¥オート

デスク プロジェクト” として

います。

5. [シートセットを作成 – シートセットの詳細] ダイア

ログで、[シートセット プロパティ] ボタンをクリックし

て、プロパティを設定していきます。 この段階では、まだ、名前と説明、シートの保管場

所の値を確認するにとどめ、カスタム プロパティを

入力するために、[カスタム プロパティの編集] ボタンをクリックします。

6. [カスタム プロパティ] ダイアログが表

示されます。[追加] ボタンをクリックし

て、プロパティ名と初期値を入力してい

きます。 ここでは、”工事名称” プロパティと ”発注 者 名 称 ” プ ロ パテ ィ を 既 定 値 “####” として入力します。 カスタム プロパティは、シートセット 全体(プロジェクト) 単位と、シート単位に

分けて分類することができます。

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7. 必要な数のカスタム プロパティを入力し終えた

ら、[カスタム プロパティ] ダイアログを [OK] ボタ

ンで終了します。 その後、[シートセット プロパティ] ダイアログの最

下部に、追加したカスタム プロパティが表示され

ることを確認してください。 確認できたら、[OK] ボタンをクリックして、このダイ

アログを閉じます。

8. [シートセットを作成 – シ

ートセットの詳細] ダイア

ログに戻ったら、 [次へ ] ボタンをクリックします。

9. [シートセットを作成 – 確

認] ダイアログが表示さ

れます。 内容を確認の上、[完了] ボタンでプロジェクト作成

を終了します。

10. [シートセット マネージャ] パレットには、作成した

“オートデスク基準プロジェクト” が開かれた状態にな

ります。 ここでは、いったんプロジェクトを閉じてください。 図面テンプレート、ラベル ブロック、吹き出し ブロッ

クなどを作成したあとで、もう一度、基準プロジェクト

を開いて、基準プロジェクトの作成を完了します。

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2.図面テンプレートを用意する

“オートデスク基準プロジェクト” で使用する図面テンプレート ファイル(.dwt) を作成します。社内標準化

された図面テンプレートがあれば、それを利用することもできます。

シートセット マネージャでは、シートとしてレイアウト空間を利用することになるので、レイアウト空間

に図面枠や表題欄が記入していることが前提です。また、シートは、1 シート = 1 レイアウトが原則なの

で、不要なレイアウトは削除しておきます。もちろん、図面テンプレート ファイルには、標準で利用する

画層、寸法スタイル、文字スタイル、表スタイルなどが含まれるべきです。

ここでは、プロジェクト運用時に、表題欄などに工事名称などが正しく自動反映されるよう、フィールドの

記入をおこなってきます。

1. 新規図面を作成して、用紙サイズを決定して、任

意に図面枠を作図します。

2. 続いて、表題欄を任意に作図します。ここでは、表

題欄をブロックとして定義するため、ブロック エデ

ィタを起動します。 ブロック エディタは、[挿入] リボンタブの [ブロッ

ク] リボンパネルから、[エディタ] を選択して、

BEDIT[ブロック エディタ] コマンドで起動します。 このとき、表題欄のブロック名は、”表題欄” としま

す。

3. 続いて、表題欄を任意に作図します。 ここでは、表題欄の右下点がブロック エディタ内

の原点になるよう、右図のような表題欄と項目を標

準作図コマンドで作成していきます。

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4. 表題欄内の文字は、属性文字としてフィールド

を埋め込んで作成していきます。 ATTDEF[属性定義] コマンドを実行して、[属性定義] ダイアログを表示させて、[モード] カテゴリの “プリセット” にチェックしてください。 [属性] カテゴリの [名称] を “図面名” とし

て、[既定値] 欄の右側にある ボタンをク

リックします。

5. 図面名にあたる情報を、フィールドを使って入

力していきます。 [フィールド] ダイアログが表示されたら、左上

の [フィールド分類] ドロップダウン リストか

ら、”シートセット” を選択して、その下の [フィ

ールド名] リストから “現在のシート番号とタイ

トル” を選択します。 その後、[OK] ボタンをクリックして、[属性定

義] ダイアログに戻ります。

6. [属性定義] ダイアログで、[既定値] の値が “####” になっています。 [文字設定] カテゴリの [位置合わせ] を “中央” に、文字高さを適正値に設定して、[OK] ボタンをクリックします。 ここで作成中の 表題欄 ブロックは、レイアウト

空間に挿入するブロックとなるので、”異尺度

対応” にチェックをする必要はありません。 異尺度対応は、モデル空間に配置され、レイ

アウト ビューポート内に表示されるブロック定

義に利用します。

7. 属性定義文字を 図面名 の位置に配置します。 配置が完了すると、ブロック エディタ内で右図の

ように作画されます。

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8. ここからは、4.~7. の繰り返しになります。 ATTDEF[属性定義] コマンドを実行して、[属性定

義] ダイアログを表示させ、[モード] カテゴリの “プリセット” にチェックしてください。 [属性] カテゴリの [名称] を “工事名” として、[既定値] 欄の右側にある ボタンをクリックしま

す。

9. [フィールド分類] ドロップダウン リストから “シート セット” を選択します。 続いて、[フィールド名] リストから “現在のシ

ートのカスタマイズ” を選択します。 ここで入力するのは、プロジェクトのカスタム プロパティ名です。 ダイアログ中央下部に [カスタム プロパティ] 項目が表示されるので、ここでは “工事名称” と入力

..します。

その後、[OK ] ボタンをクリックして、[属性定

義] ダイアログに戻ります。

10. [属性定義 ] ダイアログで、 [既定値 ] の値が “####” になっています。 [文字設定] カテゴリの [位置合わせ] を “中央” に、文字高さを適正値に設定して、[OK] ボタンを

クリックします。 先ほどと同様に、このブロックは、レイアウト空間に

挿入するブロックとなるので、”異尺度対応” にチ

ェックをする必要はありません。

11. 属性定義文字を 工事名 の位置に配置します。 配置が完了すると、ブロック エディタ内で右図の

ように作画されます。

ドロップダウン リスト 上に入力できます

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12. ATTDEF[属性定義] コマンドで [属性定義] ダイ

アログを表示させて、[モード] カテゴリの “プリセッ

ト” にチェックします。 [属性] カテゴリの [名称] を “発注者名” として、

[既定値] 欄の右側にある ボタンをクリックし

ます。

13. [フィールド分類] ドロップダウン リストから “シート セット” を選択します。 続いて、[フィールド名] リストから “現在のシ

ートのカスタマイズ” を選択します。 ここで入力するのは、プロジェクトのもう 1 つのカスタム プロパティ名です。 ダイアログ中央下部に [カスタム プロパティ] 項目が表示されるので、ここでは “発注者名

称” と入力..

します。 その後、[OK] ボタンをクリックして、[属性定

義] ダイアログに戻ります。

14. [属性定義 ] ダイアログでは、[既定値 ] の値が “####” になっています。 [文字設定] カテゴリの [位置合わせ] を “中央” に、文字高さを適正値に設定して、[OK] ボタンを

クリックします。 このブロックは、レイアウト空間に挿入するブロック

となるので、”異尺度対応” にチェックをする必要

はありません。

15. 属性定義文字を 事業者名 の位置に配置しま

す。 配置が完了すると、ブロック エディタ内で右図の

ように作画されます。

ドロップダウン リスト 上に入力できます

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16. ブロック エディタを終了します。ブロック エディタ

で編集中には、[ブロック エディタ] リボンタブが

表示されているはずです。[閉じる] リボンパネル

内のボタンをクリックします。 保存を促すメッセージが表示されたら、[変更を 表題欄 に保存] を選択して、ここまでの内容を “表題欄” ブロック定義に保存します。

17. INSERT[ブロック挿入] コマンドを使って、

定義した “表題欄” ブロックをレイアウトの図

面枠に沿って配置します。 このとき、表題欄 ブロック定義の中で属性

定義を使って配置した 工事名、図面名、事

業者名 の 3 つが “####” で表示されます

が、これが正しい動きです。 これらの値は、プロジェクト運用時に適切に

表示されます。

18. 必要に応じて、同様の手順ですべての情

報を図面テンプレートに埋め込んでいきま

す。 図面テンプレートの作成が完了したら、基

準プロジェクトの格納場所にファイルを保

存します。 SAVEAS[名前を付けて保存 ] コマンド

で、”AutoCAD 図面テンプレート(.dwt)” として、基準プロジェクトの格納フォルダに

ファイルを保存してください。ここで

は、”Template.dwt” となるように入力した

と仮定します。

フィールドを属性定義文字として配置するのは、そのフィールド情報が、プロジェクトやシート

に依存して変化するためです。

この例では、”現在のシート番号とタイトル”、カスタム プロパティとして基準プロジェクトに登

録した “工事名称” と “発注者名称” は、実際には運用するプロジェクトに依存することになりま

す。

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3.ラベル ブロックを用意する

ラベル ブロックは、モデル ビューを参照してシート上にレイアウト ビューを配置した際に、ビューの左

下に配置されるブロックです。 通常、このブロックには、[シートセット マネージャ] パレットの [シート ビュー] タブで管理されるレイアウト ビューの番号と名前が自動記入されるように、設定が施されています。

ラベル ブロック内の情報も、シートセット カテゴリのフィールドを使用します。ただし、ここで利用する

のは、図面テンプレート ファイルを作成する際に使ったフィールド群ではなく、”シートセットのプレース

ホルダ” を利用します。”シートセットのプレースホルダ” も、ブロック定義の中で属性定義の文字として定

義していくことになります。

ラベル ブロックは、どの図面ファイルに定義してもかまいません。しかし、シートセット マネージャの基

準プロジェクトの場合は、後々のメンテナンスのために、プロジェクトが利用する図面テンプレート ファ

イル内に定義することをお勧めします。

1. 基準プロジェクトの図面テンプレートにあたるファイ

ル (.dwt) 、 こ こ で は 前 項 で 作 成 し た Template.dwt を、OPEN[開く] コマンドを使って

AutoCAD 上に開きます。

2. 次に、ブロック エディタを使って、ラベル ブロック

を定義していきます。 ブロック エディタは、[挿入] リボンタブの [ブロッ

ク ] リボンパネルから、 [エディタ ] を選択して、

BEDIT[ブロック エディタ] コマンドで起動します。 このとき、ラベル ブロックのブロック名は、”ビューラ

ベル” とします。

3. ブロック エディタ内で、ビューの下側にラベルが

配置されるよう、必要な図形を標準の作図コマンド

で作成してきます。 ブロック エディタ内の原点が、自動挿入される挿

入基準点になることを考慮してください。 ここでは、右図のようなラベル図形を作図します。

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4. ATTDEF[属性定義] コマンドを実行して、[属性定

義] ダイアログを表示させます。次に、[モード] カテゴリの “プリセット” にチェックしてください。 [属性] カテゴリの [名称] を “ビュー番号” とし

て、[既定値] 欄の右側にある ボタンをクリッ

クします。

5. [フィールド分類] ドロップダウン リストから “シート セット” を選択します。 続いて、 [フィールド名] リストから “シート

セットのプレースホルダ” を選択します。 ダイアログ中央の [プレースホルダの種類] リストから、“ビュー番号” を選択します。 また 、 ”ハイパーリンクを関連付け” にも

チェックをいれておきます。 その後、[OK] ボタンをクリックして、[属性定

義] ダイアログに戻ります。

6. [属性定義] ダイアログで、 [既定値] の値が “ビュー番号” になっています。 [文字設定] カテゴリの [位置合わせ] を “中央” に、文字高さを適正値に設定して、[OK] ボタンを

クリックします。 なお、ここで作成している ラベル ブロックは、レ

イアウト空間に挿入するブロックとなるので、”異尺

度対応” にチェックをする必要はありません。 異尺度対応は、モデル空間に配置され、レイアウ

ト ビューポート内に表示されるブロック定義に利

用します。

7. 属性定義文字を、円の中心に合わせて配置しま

す。 配置が完了すると、ブロック エディタ内で右図の

ように作画されます。

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8. ふたたび、ATTDEF[属性定義] コマンドを実行して、

[属性定義] ダイアログを表示させます。また、[モー

ド] カテゴリの “プリセット” にチェックします。 [属性] カテゴリの [名称] を “ビュー名” として、[既定値] 欄の右側にある ボタンをクリックします。

9. [フィールド分類] ドロップダウン リストから “シート セット” を選択して、[フィールド名] リストから “シートセットのプレースホルダ” を選択します。 ダイアログ中央の [プレースホルダの種類] リストから、“ビュータイトル” を選択します。 その後、[OK] ボタンをクリックして、[属性定

義] ダイアログに戻ります。

10. [属性定義] ダイアログで、 [既定値] の値が “ビュータイトル” になっています。 [文字設定] カテゴリの [位置合わせ] を “左下” に、文字高さを適正値に設定して、[OK] ボタンを

クリックします。 このブロックは、レイアウト空間に挿入するブロック

となるので、”異尺度対応” にチェックをする必要

はありません。

11. 属性定義文字を、線分が下線になるように配置し

ます。 配置が完了すると、ブロック エディタ内で右図の

ように作画されます。

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12. 必要に応じて、”ビューポート尺度” のプレーホルダ

なども配置しください。 ブロック エディタで編集中には、[ブロック エディ

タ] リボンタブが表示されているはずです。[閉じる] リボンパネル内のボタンをクリックして、ブロック エディタを終了します。 保存を促すメッセージが表示されたら、[変更を ビューラベル に保存] を選択して、ここまでの内容を “ビューラベル” ブロック定義に保存します。

13. 念のため、ここで開いた図面テンプレー

トを上書き保存しておきます。

4.吹き出し ブロックを用意する

吹き出しブロックは、関連するシートやビュー同士を、ハイパーリンクで接続するブロックです。 シート

セット マネージャを体験 セクションの 吹き出しブロックを配置する でも紹介しましたが、階段の平面図

と側面詳細図の関係のように、設計対象物の同一部分が別々のシート上に作図されている場合、吹き出し ブロックを使うと、一方の箇所で発生した設計変更を他方の箇所に反映させるために、関連シートを迅速に見

つけ出す手助けになります。

吹き出し ブロックも、ラベル ブロックと同じように、メンテナンス性を考えて、プロジェクトが利用する

図面テンプレート内に定義してしまうことをお勧めします。

1. 基準プロジェクトの図面テンプレートにあたるファイ

ル (.dwt) 、 こ こ で は 前 項 で 作 成 し た Template.dwt を、OPEN[開く] コマンドを使って

AutoCAD 上に開きます。

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2. 次に、ブロック エディタを使って、吹き出し ブロッ

クを定義していきます。 ブロック エディタは、[挿入] リボンタブの [ブロッ

ク ] リボンパネルから、 [エディタ ] を選択して、

BEDIT[ブロック エディタ] コマンドで起動します。 このとき、ブロック名は、”吹き出し” とします。

3. ブロック エディタ内で、原点が挿入基点になるよう

に、必要な図形を標準の作図コマンドで作成して

きます。 ここでは、右図のようなラベル図形を作図します。

4. ビュー番号を指定していきます。

ATTDEF[属性定義] コマンドを実行して、[属性定

義] ダイアログを表示させ、[モード] カテゴリの “プリセット” にチェックしてください。 [属性] カテゴリの [名称] を “ビュー番号” とし

て、[既定値] 欄の右側にある ボタンをクリッ

クします。

5. [フィールド分類] ドロップダウン リストから “シート セット” を選択して、続いて、[フィールド

名] リストから “シートセットのプレースホルダ” を選択します。 次に、ダイアログ中央の [プレースホルダの種

類] リストから、“ビュー番号” を選択します。 また、”ハイパーリンクを関連付け” にもチェッ

クをいれておきます。 その後、[OK] ボタンをクリックして、[属性定

義] ダイアログに戻ります。

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6. [属性定義 ] ダイアログで、 [既定値 ] の値が

“ビュー番号” になっています。 [文字設定] カテゴリの [位置合わせ] を “下中心” に、文字高さを適正値に設定して、[OK] ボタンを

クリックします。 なお、ここで作成している 吹き出し ブロックは、レ

イアウト空間に挿入するブロックとなるので、”異尺

度対応” にチェックをする必要はありません。 異尺度対応は、モデル空間に配置され、レイアウト ビューポート内に表示されるブロックに利用しま

す。

7. 属性定義文字を、六角形の上部に合わせて配置

します。 配置が完了すると、ブロック エディタ内で右図のよ

うに作画されます。

8. 次に、シート番号を指定していきます。

ATTDEF[属性定義] コマンドを実行して、[属性定

義] ダイアログを表示させます。次に、[モード] カテゴリの “プリセット” にチェックします。 [属性] カテゴリの [名称] を “シート番号” として、

[既定値] 欄の右側にある ボタンをクリックし

ます。

9. [フィールド分類] ドロップダウン リストから “シート セット” を選択して、続いて、[フィールド

名] リストから “シートセットのプレースホルダ” を選択します。 続いて、ダイアログ中央の [プレースホルダの

種類] リストから、“シート番号” を選択します。 ここでも、 ”ハイパーリンクを関連付け ” に チェックをいれておきます。 その後、[OK ] ボタンをクリックして、[属性定

義] ダイアログに戻ります。

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10. [属性定義] ダイアログで、[既定値] の値が “シー

ト番号” になっています。 [文字設定] カテゴリの [位置合わせ] を “上中心” に、文字高さを適正値に設定して、[OK] ボタンを

クリックします。 このブロックは、レイアウト空間に挿入するブロック

となるので、”異尺度対応” にチェックをする必要は

ありません。

11. 属性定義文字を、六角形の下部に合わせて配置

します。 配置が完了すると、ブロック エディタ内で右図のよ

うに作画されます。

12. ブロック エディタを終了します。ブロック エディタ

上部の [ブロック エディタを閉じる] をクリックしま

す。 保存を促すメッセージが表示されたら、[変更を 吹き出し に保存] を選択して、ここまでの内容を “吹き出し” ブロック定義に保存します。

13. ここで開いた図面テンプレートを上書き保

存しておきます。

シートセット マネージャの運用では、ラベル ブロックや吹き出し ブロックは、シート(レイア

ウト空間) に配置されます。属性定義文字の高さは、レイアウトで印刷される際の文字高さを想

定して設定してください。

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5.基準プロジェクトの作成を完了する

ここまでの作業で、基準プロジェクトが参照すべき要素となる、図面テンプレート、ラベル ブロック、吹

き出し ブロックの用意が完了しました。

ここでは、基準プロジェクトを参照して新しいプロジェクトが作成された際に、図面テンプレート、ラベル ブロック、吹き出し ブロックが正しく継承されるように、基準プロジェクトに最後の設定を施します。

1. 最初に用意した基準プロジェクトを開きます。

[シートセット マネージャ] パレットのドロップダウン リストから “開く” を選択して、ファイル ファイアログで “C:¥オートデスク プロジェクト¥オートデスク基準プロ

ジェクト.dst” を指定します。

2. プロジェクトが開いたら、プロジェクト名にマウス カー

ソルを合わせて、右ボタン クリックで表示させたメニュ

ーから、[プロパティ] を選択して、プロジェクトのプロ

パティ設定ダイアログを呼び出します。

3. [シート セット プロパティ] ダイアログの [ビュー

用のラベル ブロック] 項目の右側にある […] ボタンをクリックして、ラベル ブロックが定義されて

いるファイルを指定します。 こ こでは 、 ”C:¥ オー トデスク プロジェク ト

¥Template.dwt” ファイルを指定します。

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4. “図面ファイル内のブ

ロックを選択” にチェ

ックして、リストに表示

されるブロック定義名

の中から、”ビューラベ

ル” を選択してくださ

い。 ダイアログは [OK] ボタンで終了します。

5. [ビュー用のラベル ブロック] 項目に、図面テンプレ

ート ファイル内に定義した、”ラベルブロック” が設

定されました。 続けて、[吹き出しブロック] 項も指定していきます。

項目右端の […] ボタンをクリックしてください。

6. 吹き出しブロックは、複数個の登録が可能

です。運用時にも、利用する吹き出しを選

択することができます。 ここでは、 [ 追加 ] ボタンをク リ ックし

て 、 ”C:¥ オ ー トデ ス ク プ ロ ジ ェ ク ト

¥Template.dwt” ファイルを指定します。

7. “図面ファイル内のブロ

ックを選択” にチェック

して、リストに表示され

るブロック定義名の中

から、”吹き出し” を選

択してください。 ダイアログは [OK] ボタンで終了します。

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8. 吹き出し ブロックが設定されたことを確認

して、[OK] ボタンをクリックします。

9. [吹き出しラベル ブロック] 項目に、図面テンプレ

ート ファイル内に定義した、”吹き出し” が設定され

ました。 続けて、[シート作成テンプレート] 項を指定してい

きます。項目右端の […] ボタンをクリックしてくださ

い。

10. [シート テンプレートとしてレイアウトを選択]

ダイアログが表示されるので、右上にある […] ボタンをクリックします。 こ こ で も フ ァ イ ル 選 択 ダ イ ア ロ グ 上

で 、 ”C:¥ オ ー ト デ ス ク プ ロ ジ ェ ク ト

¥Template.dwt” ファイルを指定します。

11. [新しいシートを作成するレイアウトを選択] リストには、”Template.dwt” 内に残ってい

る 1 つのレイアウトの名前が表示されま

す。 今回は、レイアウトを 1 つ “A0 横” という名

前で登録してあると仮定します。 リストから “A0 横” を選択して、[OK] ボタ

ンをクリックします。

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12. [シート作成テンプレート] 項目に、図面テンプレー

ト ファイルが設定されました。 続けて、[テンプレートを要求] 項を “いいえ”に変更

してください。 これで、プロジェクト運用時に新しいシートを作成す

る際、毎回、図面テンプレートを指定せずに、先に

指定した “Template.dwt” を利用するようになりま

す。 [OK] ボタンで [シート セット プロパティ] ダイアロ

グを閉じます。

13. これで、ここで紹介したい基準プロジェクトの指定が

すべて終わりました。 [シートセット マネージャ] パレットでプロジェクトを

閉じてください。

基準プロジェクトを運用する

独自の基準プロジェクトが完成したら、いよいよ運用に入ります。まず、プロジェクトを管理することにな

る CAD マネージャは、プロジェクトをどこに配置するか決定する必要があります。

個人事務所で 1 人でプロジェクト全体の図面作成に携わるなら、深く考える必要はありません。もし、複

数の設計者を持つチームでプロジェクトを共有したいなら、共有サーバー上に十分なアクセス権限設定とと

もに共有フォルダを作成する必要があります。プロジェクト ファイルとリソース図面、シート図面の格納

場所は個々に分けることもできますが、容易な管理のためには、やはり、作成した共有フォルダ直下にファ

イルを保存していく方法がいいはずです。

プロジェクトを配置する共有サーバーとしてシートセット マネージャがサポートするのは、

Windows オペレーティング システムのファイル システムです。Linux など、独自のファイル システムを持つサーバーでは、シートセット マネージを正しく運用できない可能性があります。

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新規プロジェクトを作成する

基準プロジェクトは、そのままシートセット マネージャで開いて運用するものではありません。雛形、つ

まり、テンプレートとして運用します。

新しく独自のプロジェクトを新規作成する場合は、テンプレートとして基準プロジェクトを参照するように

基準プロジェクトを使ってください。

この方法で作成されたプロジェクトでは、シートセット マネージャを体験 で紹介したように、表題欄、ラ

ベル ブロック、吹き出し ブロックが動作するはずです。早速、シートセット マネージャを試してみてく

ださい。