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「DOCOMO R&D Open House 2015」開催報告 - NTT ·...
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NTT技術ジャーナル 2016.368
NTTドコモは₂₀₁₅年₁₁月₂₆,₂₇日の ₂ 日間にわたり,NTTドコモおよびNTTグループの最新の研究開発成果を紹介する「DOCOMO R&D Open House ₂₀₁₅」をNTTドコモR&Dセンタ(神奈川県横須賀市)にて開催しました.ここでは,本イベントの開催模様を紹介します.
「DOCOMO R&D Open House 2015」の概要
「DOCOMO R&D Open House201₅」では,NTTドコモR&Dの取り組みがお客さまの生活をより豊かにするとともに,社会価値の創造を実現していくことを,講演や技術展示を通じて幅広く紹介しました.次世代移動通信(₅G)の展示については,ドコモでの取り組みならびに国内外のパートナ企業との共同実験の様子をより多くご覧いただけるように,展示スペースを拡大し,電波暗室でのデモを含む2₄件の展示を行いました(写真 ₁,₂).今回で 6 回目を迎える本イベントはドコモの国内外の法人のお客さま,官公庁や大学関係者,NTTグループ社員の方々を中心にご来場いただき,前年度開催時よりも多くのお客さまにドコモR&Dの取り組みをご覧いただきま
した.
講 演
11月26日の基調講演では,尾上誠蔵NTTドコモ取締役常務執行役員R&Dイノベーション本部長が「ドコモのR&D ~ドコモが目指す202xの世界~」と題して,2020年およびその後に向けてドコモR&Dが目指す姿を具体的な事例を交えて講演を行いました.「世界をより良くすること」に貢献することが企業の持続的成長につながり,結果としてお客さまサービスを向上し続けることができるとし,それらを実現するための取り組み〔パートナとの新たな価値創造活動である「+d」や次世代移動通信₅G,IoT(InternetofThings)
など〕を紹介しました(写真 ₃).特別講演では,大野友義NTTドコモサービスイノベーション部長が「パーソナルエージェントの実現とロボットの取り組み」として,ドコモにおけるパーソナルエージェントの取り組みについて講演を行いました.ロボットを進化させるドコモの技術として,自然言語処理と関連する技術を組み合わせることにより,ロボットの頭脳と耳 ・ 口 ・ 目(インタフェース機能)を実現 ・ 進化させていくという方向性を紹介しました.2₇日の特別講演では,栄藤稔NTTドコモ執行役員イノベーション統括部長より「ビッグデータによる社会イノベーションの実現」と題して,ドコモが取り組む事例を交えて講演を行いました.現在,注目を
「DOCOMO R&D Open House 2015」の概要
講 演
写真 ₁ ₅G会場の様子 写真 ₂ ₅Gスループット
DOCOMO R&D Open House
情報発信
イノベーション
「DOCOMO R&D Open House 2015」開催報告
岩いわなが
永 充み つ お
生 /高たかやま
山 陽あきら
/長ながぬま
沼 武たけふみ
史NTTドコモ
NTT技術ジャーナル 2016.3 69
EVENT
REPORTS
集めているAI(人工知能)はビッグデータを機械学習することで発展しているものであり,今後,音声認識や機械翻訳などのAI技術を活用して,IoTがもたらすビッグデータを有効活用することが重要になると示されました.また,ビッグデータ解析において,ドコモのノウハウを活かしたさまざまなパートナとの連携の方向性を紹介しました(写真 ₄).続いて,中村武宏NTTドコモ₅G
推進室長より「DOCOMO₅Gtoward2020andbeyond」と題して,2020年の商用化を目指して取り組んでいる次世代移動通信システム₅Gについて講演を行いました.₅Gの要求条件や世界動向,スケジュールに加え,₅Gで実現するサービス開発の重要性も紹介しました.また,₅Gを活用したサービスの早期開発を目的としたアイデアソン ・ ハッカソンの取り組みを紹介しました.最後に「ロボット時代の創造」と
題して,株式会社ロボ ・ ガレージ代表取締役,東京大学先端科学技術研究センター特任准教授 高橋智隆氏による招待講演が行われました.スマートフォンを超えるキラーハードウェアの 1 つとして考えられているコミュニケーションロボットの今後の発展の方向性などについてお話しいただきました.
技 術 展 示
ドコモR&Dの取り組みと最新の成果に,NTT研究所の最新技術を交え,「AI&ビッグデータ」「クラウド&外部連携」「翻訳」「デバイス&インタラクション」「センサ&ナビ」「モバイルネットワーク」という 6 つのゾーンに分けて展示し,「イノベーションチャレンジ」では,社員が自ら考え,社外のハッカソンなどで生み出したアイデアや技術を展示しました.
■AI&ビッグデータゾーンAIやビッグデータを活用した技術およびサービスについて紹介しました(写真 ₅).(1) 自然対話プラットフォーム「自然対話エンジンの展開」として,自由な発話によるコミュニケーションが可能な自然対話プラットフォームのロボットへの適用例を紹介しました.また,その他の適用例として,音声操作により,音楽再生や情報取得,家電制御等が可能な「次世代音声操作技術」についても紹介しました.(2) ビッグデータ日本の各地域に分布する人口,日本の地域間を流動する人口,海外から日本に訪れている人々の人口など,人口を時間的 ・ 空間的に継続的にとらえることができる,「モバイル空間統計」を紹介しました.■クラウド&外部連携ゾーンクラウド技術やドコモのAPI(Ap-
技 術 展 示
写真 ₃ 尾上誠蔵R&Dイノベーション 本部長講演
写真 ₄ 栄藤稔イノベーション 統括部長講演
写真 ₅ AI&ビッグデータゾーン
NTT技術ジャーナル 2016.370
plicationProgrammingInterface)を活用した外部連携の取り組み事例を紹介しました.(1) クラウドクラウド未経験の開発者でも簡単に 利 用 開 始 可 能 な 直 感 的GUI(GraphicalUserInterface),上級者向けにさまざまな要件を満たすことができる高機能CLI(CommandLineInterface)を持つ,企業が自社内でシステム構築,運用を行う「プライベートクラウド」,ドコモやパートナ企業が持つさまざまな機能やサービスを汎用化しAPIとして提供する「docomoDevelopersupport」 な ど,クラウドに関する取り組みを紹介しました.(2) 外部連携事例自治体の持つオープンデータとドコモのモバイル空間統計情報などさまざまなデータを活用した「地方創生向けサービス創造基盤」を紹介しました.■翻訳ゾーン言語の壁を越えたコミュニケーションの実現に向けた翻訳技術として,機械翻訳,音声認識,音声合成などの各種エンジン群を統合し,さまざまな翻訳ソリューションを提供する「みらい翻訳プラットフォーム」,スマートフォン上に表示されている文字をキャプチャし翻訳を行うアプリケーション「ワンタッチ翻訳」,外国語の会議内容を母国語に翻訳してリアルタイムに会議内容が
確認できる「会議翻訳アプリケーション」など,翻訳に関する取り組みを紹介しました.■デバイス&インタラクションゾーンモバイルサービスをより充実したものとするデバイス技術や新たなUI/UXを実現するインタラクション技術を紹介しました(写真 6).(1) デバイスさまざまなデバイスをスマートフォンのWebブラウザから容易に利用することができるようにする取り組み「デバイスWebAPI」,IoTの普及を目指し,スマートフォンアプリとBluetoothLowEnergy対応デバイスを連携させるためのプラットフォーム「Linking」など,デバイスに関する取り組みを紹介しました.(2) インタラクション技術ヘッドマウントディスプレイおよび触力覚インタフェース「ぶるなび(ハンドル型)」を利用することで,単調で飽きやすいフィットネストレーニングを,自宅やジム以外の場所でトレーニングしているかのような体感を提供する「VR×フィットネス」,モバイル通信で接続されたカメラの映像をヘッドマウントディスプレイでリアルタイムの360°パノラマ映像として見ることで,没入感の高い高臨場感を実現する「VRリアルタイム通信」など,インタラクション技術に関する取り組みを紹介しました.
■センサ&ナビゾーンカロリー検出や位置検出などを行うさまざまなセンサやモーションセンサを活用したナビゲーション技術等を紹介しました.(1) センサ呼気中のアセトンを計測することで,食事や運動内容を記録することなく簡易にカロリー収支が推定できる「呼気アセトン計測によるカロリー収支推定技術」,自然状態に存在しない特徴的な「磁場」を生成する磁気マーカを用いて位置検出を行う「磁気マーカによる位置検出技術」など,センサに関する取り組みを紹介しました.(2) ナビスマートフォンに内蔵されたモーションセンサ(加速度 ・ 地磁気 ・ジャイロ ・ 気圧)で移動距離と方向を推定(自立航法)し,地図情報を用いて推定結果を適切に補正(マップマッチング)することでGPS電
写真 6 デバイス&インタラクション ゾーン
NTT技術ジャーナル 2016.3 71
EVENT
REPORTS
波の届かない屋内環境で高精度なナビゲーションが可能となる「モーション活用によるインドアナビ」など,ナビゲーションに関する取り組みを紹介しました.■モバイルネットワークゾーン次世代移動通信(₅G)やLTE-Advanced,コアネットワークの仮想化等のモバイルネットワーク技術を紹介しました(写真 ₇).(1) 高速 ・ 高品質通信₅Gを実現するためのアンテナ技術や協力パートナ企業との共同実験,LTE-Advancedを効果的に展開するPREMIUM₄G,さらなる高速 ・大容量化を実現するための新たな周波数帯(3.₅GHz帯)導入に向けた取り組みなど,モバイルネットワークの高速 ・ 高品質通信に関する取り組みを紹介しました.(2) 安心 ・ 安全通信混雑時に通信のつながりやすさを向上させ,通信設備故障時に通信サービスの継続を可能とする
「ネットワーク仮想化」,病院などの医療機関において携帯電話を安心 ・ 安全に利用いただけるよう,医療機関と連携し,実際の医用電子機器を使った「電波が及ぼす医療機器への干渉調査」など,モバイルネットワークの安心 ・ 安全に関する取り組みを紹介しました.■イノベーションチャレンジゾーンパートナの皆様とアイデア創出段階から連携し,新たな価値創造のきっかけをつくる取り組みとして,社員が自ら考え,社外のハッカソンなどで生み出したアイデアや技術を紹介しました.
Open Houseを終えて
今年度のOpenHouseは,より多くのお客さまにドコモの取り組みをご覧いただけるよう,出展数の増加および開催期間の延長( 1 日から 2日間)を行いました.その結果,約1300名のお客さまをお迎えすることができ,大きなトラブルもなく無事に終えることができました.特に,法人のお客さまを中心とした社外のお客さまは昨年度の1.3倍となる約1000名の方々にお越しいただくことができ,パートナとともに新たな価値創造をする「+d」のきっかけをつくることができたのではないかと考えています.お客さまからは,「年々技術領域が拡大されていて素晴らしい」「とても未来を感じた」など,
ドコモR&Dの将来に向けた期待に対するお言葉を多くいただきました.ドコモでは,あたらしいことが,いつかみんなのあたりまえになる日,そのようなスマートライフの実現に向けて,これからもお客さまへの提供価値を最大化するためのR&Dに取り組んでいきます.
Open Houseを終えて
(左から)長沼 武史/ 岩永 充生/ 高山 陽
今後も多くのお客さまに最新の研究成果をご覧いただけるように,DOCOMO R&D Open Houseを進化させていきます.
◆問い合わせ先 NTTドコモ R&D戦略部 TEL ₀₃-₅₁₅6-₁₇₄₉
写真 ₇ モバイルネットワークゾーン